比較ツールの使用

比較ツールを使用すると、視覚的解析を実施して画像内の相違点を見つけ、画像ベースのタスクを実行できます。 比較ツールは、レイヤーの比較および変化の検出によって対象地域を強調する機能を備えています。

スワイプツールの使用

[スワイプ] ツールを使用すると、[マップ パネル] で 2 つのレイヤーを垂直方向または水平方向に並べて対話形式で比較できます。 これにより、画像の解析時に作業対象のレイヤーの下に隠れているデータを確認できるようになります。

[プライマリ][比較] のレイヤー ドロップダウン メニューには、必ずイメージ レイヤーが含まれていますが、メタデータ テーブルから選択した画像も表示されます。 一度に 2 つのレイヤーしか比較できません。 Web マップは比較レイヤーとしては使用できず、プライマリ レイヤーのオプションとしてのみ使用できます。

[スワイプ] を使用するには、次の手順に従います。

  1. プロジェクトが開いた状態で、[ツール] をクリックします。
  2. [比較ツール][スワイプ] をクリックします。
  3. [プライマリ] レイヤーを選択します。
  4. [比較] レイヤーを選択します。

    注意:
    ベースマップは、比較レイヤーとしては使用できません。 [レイヤーの追加][Web マップ] を使用してレイヤーが追加されたり、他のツールの実行結果としてレイヤーが返されたりした場合は、[レイヤーの更新] リセット を使用して更新し、ツールで使用可能なレイヤーのリストを更新します。

  5. スワイプ バーの方向を選択するには、[垂直] または [水平] を選択します。

    注意:
    デフォルトのスワイプ方向は [垂直] です。

  6. [適用] をクリックします。

    プライマリと比較の各レイヤー名がラベルとして [マップ パネル] に追加され、表示されている画像に関するコンテキストが提供されます。

  7. マップ パネル ヘッダーの [スワイプ] ツール コントロールを使用して、スワイプの方向を変更したり、ツールをリセットしてやり直したりできます。
注意:

[マップ パネル] が表示されない場合、[スワイプ] ツールは利用できません。

点滅ツールの使用

[点滅] ツールは、画像を視覚的に比較するために使用されます。 [点滅] ツールを使用すると、定義したレートに基づいてレイヤーの表示/非表示を自動的にすばやく切り替えることで、他のレイヤーの下にある複数のレイヤーを表示できます。 これは、時間的な変化の検出、データ品質の比較、およびレイヤー間の違いを確認するためのその他の分析に役立ちます。

[点滅] ツールは、[比較ツール][ツール] メニューからアクセスできます。 [点滅] ツールを使用するには、[マップ パネル] が表示されている必要があります。 [Web マップ] および [イメージ レイヤー] オプションは常に利用できます。 メタデータ テーブルから選択した画像はドロップダウン メニューに表示され、[点滅] ツールに適用されます。

デフォルトかつ最小の点滅間隔レートは 0.5 秒 (500 ミリ秒) で、最大レートは 5 秒 (5000 ミリ秒) です。 [点滅] ツールを使用する手順:

  1. プロジェクトが開いた状態で、[ツール] をクリックします。
  2. [比較ツール][点滅] をクリックします。
  3. ツールに適用するレイヤーを 2 つ以上選択します。

    [レイヤーの追加][Web マップ] を使用してレイヤーが追加されたり、他のツールの実行結果としてレイヤーが返されたりした場合は、[レイヤーの更新] リセット を使用して更新し、ツールで使用可能なレイヤーのリストを更新します。

  4. [上に移動] ボタンまたは [下に移動] ボタンを使用して、再生時の画像の表示順を設定することができます。
  5. [適用] をクリックします。
  6. [レート] をスライドさせて、0.5 秒から 5.0 秒の間で点滅率を選択します。
  7. [再生] 再生 をクリックします。

    ツールが再生されると、アクティブなレイヤー名がラベルとしてマップ パネルに追加され、表示されている画像に関するコンテキストが提供されます。

    [再生] 再生 をクリックすると、イメージ レイヤーがロックされます。

  8. マップ ヘッダー パネルの [点滅] ツール コントロールを使用して、ツールの再生または一時停止、画像の先頭または末尾へのジャンプを行うことができ、[点滅] ツールと同時に別のツールを使用する場合は、ツールをリセットすることもできます。
  9. [一時停止] 一時停止 をクリックして [点滅] ツールを停止するか、比較する新しい画像を選択します。
  10. ツールのデフォルト設定に戻るには、[リセット] リセット をクリックします。

変化の検出ツールの使用

[変化の検出] ツールは、画像メタデータ テーブル内で選択されている 2 つの画像間のピクセルベースの比較を自動的に行います。 このツールは、複数のラスター関数を使用して画像の変化を検出します。

このツールは、クエリおよび検索が有効化されている 1 つのイメージ サービスの 2 つの異なるラスター ID に対して実行する必要があります。 これらの画像が選択されたら、ツールを実行する対象地域を定義できます。 結果はメモリー内グラフィックスとして返され、すぐに目視比較や Excalibur プロジェクトのレポートに使用できます。

[変化の検出] ツールを使用するには、次の手順に従います。

  1. プロジェクトが開いた状態で、[ツール] をクリックします。
  2. [比較ツール][変化の検出] をクリックします。
  3. [画像メタデータ] をクリックして、テーブルを展開します。
  4. テーブルの 2 つの画像のチェックボックスをオンにします。
  5. [画像メタデータ] テーブルを折りたたむには、下矢印をクリックします。
  6. [入力画像 1] の画像を選択します。

    画像メタデータ テーブル内で画像が選択されていない場合は、ビューにメッセージが表示されます。

  7. [入力画像 2] の画像を選択します。

    [入力画像 1] と同じ画像を選択することはできません。

  8. [エリアの描画] 四角形 をクリックして、対象地域を定義する四角形を描画します。

    または、[解除] 選択解除 をクリックして、対象地域を再描画します。

    対象地域が選択された画像範囲外に描画された場合、エラーが表示されます。

  9. 必要に応じて、検出の [透過表示] を 0% から 100% の間で調整します。
  10. 必要に応じて、[閾値] の高低を変更します。

    閾値を低くすると、画像間のピクセルの違いが分かりやすくなりますが、結果に不要なノイズが加わる可能性があります。 閾値を高くすると、返されるピクセルの数は少なくなりますが、重要な変化が除外される可能性があります。 ツールをさまざまな設定で何度か実行して、選択した入力ラスターと期待する結果に対する最適な設定を確認する必要がある可能性があります。

  11. 必要に応じて、[色の変更] をクリックして、表示される検出の色を変更します。
  12. [送信] をクリックします。

    結果は、画像上にグラフィックスとして動的に返されます。

  13. 結果、選択した画像、および描画した対象地域を消去するには、[リセット] リセット をクリックします。
注意:

アクティブなイメージ サービスでクエリが有効化されていないか、ArcGIS イメージ レイヤーでない場合、このツールは使用できません。 画像メタデータ テーブル内に画像が 1 つしかない場合も、このツールは使用できなくなります。このツールを実行するには、少なくとも 2 つの画像が選択されている必要があるためです。

変化の計算ツールの使用

[変化の計算] ツールは、2 つのラスター データセットの差を計算します。 土地被覆の変更解析で 2 つの分類ラスター間の差異を列挙したり、標高、気温、樹冠被覆などの 2 つのシングル バンドの連続ラスター間で変化を確認するために活用できます。 2 つのデータセットの差を示す出力ラスターが生成されます。

[変化の計算] を使用するには、以下の手順に従います。

  1. プロジェクトが開いた状態で、[ツール] をクリックします。
  2. [比較ツール][変化の計算] をクリックします。
  3. 比較の基準となる [プライマリー] レイヤーを選択します。

    プロジェクトには、2 種類の画像を選択する必要があります。 これらの画像は、プロジェクト Web マップに追加されたレイヤー、または [画像メタデータ] テーブルで選択された画像から選択できます。

  4. [比較] レイヤーを選択します。
  5. [表示範囲の使用] または [エリアの描画] を選択して、[対象地域] を定義します。 [表示範囲の使用] を選択した場合、[マップ パネル] で目的のエリアに画面移動およびズームします。 [エリアの描画] を選択した場合、[エリアの描画] 四角形 をクリックし、マップ パネルで必要な範囲を描画します。

    有効にした後、描画をキャンセルするには、[キャンセル] 鉛筆 をクリックします。

  6. [続行] をクリックします。 または、[リセット] リセット をクリックして、選択した画像と対象地域を消去します。
  7. [プロパティ][メソッド] を選択します。
    • [差分] - [プライマリ] レイヤーのピクセル値と [比較] レイヤーのピクセル値の間の数学的な差 (減算) が計算されます。

      比較レイヤー - プライマリ レイヤー

    • [相対的な差分] - 比較される値の数量を考慮に入れて、ピクセル値の差が計算されます。

      (比較レイヤー - プライマリ レイヤー) /max (プライマリ レイヤー、比較レイヤー)

    • [スペクトル ユークリッド距離] - 各ピクセルをベクトルとして扱った 2 つのマルチバンド ラスター間のユークリッド距離。 値が大きくなるほど、画像間の変化が大きいことを示します。
    • [スペクトル角度差] - 各ピクセルをベクトルとして扱った 2 つのマルチバンド ラスター間のスペクトル角度。 角度が大きくなるほど、画像間の変化が大きいことを示します。
    • [最大変化のバンド] - 2 つのマルチバンド ラスター間で各ピクセルの変化が最大となるバンド。
  8. 出力レイヤーの [レイヤー名] を入力します。
  9. 必要に応じて、出力 [フォルダー] を別のフォルダーに変更するか、新しいフォルダーを作成します。
  10. [実行] をクリックします。 または、[リセット] リセット をクリックしてツール パラメーターをリセットします。

ツールが正常に完了すると、キャンバスと [レイヤー] リストに結果が表示されます。 プロセス中のエラーはサーバーから返され、ツールに表示されます。