画像には、タスクを実行するために分析できる情報が含まれていることがあります。 解析ツールは描画、ラベリング、計測によって対象地域を強調する機能を備えています。
各解析ツールは、ビデオ レイヤーまたは方向付き画像レイヤーがプライマリ解析レイヤーである場合にのみ、[マップ パネル] で使用できます。
描画ツールの使用
描画ツールを使用すると、対象地域に注目が集まるように、テキストおよび形状のエレメントを使用して単純なグラフィックスを作成できます。
描画の作成
描画を行うには、次の手順を実行します。
- キャンバスの [ツール]
メニューをクリックします。
- [解析ツール] リストの [描画] をクリックします。
- ジオメトリを選択します。
- [ポイント] - マップをクリックしてポイントを追加します。
- [ライン] - マップをクリックしてライン セグメントを描画します。 ダブルクリックしてラインを終了します。
- [四角形] - マップをクリックおよびドラッグして、四角形を描画します。
- [ポリゴン] - マップをクリックして 3 つ以上のセグメントを描画します。 ダブルクリックしてポリゴンを終了します。
- [テキスト ラベル] - 入力ボックスにテキストを入力し、マップをクリックしてラベルを追加します。
[マップ パネル] で描画を作成できるのは、ビデオ レイヤーまたは方向付き画像レイヤーに接続している場合のみです。
- 必要に応じて、描画を作成する前に、選択したジオメトリに基づいて以下のオプションで描画をカスタマイズします。
- サイズ
- スタイル
- アウトライン
- サーフェスの平滑化
- 幅
- 透過表示
- [フォントの色] (テキスト ラベルのみ)
- [フォント サイズ] (テキスト ラベルのみ)
- 名前
- 説明
既存の描画を編集または削除するには、[描画] ツールを開いて、画像上の対応する描画グラフィックスを直接クリックします。 すべての描画を削除するには、[すべての描画を消去] ボタンをクリックします。 すべてのグラフィックスが削除されます。
注意:
Excalibur プロジェクトが作成または保存されるときに、描画を保存できます。 詳細については、「描画をプロジェクトに保存」をご参照ください。
カウント ツールの使用
[カウント] ツールを使用して、各オブジェクトをグラフィックスでマークすることによって、オブジェクトを手動でカウントできます。 [カウント] ツールでは、クリックした位置にポイント グラフィックスが配置され、ポイント グラフィックスの合計カウントが更新されます。
オブジェクトをカウントするには、次の手順に従います。
- キャンバス ビューの [ツール]
メニューをクリックします。
- [解析ツール] リストの [カウント] をクリックします。
- 必要に応じて、[スタイル プロパティ] で、作成されるポイント グラフィックスの次のプロパティを変更します。
- 塗りつぶし色
- アウトライン色
- サイズ
- スタイル
- 必要に応じて、[カウント オプション] で以下を設定します。
- [開始] - カウントが始まったときにカウントを開始する番号 (1-100)。
- [増分値] - 1 つ目のカウント グラフィックスが追加された後のカウントの増分 (1-10)。
たとえば、[開始] を 2 に設定し、[増分値] を 2 に設定した場合、2, 4, 6, 8, ... というパターンになります。
- スタイル プロパティとカウント オプションをリセットし、現在のカウント グラフィックスをすべてクリアするには、[リセット] をクリックします。
- スタイル プロパティとカウント オプションを設定したら、[カウントの開始] をクリックして、カウントを開始します。
- [マップ パネル] または [フォーカス パネル] 内でクリックすると、その位置にカウント グラフィックスが作成されます。 続けてクリックしてカウント グラフィックスを追加していきます。
[マップ パネル] でカウント グラフィックスを作成できるのは、ビデオ レイヤーまたは方向付き画像レイヤーに接続している場合のみです。
カウントの開始と増分の値に基づいて [合計数] が更新されます。
- 必要に応じて、カウント グラフィックスがマップに追加されたら、以下を設定します。
- [直前のカウントを取り消す] - 最後に配置されたカウント グラフィックスを削除します。 続けてこれを使用して操作を元に戻すことで、カウント グラフィックスを順番に削除することができます。
- [カウントのクリア] - すべてのカウント グラフィックスを削除します。
- カウント ワークフローが完了したら、[カウントの停止] をクリックします。
注意:
[増分値] 設定は、アクティブなカウントが停止されたときに変更できます。
計測ツールの使用
画像内の地面フィーチャの計測 (画像計測) は、多くの画像解釈またはフィーチャ編集アプリケーションにおける重要な機能です。 [計測] ツールを使用すると、マップ内の画像および画像空間において水平距離と垂直距離、面積、フィーチャの位置を計測できます。 [計測] ツールを使用して、[フォーカス パネル] の画像に対して 3D 計測を実行することもできます。 利用可能な計測ツール オプションは、Web レイヤーに対して設定されたメタデータと機能によって決まります。
マップ ビューとフォーカス ビューで計測値を計算するには、次の手順を実行します。
- キャンバスで [ツール]
をクリックします。
- [解析ツール] リストの [計測] をクリックします。
- 計測タイプを選択します。
- マップの計測 - [マップ パネル] でのみ実行できます。 距離と面積という 2 つの計測のみを実行できます。
- 画像の計測 - [フォーカス パネル] でのみ実行できます。 使用可能な画像の計測は、画像メタデータの情報およびイメージ サービスの機能に基づいて決まります。
- 実行する計測をクリックします。
- ドロップダウン リストから表示単位を選択します。
注意:
表示可能な単位は、選択した計測タイプに基づきます。 ポイントと重心の計測では単位付きの結果が自動的に生成されます。 - マップまたは画像をクリックして計測を作成します。
選択した単位と基礎となるセンサー モデル、およびイメージ サービスの情報に基づいて [計測結果リスト] が自動的に入力されます。
- 必要に応じて、次の 1 つまたは複数を選択します。
- [マップ上に計測を表示しない] - 計測の表示をオフにします。
- [マップ上にラベルを表示しない] - 計測ラベルの表示をオフにします。
- [クリップボードにコピー] - 結果をクリップボードにコピーします。
- [リストから削除] - マップと [計測結果] リストから計測値を削除します。
複数の頂点がある距離計測タイプの計測を実行した場合、[計測結果] リストにセグメントが表示され、各セグメントの情報とオプションを確認したり切り替えたりすることができます。
- [マップ パネル] と [計測結果] リストからすべての計測値を削除するには、[すべてクリア] をクリックします。
ディープ ラーニングの使用
ディープ ラーニング モデルを使用して、観測データの記録や、プロジェクトのイメージベースの解析レイヤーからのフィーチャの抽出を自動化できます。 [ディープ ラーニング] は、プロジェクトの解析レイヤーが ArcGIS イメージ レイヤーまたは ArcGIS タイル イメージ レイヤーまたは ArcGIS タイル レイヤーである場合に使用できます。 このツールの使用要件の詳細については、要件をご参照ください。
このツールの使用方法については、「ディープ ラーニング モデルの使用」をご参照ください。
注意:
[ディープ ラーニング] は ArcGIS Online でのみ使用できます。
NDVI ツールの使用
正規化差植生指標 (NDVI) は、赤色と赤外バンドの反射率の差を計算することで、植生の有無・活性度 (相対バイオマスとも呼ばれます) を測定するために使用されます。 この指標は、マルチスペクトル ラスター データセットの 2 つのバンド間の特性のコントラストを活用しています。具体的には、赤色のバンドにおけるクロロフィル色素の吸収と、近赤外 (NIR) バンドにおける植物の細胞構造による高い反射特性を利用しています。 NDVI は、渇水の監視、農業生産の監視および予測、火災危険ゾーンの予測支援や砂漠化の把握などにおいて、世界中で広く利用されています。
NDVI は、プロジェクトの解析レイヤーがマルチバンド ArcGIS イメージ レイヤーまたは ArcGIS タイル イメージ レイヤーである場合に使用できます。 このツールを使用するために必要な追加要件については、要件をご参照ください。
- キャンバスで [ツール]
をクリックします。
- [解析ツール] リストの [NDVI] をクリックします。
- [表示範囲の使用] または [エリアの描画] を選択して、[対象地域] を定義します。 [表示範囲の使用] を選択した場合、[マップ パネル] で目的のエリアに画面移動およびズームします。 [エリアの描画] を選択した場合、[エリアの描画]
をクリックし、マップ パネルで必要な範囲を描画します。
有効にした後、描画をキャンセルするには、[キャンセル]
をクリックします。
- [可視バンド ID] を赤バンドの ID に設定します。 [可視バンド ID] は、電磁スペクトルの赤い部分を表します。
- [赤外バンド ID] を赤外バンドの ID に設定します。 [赤外バンド ID] は、電磁スペクトルの近赤外部分を表します。
- 出力用の [カラーマップ] を選択します。 用意されているカラーマップは 3 種類あります。
- [NDVI] - ゼロに近い値は青です。 低い値は茶色です。 さらに、植生指数が高くなるに伴い、カラーは赤からオレンジ、黄、緑、そして黒へと徐々に変化します。
- [NDVI 2] - 低い値の範囲は、白から緑までです。 さらに、植生指数が高くなるに伴い、カラーはグレーから紫、スミレ、ダーク ブルー、そして黒までの範囲で変化します。
- [NDVI 3] - ゼロに近い値は青です。 さらに、植生指数が高くなるに伴い、カラーは赤からオレンジ、緑へと徐々に変化します。 これがデフォルトです。
- 出力レイヤーの [レイヤー名] を入力します。
- 必要に応じて、出力 [フォルダー] を別のフォルダーに変更するか、新しいフォルダーを作成します。
- [実行] をクリックします。 または、[リセット]
をクリックして NDVI ツール パラメーターをリセットします。
ツールが正常に完了すると、キャンバスと [レイヤー] リストに結果が表示されます。 プロセス中のエラーはサーバーから返され、ツールに表示されます。