トレンド ラスターを使用した予測ツールは、トレンド ラスターの生成ツールで作成された出力トレンド イメージ レイヤーを使用して、予測される多次元イメージ レイヤーを計算します。
出力はホスト イメージ レイヤーです。
例
このツールには、次のような使用例があります。
- 過去数年間の海面トレンド情報に基づき、2040 年の北大西洋の海面温度を予測する。
- 1 日の最高気温と最低気温の値のトレンド情報を含むトレンド ラスターを使用して、2100 年の有効積算気温を予測する。 トレンド ラスターを使用した予測ツールを使用して、分類して数えることができる、毎日の最低気温と最高気温の値を含む多次元イメージ レイヤーを計算する。
使用上の注意
トレンド ラスターを使用した予測には、入力レイヤー、予測の設定、結果レイヤーの構成が含まれます。
入力レイヤー
[入力レイヤー] グループには次のパラメーターがあります。
- [トレンド イメージ レイヤー] は、トレンド ラスターの生成ツールから生成された入力多次元トレンド ラスターです。
- [変数] は、予測に使用する多次元トレンド イメージ レイヤーの変数です。
予測の設定
[予測の設定] グループには次のパラメーターがあります。
- [ディメンション定義] は、ディメンションから統計を抽出する方法を指定します。 次のようなオプションがあります。
- [値を使用] は、[値] パラメーター (Python では [dimension_values]) で定義した 1 つのディメンション値またはディメンション値のリストに対して、予測が計算されることを示します。 これがデフォルトです。 たとえば、このオプションを使用すると、2050 年、2100 年、2150 年の年間降水量を予測できます。
- [間隔を使用] は、予測が、開始値と終了値で定義したディメンションの間隔に対して計算されることを示します。 たとえば、このオプションを使用すると、2050 ~ 2150 年の各年の年間降水量を予測できます。
[値] は、[ディメンション定義] で [値を使用] が選択されているときに予測で使用するディメンション値を示します。
時間、深さ、高さの値の形式は、トレンド ラスターの生成に使用したディメンション値の形式と一致する必要があります。 トレンド ラスターが [StdTime] ディメンションに対して生成された場合、この形式は YYYY-MM-DDTHH:MM:SS (たとえば、2050-01-01T00:00:00) になります。 複数の値はセミコロンで区切って指定します。- [開始] は、[ディメンション定義] で [間隔を使用] が選択された場合に予測で使用されるディメンション間隔の開始の日付、高さ、または深さです。
- [終了] は、[ディメンション定義] で [間隔を使用] が選択された場合に予測で使用されるディメンション間隔の開始の日付、高さ、または深さです。
- [間隔値] は集約に使用される間隔のサイズです。 このパラメーターは、[ディメンション定義] で [間隔値] が選択された場合に使用できます。
- [間隔単位] は、間隔値で使用される単位を指定します。 このパラメーターは、[ディメンション] の値が時間フィールドであり、[ディメンション定義] で [間隔値] が選択された場合に使用できます。 次のようなオプションがあります。
- [時間] - 予測は、[開始]、[終了]、および [値の間隔] パラメーターで示された時間範囲内の時間ごとに計算されます。
- [日] - 予測は、[開始]、[終了]、および [値の間隔] パラメーターで示された時間範囲内の日ごとに計算されます。
- [週] - 予測は、[開始]、[終了]、および [値の間隔] パラメーターで示された時間範囲内の週ごとに計算されます。
- [月] - 予測は、[開始]、[終了]、および [値の間隔] パラメーターで示された時間範囲内の月ごとに計算されます。
- [年] - 予測は、[開始]、[終了]、および [値の間隔] パラメーターで示された時間範囲内の年ごとに計算されます。
結果レイヤー
[結果レイヤー] グループには次のパラメーターがあります。
- [出力名] は、作成および表示されるレイヤーの名前を指定します。 名前は、一意でなければなりません。 組織内に同じ名前のレイヤーがすでに存在する場合、ツールは失敗し、別の名前を指定するよう求められます。
- [出力レイヤー タイプ] は、作成するラスター出力のタイプを指定します。 出力は、タイル イメージ レイヤーまたはダイナミック イメージ レイヤーのいずれかです。
- [フォルダーに保存] は、結果を保存する [マイ コンテンツ] 内のフォルダーの名前を指定します。
環境
解析環境設定は、ツールの結果に影響する追加パラメーターです。 ツールの解析環境設定には、[環境設定] パラメーター グループからアクセスできます。
このツールでは次の解析環境が適用されます。
クレジット
このツールはクレジットを消費します。
このツールの実行に必要なクレジット数を計算するには、[クレジットの推定] を使用します。 詳細については、「空間解析のクレジットの概要」をご参照ください。
出力
出力には、目的の期間について記述された変数に対する予測値を持つ 1 つの多次元イメージ レイヤーが含まれます。
使用の要件
このツールには、次のユーザー タイプと構成が必要です。
- Professional または Professional Plus ユーザー タイプ
- 公開者、ファシリテーター、管理者ロール、または画像解析権限を含む同等のカスタム ロール
リソース
詳細については、次のリソースをご参照ください。
- ArcGIS REST API のトレンド ラスターを使用した予測
- ArcGIS API for Python の predict_using_trend 関数
- ArcGIS Pro のトレンド ラスターを使用した予測