バッファーの作成ツールは、各入力ポイント、ライン、またはポリゴン フィーチャの中心から、指定した距離を延長するエリアを作成します。
出力はホスト フィーチャ レイヤーです。
例
ある開発会社が、都市中心部での新しい複合開発の構築を計画しています。 店舗、レストラン、ライトレールの駅が 4 分の 1 マイル内にある便利な場所に複合用途施設を建設する必要があります。 バッファーの作成ツールを使用して、潜在的な開発サイトの周囲にバッファーを作成し、この条件を満たすかどうかを判断できます。
使用上の注意
バッファーの作成には、入力フィーチャ、バッファーの設定、結果レイヤーの構成が含まれています。
入力フィーチャ
[入力フィーチャ] グループには、バッファーされるフィーチャを特定する [入力レイヤー] パラメーターがあります。[レイヤー] ボタンを使用してレイヤーを選択するか、[入力フィーチャの描画] ボタンを使用して、入力として使用するスケッチ レイヤーを作成することができます。
フィーチャの入力では、レイヤー名の下にフィーチャの数が表示されます。 この数には、フィルターを使用して削除されたフィーチャを除く、レイヤー内のすべてのフィーチャが含まれます。 処理範囲などの環境設定は、フィーチャの数に反映されません。
バッファー設定
[バッファー設定] グループには次のパラメーターがあります。
- [距離タイプ] グループは、バッファー距離を決定する方法を指定します。 [距離タイプ] パラメーターには次のようなオプションがあります。
- [値] - 一定のバッファー サイズをすべての入力フィーチャに適用します。 すべてのフィーチャで均等な距離のバッファーを作成するには、このオプションを選択します。
- [フィールド] - バッファー サイズを、選択されたフィールドの値によって決定します。 フィーチャごとにバッファー距離を変更するには、このオプションを選択します。
注意:
[距離タイプ] は、ModelBuilder では使用できません。 [距離の値] と [距離フィールド] は、両方ともツール ダイアログに表示されます。 両方のパラメーターが指定された場合、解析には [距離フィールド] が使用されます。 ツールを有効にするには、いずれかのパラメーター ([距離の値] または [距離フィールド]) が必要です。
- [距離の値] は、バッファー処理する各フィーチャからの距離です。 複数の距離を追加して、各フィーチャの中心から異なる距離で複数のバッファーを作成できます。 このパラメーターは、[距離タイプ] に [値] を選択した場合に使用できます。
- [距離フィールド] は、バッファー距離が格納される入力レイヤーのフィールドです。 このパラメーターは、[距離タイプ] に [フィールド] を選択した場合にのみ使用できます。
- [単位] は、バッファー距離に使用される単位です。 サポートされている単位は、メートル、キロメートル、フィート、ヤード、マイル、海里です。
- [重なりポリシー] は、重なり合うバッファーを出力で処理する方法を指定します。 [重なりポリシー] パラメーターには次のようなオプションがあります。
- [重ねる] - 重なり合うバッファーは個々のバッファーに影響しません。 重なり合うバッファー エリアは、個々のバッファーすべてに属したままになります。 これがデフォルトです。
- [結合する] - 重なり合うバッファーを単一のバッファー フィーチャに結合します。
- [入力ポリゴン フィーチャ] は、ポリゴン フィーチャをバッファーに含めるかどうかを指定します。 このパラメーターは、[入力レイヤー] の値にポリゴン フィーチャが含まれ、単一のバッファー距離が指定されている場合に使用できます。 [入力ポリゴン フィーチャ] パラメーターには次のようなオプションがあります。
- [含める] - 入力ポリゴン フィーチャが生成されたバッファーに含まれます。 これがデフォルトです。
- [除外する] - 入力ポリゴン フィーチャが生成されたバッファーから除外されます。
- [サイド タイプ] は、バッファー処理されるライン フィーチャのサイドを指定します。 このパラメーターは、[入力レイヤー] の値にライン フィーチャが含まれ、単一のバッファー距離が指定されている場合に使用できます。 [サイド タイプ] パラメーターには次のようなオプションがあります。
- [周囲] - ライン フィーチャの両側に沿ってバッファーが作成されます。 これがデフォルトです。
- [左] - ライン フィーチャの左側にのみバッファーが作成されます。 ラインの左側は、ラインの開始座標から終了座標までの方向を基準に決定されます。したがって、空間的に表示される際にラインの左側を表していない場合があります。
- [右] - ライン フィーチャの右側にのみバッファーが作成されます。 ラインの右側は、ラインの開始座標から終了座標までの方向を基準に決定されます。したがって、空間的に表示される際にラインの右側を表していない場合があります。
- [エンド タイプ] は、ライン フィーチャの終点をバッファー処理する方法を指定します。 このパラメーターは、[入力レイヤー] の値にライン フィーチャが含まれ、単一のバッファー距離が指定されている場合に使用できます。 [エンド タイプ] パラメーターには次のようなオプションがあります。
- [丸] - ライン フィーチャの終点のバッファーは丸くなります。 これがデフォルトです。
- [直線] - ライン フィーチャの終点のバッファーは直線になります。
- [複数距離のバッファー] は、[距離の値] パラメーターに複数の値が指定された場合に、外側のバッファー内に小さいバッファー内のエリアが含まれるかどうかを指定します。 このパラメーターは、[重なりポリシー] に対して [結合する] が選択されている場合にのみ使用できます。 [複数距離のバッファー] パラメーターには、次のオプションがあります。
- [重なり合うディスク] - 大きいバッファーには、1 つ以上の小さいバッファー内のエリアが含まれます。 これがデフォルトです。
- [個別リング] - 大きいバッファーには、1 つ以上の小さいバッファー内のエリアが含まれません。
結果レイヤー
[結果レイヤー] グループには次のパラメーターがあります。
- [出力名] は、作成および表示されるレイヤーの名前を指定します。 名前は、一意でなければなりません。 組織内に同じ名前のレイヤーがすでに存在する場合、ツールは失敗し、別の名前を指定するよう求められます。
- [フォルダーに保存] は、結果を保存する [マイ コンテンツ] 内のフォルダーの名前を指定します。
制限事項
このツールには次の制限が適用されます。
- バッファーは、ユークリッド距離を使用して作成することはできません。 バッファーを構築するとき、ツールは、地球の表面の曲率を考慮に入れる測地線方法を使用します。
- [入力フィーチャの描画] ボタンは、Scene Viewer では使用できません。
環境
解析環境設定は、ツールの結果に影響する追加パラメーターです。 ツールの解析環境設定には、[環境設定] パラメーター グループからアクセスできます。
このツールでは次の解析環境が適用されます。
クレジット
このツールはクレジットを消費します。
このツールの実行に必要なクレジット数を計算するには、[クレジットの推定] を使用します。 詳細については、「空間解析のクレジットの概要」をご参照ください。
出力
このツールは、各入力フィーチャがバッファーを含んでいるポリゴン レイヤーを出力します。
ライセンス要件
このツールには、次のユーザー タイプと構成が必要です。
- Creator、Professional、Professional Plus ユーザー タイプ
- 公開者、ファシリテーター、管理者ロール、またはそれと同等のカスタム ロール
リソース
詳細については、次のリソースをご参照ください。
- ArcGIS REST API でのバッファーの作成
- ArcGIS API for Python での create_buffers
- ArcGIS Online での移動エリアの生成
- ArcGIS Pro でのバッファーの作成
- ArcGIS Pro でのバッファー
- ArcGIS Pro での多重リング バッファー