esri_featurelayer_selectspecial 関数は、特別な基準に基づいて指定したフィーチャ レイヤーから AutoCAD 選択セットを返します。 この関数は、Web フィーチャ レイヤーを同期する前の品質保証とコンプライアンス チェック、またはフィーチャ レイヤーを操作する際のさまざまな編集とデータの状態に基づくエンティティーの検索に役立ちます。
特別な検索基準を次に示します。
- FlaggedAsModified - 指定した Web フィーチャ レイヤーのフィーチャとしての基準を満たし、変更済みとしてフラグが付けられた編集状態にある AutoCAD エンティティー。
- FlaggedAsNew - 指定した Web フィーチャ レイヤーのフィーチャとしての基準を満たし、新しいフィーチャとしてフラグが付けられた編集状態にある AutoCAD エンティティー。
- IncorrectGeometry - エンティティーが存在する AutoCAD レイヤーのためにフィーチャとしての基準を満たすが、ジオメトリー タイプが正しくないためフィーチャとは見なされない AutoCAD エンティティー。 例: ArcGIS ポイント フィーチャの AutoCAD レイヤー上に描画されたポリライン。
- OutsideProjectArea - 指定したフィーチャ レイヤーのフィーチャとしての基準を満たし、現在のプロジェクト エリアの境界外にある AutoCAD エンティティー。
- ProxyObjectPresent - AutoCAD Civil 3D 外の COGO ポイントなどのカスタム オブジェクト ジオメトリーを表したり、オブジェクト イネーブラーが存在しない場合に使用する AutoCAD プロキシー エンティティー。
- UnclosedPolylines - ポリゴン フィーチャとしての基準を満たすが、閉じているポリライン フラグがエンティティーに設定されていない AutoCAD ポリライン エンティティー。
注意:
多数の選択セットを同時に管理しようとすることは推奨されません。 アプリケーションでは、一度に 128 を超える選択セットを開いておくことはできません。 (お使いのシステムではこの制限がより低い可能性があります)。制限に達すると、AutoCAD はこれ以上選択セットを作成しません。 一度に最小数のセットを開いておくようにして、できるだけ早く不要な選択セットを nil に設定します。 選択セットの最大数に達すると、これ以上作成できなくなります。
構文
(esri_featurelayer_selectspecial flname select_settings)
引数
- flname | 文字列 | 必須 | ドローイングに含まれる既存の Web フィーチャ レイヤー名またはドキュメント フィーチャ レイヤー名。
- select_settings | 関連リスト | 必須 | 選択設定の関連リスト。
| 関連ラベル | 値のタイプ | 値の説明 | 必須またはオプション |
|---|---|---|---|
| "CRITERIA" | string | 検索基準。 有効な値は "UnclosedPolyline" および "IncorrectGeometry", "ProxyObjectPresent" です。 Web フィーチャ レイヤー専用オプションは、"FlaggedAsModified"、"FlaggedAsNew"、 "OutsideProjectArea" です。 | 必須 |
| "SUBTYPE" | string | 文字列のサブタイプ名。 すべてのサブタイプを含めるには空の文字列 "" を使用します。 | オプション |
使用例 1
現在のドローイングのプロジェクト エリア外にある shelters フィーチャ レイヤーに属するすべてのエンティティーの選択セットを作成します:(esri_featurelayer_selectspecial "shelters"
(list (cons "CRITERIA" "OutsideProjectArea"))
)
使用例の結果 1
現在のドローイングのプロジェクト エリア外にある shelters フィーチャ レイヤーに属するすべてのエンティティーの選択セット:
<Selection set: 9f>使用例 2
現在のドローイング内で同期する前に変更されたものと ArcGIS for AutoCAD では見なされる、Roads Web フィーチャ レイヤーの Public サブタイプに属するすべてのエンティティーの選択セットを作成します:(esri_featurelayer_selectspecial "Roads"
(list (cons "CRITERIA" "FlaggedAsModified")(cons "Subtype" "Public"))
)
使用例の結果 2
現在のドローイング内で同期する前に変更されたものと ArcGIS for AutoCAD では見なされる、Roads Web フィーチャ レイヤーの Public サブタイプに属するすべてのエンティティーの選択セットを返します:
<Selection set: d0>戻り値
返される可能性がある値は以下のとおりです。
- 正常に実行された場合、AutoCAD 選択セット オブジェクトが返されます。
- 実行に失敗した場合、nil の最初の値を含むリスト、キー値 "Error" を含む関連リスト、文字列としての関連エラー メッセージ (nil ("Error" . "<message>")) が順番に返されます。
失敗した場合の戻り値
失敗の戻り値が返された理由として、次のようなことが考えられます。
- (nil ("Error" . "Missing required argument."))
1 つ以上の必須引数が指定されていません。
- (nil ("Error" . "Feature layer not found."))
必須のフィーチャ レイヤー値が無効か不足しています。
- (nil ("Error" . "Subtype name does not exist."))
必須の subtype 名が無効か不足しています。