この関数は、現在のドローイングから測地基準系変換を削除します。 測地基準系変換は、ドローイング内の変換元の座標系と変換先の座標系の間で一意です。 これらの一意な測地基準系変換定義は、その設定および削除時に FromCS 座標系と ToCS 座標系を使用して識別されます。 (esri_coordsys_DatumTransformations) 関数を使用して、ドローイングに格納されている測地基準系変換のリストを取得します。
構文
(esri_coordsys_DatumTransformations_remove FromCS ToCS)
引数
- FromCS | 文字列 | 必須 | Esri 座標系の文字列として有効な WKID (well-known 座標系識別番号) または WKT。
- ToCS | 文字列 | 必須 | Esri 座標系の文字列として有効な WKID (well-known 座標系識別番号) または WKT。
注意:
AutoLISP 文字列の引数として WKT (well-known text) を作成する場合、テキスト文字列内に必要な引用符を含めるには、文字列に適切なエスケープ文字を含める必要があります。 例を以下に示します。
座標系:
"PROJCS[\"NAD_1983_HARN_StatePlane_Florida_West_FIPS_0902_Feet\",GEOGCS[\"GCS_North_American_1983_HARN\",DATUM[\"D_North_American_1983_HARN\",SPHEROID[\"GRS_1980\",6378137.0,298.257222101]],PRIMEM[\"Greenwich\",0.0],UNIT[\"Degree\",0.0174532925199433]],PROJECTION[\"Transverse_Mercator\"],PARAMETER[\"False_Easting\",656166.6666666665],PARAMETER[\"False_Northing\",0.0],PARAMETER[\"Central_Meridian\",-82.0],PARAMETER[\"Scale_Factor\",0.9999411764705882],PARAMETER[\"Latitude_Of_Origin\",24.33333333333333],UNIT[\"Foot_US\",0.3048006096012192],AUTHORITY[\"EPSG\",2882]]"
使用例 1
指定した変換元の座標系と変換先の座標系との間で、現在のドローイング内の既存の測地基準系変換を削除を試みます。(esri_coordsys_datumtransformations_remove "2882" "3857")
使用例の結果 1
既存の測地基準系変換定義は削除され、関数は true (T) を含むリストを返します。
(T)
使用例 2
現在のドローイング内の既存の測地基準系変換を削除を試みます。(esri_coordsys_datumtransformations_remove "6543" "3857")
使用例の結果 2
現在のドローイング内に既存の Web フィーチャ レイヤーがあるため、既存の測地基準系変換定義は削除されません。 エラー メッセージが返されます。
(nil ("Error" . "This document contains existing web feature layers. Datum transformations cannot be modified when web feature layers present."))
戻り値
既存の測地基準系変換定義は削除され、関数は true (T) を含むリストを返します。
- 関数が失敗した場合、nil の最初の値を含むリスト、キー値 "Error" を含む関連リスト、文字列としての関連エラー メッセージ (nil ("Error" . "<message>")) が順番に返されます。
失敗した場合の戻り値
失敗の戻り値が返された理由として、次のようなことが考えられます。
- (nil ("Error" . "Failed"))
指定された WKID または WKT が無効です。
- (nil ("Error" . "Missing required argument."))
1 つ以上の必須引数が指定されていません。
- (nil ("Error" . "This document contains existing web feature layers. Datum transformations cannot be modified when web feature layers present."))
ドキュメントに、既存の Web フィーチャ レイヤーが含まれています。