アドインの管理

アドインは、開発者またはユーザーが「ArcGIS Pro SDK 3.3 for .NET」を使用して作成するカスタム機能です。 アドインは ArcGIS AllSource とシームレスに統合されています。 多くの場合、アドインを使用してユーザー インターフェイスをカスタマイズし、新しい 1 つのツールまたは一連のツールを提供します。アドインは、[アドイン] リボン タブ、その他のタブ、またはカスタム ウィンドウなどのアプリケーションの他の領域に表示されます。

注意:

ArcGIS Pro 3.0 以降のリリースでは、ArcGIS Pro SDK 3.0 以降のバージョンでコンパイルされたアドインのみが読み込まれます。 詳細については、「ProConcepts 3.0 Migration Guide」をご参照ください。

DynamicMenu アドイン
DynamicMenu アドインをインストールすると、カスタム ツールがアドイン タブに表示されます。 このツールでは、レイヤーから複数のフィーチャを選択し、すべてのフィーチャをリストするショートカット メニューを表示します。

アドインは、拡張子が .esriAddInX の 1 つの圧縮ファイルとしてパッケージ化されています。 このファイルは、電子メールで送信したり、ポータルからダウンロードしたり、他の通常のファイルと同様にやり取りしたりできる単純なファイル タイプです。

アドインは、インストール ユーティリティを使用してデフォルトのローカル フォルダーにインストールするか、既知のフォルダーとして指定されたフォルダーから読み込むことができます。 両方の方法を後続のセクションで説明します。 アドインの表示と削除は、ArcGIS AllSource[設定] ページで [アドイン マネージャー] を使用して行います。

アドインには独自の機能が備わっていますが、セキュリティ上のリスクをもたらしたり、ソフトウェアの動作を不安定にしたりすることもあります。 アドインの提供元を確認し、信頼できるかどうかを判断することが重要となります。

ユーザー独自のアドインを作成するには、ArcGIS Pro SDK が必要です。 ArcGIS Developer サイトには、「初めてアドインを作成」する際に役立つチュートリアルが用意されています。

インストール ユーティリティを使用してアドインをインストール

インストール ユーティリティを使用してアドインをインストールすると、そのアドインはデフォルトの場所 (%System Drive%\Users\<username>\Documents\ArcGIS\AddIns\ArcGISPro) にコピーされます。 このユーティリティは、ファイルをコピーする前に、それよりも新しいバージョンのアドインがその場所にまだ存在しないことを確認します。

  1. コンピューターまたはネットワーク ドライブ上のアドイン ファイル (*.esriAddInX) のフォルダーの場所を参照します。
  2. 該当するファイルをダブルクリックして、[Esri ArcGIS アドイン インストール ユーティリティ] ウィンドウを開きます。

    [Esri ArcGIS アドイン インストール ユーティリティ] ウィンドウに記載されている情報を確認します。

  3. 続行するには、[アドインのインストール] をクリックします。

    該当するアドインがデフォルトの場所にコピーされてからインストールされます。 ファイルのコピーはそのファイルを参照した場所にまだ存在します。

  4. ArcGIS AllSource が開いたら、一度終了してから再起動します。

    これで、インストールしたアドインを使用できるようになります。

    注意:

    アドインが ArcGIS AllSource 2.x バージョン向けに記述されている場合、警告プロンプトが表示されます。 インストールを続行した場合、アドインはデフォルトの場所にコピーされますが、読み込まれません。

既知のフォルダーからアドインを読み込み

ローカル フォルダーまたはネットワーク フォルダーをアドインの既知の場所として指定できます。 起動時に、ArcGIS AllSource はこのフォルダーをチェックし、この場所にあるすべてのアドインを自動的に読み込みます。

ネットワーク ドライブ上の既知のフォルダーを指定する方法は、作業環境に存在する多数のユーザーが同じアドインを使用することになるので非常に便利な方法です。 一方で、ArcGIS AllSource の起動時間が遅くなることがあります。 ネットワーク フォルダーを使用する場合は、ルート フォルダーのサブフォルダーを使用し、そのサブフォルダーにアドイン ファイルだけを格納することをお勧めします。

Play Video

このビデオは ArcGIS Pro 3.2 を使用して作成されています。

  1. 次のいずれかの方法で、ArcGIS AllSource の設定ページを開きます。
    • 開いているプロジェクトのリボンで [プロジェクト] タブをクリックします。
    • 開始ページで [設定] タブ 設定 をクリックします。
  2. サイド タブのリストにある [アドイン マネージャー] をクリックします。
  3. [アドイン マネージャー][オプション] をクリックします。
  4. [オプション] タブで、[フォルダーの追加] をクリックします。
  5. 参照ダイアログ ボックスで、既知のフォルダーとして指定するフォルダーを参照します。
  6. 該当するフォルダーをクリックして選択します。 [OK] をクリックします。

    アドイン マネージャーのオプション タブにある既知のフォルダー

    そのフォルダーへの絶対パスが既知のフォルダーのリストに表示されます。

    注意:

    デフォルトでは、このオプションが選択されているため、既知のフォルダーに存在するアドインがすべて読み込まれます。 Esri が提供しているアドインだけを読み込む場合や信頼できる公開者のデジタル署名があるアドインだけを読み込む場合は、別のオプションを選択できます。

  7. ArcGIS AllSource を終了します。
  8. File Explorer を使用して、1 つまたは複数の .esriAddInX ファイルをディスク上の場所にある既知のフォルダーにコピーします。
  9. ArcGIS AllSource を起動します。

    既知のフォルダーに格納されているアドインが読み込まれます。 ArcGIS AllSource を起動するごとに、このフォルダーのチェックが行われ、新しく追加されたアドインや削除されたアドインがないかが確認されます。

    ヒント:

    既知のフォルダーの使用を中止する場合は、既知のフォルダーのリスト内の該当するフォルダーをクリックしてから、[フォルダーの削除] をクリックします。 ArcGIS AllSource を再起動します。

アドインの表示

[アドイン マネージャー] で使用可能なアドインを確認できます。

  1. 次のいずれかの方法で、ArcGIS AllSource の設定ページを開きます。
    • 開いているプロジェクトのリボンで [プロジェクト] タブをクリックします。
    • 開始ページで [設定] タブ 設定 をクリックします。
  2. サイド タブのリストにある [アドイン マネージャー] をクリックします。
  3. [アドイン マネージャー][アドイン] タブでアドインをクリックすると、そのアドインに関する情報が表示されます。

    アドイン マネージャーのアドイン

アドインの削除

アドインが不要になった場合は削除できます。 インストール済みのアドインを削除すると、そのアドインが ArcGIS AllSource からアンインストールされ、.esriAddInX ファイルがシステムのゴミ箱に移されます。

注意:

[アドイン マネージャー] を使用して、ネットワーク ドライブ上の既知のフォルダーから読み込まれたアドインを削除する場合は、.esriAddInX ファイルが完全に削除されます。これは、File Explorer を使用してディスク上の場所からファイルを削除する場合とまったく同じです。

  1. [アドイン マネージャー] を開いて、上記の「アドインの表示」セクションに記載されている通りにアドインを選択します。
  2. [このアドインを削除] をクリックします。

    このアドインを削除ボタン

    該当するアドインには削除対象のマークが付けられますが、現在の ArcGIS AllSource セッションでまだ使用できます。

    削除対象のマークが付けられたアドイン

  3. ArcGIS AllSource を終了して再起動します。

    該当するアドインがアンインストールされ、[アドイン マネージャー] から削除されます。

    注意:

    [アドイン マネージャー][共有アドイン] 見出しに表示されているアドインは、ソフトウェア管理者が管理しているため、削除することができません。 詳細については、後続の「管理設定の実行」セクションをご参照ください。

アドインの無効化

アドインのインストール後に、ArcGIS AllSource が予期しない動作をしたり、動作を停止したりした場合は、特殊なパラメーターで ArcGIS AllSource コマンド プロンプトから Windows を起動して、アドインを無効にすることができます。 アドインを無効にするとソフトウェアが正常に動作する場合は、1 つ以上のアドインの削除が必要になることもあります。

アドインを無効にするには、次のコマンドを使用してコマンド ラインから ArcGIS AllSource を起動します。

"%ProgramFiles%\ArcGIS\Pro\bin\ArcGISPro.exe" /disableaddins

[アドイン マネージャー] にアドインが表示されなくなります。 アドインをもう一度有効にするには、通常通りに ArcGIS AllSource を終了して再起動します。

管理設定の実行

ソフトウェア管理者として、ユーザーがアドインにアクセスしないようにレジストリに編集を加え、既知のフォルダーを指定し、アドインのセキュリティ レベルを設定することができます。

Windows レジストリ エディターの HKEY_LOCAL_MACHINE > SOFTWARE > ESRI > ArcGISPro > Settings で、[Add-In Folders] キーを作成し、文字列値を使用して既知のフォルダーを指定します。 これらのフォルダーに配置されているアドイン ファイルが [アドイン マネージャー] に共有アドインとして表示されます。 このようにレジストリに編集を加える方法の詳細については、「ArcGIS AllSource レジストリ キー」をご参照ください。