Oracle でのユーザースキーマ ジオデータベースのスタンドアロン ジオデータベースへの移動

以下のいずれかのオプションを使用して、Oracle のユーザースキーマ ジオデータベースを個別のデータベース内のジオデータベースに移動します。

注意:

データをユーザースキーマ ジオデータベースから既存の sde ジオデータベースまたは新しいジオデータベースに移動した後、以前にユーザースキーマ ジオデータベースにアクセスしたすべてのユーザーは、ArcGIS AllSource プロジェクトでデータベース接続を更新する必要があります。 公開者は、新しいデータベース接続を ArcGIS Server サイトに登録し、ユーザースキーマ ジオデータベース内のデータに接続していたすべての Web サービスを再公開する必要があります。

データをユーザースキーマ ジオデータベースから sde ジオデータベースに移動します。

個別のデータベースにデータを保存する必要はなく、既存の sde ジオデータベースを維持する必要がある場合、ユーザースキーマ データを sde ジオデータベースに移動します。 次の条件が当てはまる場合、このオプションが適しています。

  • テーブルの結合とリレートが行えるように、すべてのデータを同じジオデータベースに格納する必要がある場合。
  • ユーザーが同じ Oracle インスタンスを引き続き使用するようにします。
  • 以前にユーザースキーマ ジオデータベースのデータにアクセスしていたユーザーは、データベース接続ファイルを置き換えることはできませんが、既存の接続を更新できます。
  • sde ジオデータベースのデータを所有する新しいユーザーを作成することができます。

すべての編集内容をベース テーブルに移動し、バージョンを削除する

既存のジオデータベースがバージョン対応している場合、差分テーブルからベース テーブルに編集内容を移動し、すべての名前付きバージョンを削除する必要があります。

  1. すべてのバージョン対応編集を DEFAULT バージョンへリコンサイルおよびポストします。

    使用するバージョニングのタイプに固有の手順については、「トラディショナル バージョンへの編集のリコンサイルおよびポスト」または「ブランチ バージョンへの編集のリコンサイルおよびポスト」をご参照ください。

  2. トラディショナル バージョニングに登録されているデータがある場合は、その他すべてのジオデータベース ユーザーがシステムを使用していない時間帯に、ジオデータベースを圧縮します。

    接続の表示と削除の詳細については、「Oracle のジオデータベースの接続の管理」をご参照ください。

  3. 名前付きのトラディショナルおよびブランチ バージョンを削除します。

データベースのバックアップを作成する

データの移動と削除を開始する前に、Oracle データベースのフル バックアップを作成します。

データ所有者がデータを作成できるように sde ジオデータベースを構成する

ユーザースキーマ ジオデータベースの所有者は、sde ジオデータベース内のデータを所有できません。 つまり、データベース管理者はデータ転送用のユーザーを作成する必要があります。

データベース管理者は、データベース ツールを使用してユーザーを作成し、sde ジオデータベースにデータを作成する権限を付与できます。または、データベース管理者が [データベース ユーザーの作成 (Create Database User)] ジオプロセシング ツールを実行してユーザーを作成し、必要な権限を付与することもできます。

データを移動し、権限を付与する

データの移動時に sde ジオデータベースに接続していたユーザーが、sde ジオデータベースのデータを所有します。 次の手順の一部として、ユーザースキーマ ジオデータベースの所有者は、ユーザースキーマ ジオデータベース内のすべてのデータを選択する権限を、前のセクションで作成した新しいデータベース ユーザーに付与する必要があります。

  1. 各ユーザースキーマ ジオデータベースの所有者は、ArcGIS AllSource からユーザースキーマ ジオデータベースに接続する必要があります。
  2. データを sde ジオデータベースに移動した後に同じ権限を同じユーザーに付与する必要があるため、ユーザースキーマ ジオデータベース内のデータにアクセスできるユーザーとその権限を書き留めておきます。 権限を表示するには、データベース接続にある各フィーチャクラスまたはテーブルを右クリックし、[権限] をクリックします。
  3. ユーザースキーマ ジオデータベース内のデータに対する [選択] 権限を、sde ジオデータベースへのデータの移動に使用する新規ユーザーに付与します。
  4. ArcGIS AllSource から新しいユーザーの認証情報を使用して sde ジオデータベース (DEFAULT トラディショナル バージョン) に接続します。

    このユーザーは、sde ジオデータベースでデータを所有するユーザーになります。

  5. データを移動するには、次のいずれかのオプションを使用します。
    • sde ジオデータベースにデータをインポートします。 sde ジオデータベースを右クリックし、[インポート] > [複数のフィーチャクラス] をクリックし、ユーザースキーマ ジオデータベースからすべてのフィーチャクラスをインポートします。 [インポート] > [複数のテーブル] をクリックして、非空間テーブルをすべてインポートします。
    • ユーザースキーマ ジオデータベースからデータをコピーし、それを新しいジオデータベースに貼り付けます。
  6. sde ジオデータベースのデータに対する権限を、ユーザースキーマ ジオデータベース内のデータにアクセスしたのと同じユーザーに付与します。

    ユーザースキーマ ジオデータベース内でユーザーが持っていたのと同じ権限を付与します。

  7. データが sde ジオデータベースに正常に移動され権限が正しいことを確認するには、以前にユーザースキーマ ジオデータベースに接続していたユーザーに、データベース接続を更新して新しいジオデータベースにアクセスし、データを操作するよう依頼します。
  8. sde ジオデータベースのデータが正しいことを確認したら、ユーザースキーマ ジオデータベースの所有者は、ユーザースキーマ ジオデータベースからすべてのデータを削除する必要があります。

    ユーザースキーマ ジオデータベースから取得したデータが Web サービスで公開されている場合は、データを削除する前にそれらの Web サービスを停止して削除します。

ユーザースキーマ ジオデータベースの削除

すべてのデータが sde ジオデータベースに移動され、すべてのデータがユーザースキーマ ジオデータベースから削除されると、各ユーザースキーマ ジオデータベースの所有者は、[スキーマ ジオデータベースの削除 (Delete Schema Geodatabase)] ジオプロセシング ツールを実行して、ジオデータベースを削除できます。 削除が完了すると、ユーザースキーマ ジオデータベースへの既存の接続は動作しなくなります。 ただし、DEFAULT (sde) ジオデータベース バージョンを参照するように、接続ファイルを変更することはできます。

すべてのユーザースキーマおよび sde ジオデータベース データの新規ジオデータベースへの移動

ジオデータベースを新規に作成して、データを別々のジオデータベースに保持する必要がない場合は、スタンドアロン ジオデータベースを作成して、データをそこに移動します。 次の条件が当てはまる場合、このオプションが適しています。

  • テーブルの結合とリレートが行えるように、すべてのデータを同じジオデータベースに格納する必要がある場合。
  • 以前にユーザースキーマ ジオデータベースのデータにアクセスしていたユーザーは、データベース接続ファイルを置き換えて、新規ジオデータベースに接続できます。

すべての編集内容をベース テーブルに移動し、バージョンを削除する

既存のジオデータベースがバージョン対応している場合、差分テーブルからベース テーブルに編集内容を移動し、すべての名前付きバージョンを削除する必要があります。

  1. すべてのバージョン対応編集を DEFAULT バージョンへリコンサイルおよびポストします。

    使用するバージョニングのタイプに固有の手順については、「トラディショナル バージョンへの編集のリコンサイルおよびポスト」または「ブランチ バージョンへの編集のリコンサイルおよびポスト」をご参照ください。

  2. トラディショナル バージョニングに登録されているデータがある場合は、その他すべてのジオデータベース ユーザーがシステムを使用していない時間帯に、ジオデータベースを圧縮します。

    接続の表示と削除の詳細については、「Oracle のジオデータベースの接続の管理」をご参照ください。

  3. 名前付きのトラディショナルおよびブランチ バージョンを削除します。

データベースのバックアップを作成する

データの移動と削除を開始する前に、Oracle データベースのフル バックアップを作成します。

ジオデータベースの作成

データベース管理者は新しい Oracle インスタンスをインストールおよび構成し、そのインスタンスでデータベース ユーザーを作成し、必要な権限を付与する必要があります。 データベース管理者またはジオデータベース管理者は、データベースにジオデータベースを作成できます。

  1. 新しい Oracle インスタンスにジオデータベースを作成します。
  2. 新しいデータベースでユーザーとロールを作成し、権限を付与します。

    データを新しいジオデータベースに移動するために使用されるアカウントには、データ作成者権限が必要です。 データベース管理者が [データベース ユーザーの作成 (Create Database User)] ジオプロセシング ツールを使用する場合、必要な権限が新しいユーザーに自動的に付与されます。

データを移動し、権限を付与する

新しいジオデータベースにログインし、ユーザースキーマ ジオデータベースから新しいジオデータベースにデータを移動するユーザーが、新しいジオデータベースのデータの所有者になります。

ユーザースキーマ ジオデータベースの各所有者が、次の手順を実行する必要があります。

  1. ArcGIS AllSource からユーザースキーマ ジオデータベースと新しいジオデータベースに接続します。
  2. データを新しいジオデータベースに移動した後に権限を付与する必要があるため、古いジオデータベースのデータにアクセスできるユーザーとその権限を書き留めておきます。権限を表示するには、データベース接続にある各フィーチャクラスまたはテーブルを右クリックし、[管理] をポイントしてから、[権限] をクリックします。
  3. データを移動するには、次のいずれかのオプションを使用します。
    • 新しいジオデータベースにデータをインポートします。新しいジオデータベースを右クリックし、[インポート] > [複数のフィーチャクラス] をクリックし、ユーザースキーマ ジオデータベースからすべてのフィーチャクラスをインポートします。[インポート] > [複数のテーブル] をクリックして、非空間テーブルをすべてインポートします。
    • 古いジオデータベースからデータをエクスポートします。古いジオデータベースを右クリックし、[エクスポート] > [フィーチャクラス → ジオデータベース (Feature Class(es) To Geodatabase)] および [エクスポート] > [テーブル → ジオデータベース (Table(s) To Geodatabase)] をクリックし、ユーザースキーマ ジオデータベースから新しいジオデータベースにすべてのフィーチャクラスおよびテーブルをエクスポートします。
    • ユーザースキーマ ジオデータベースからデータをコピーし、それを新しいジオデータベースに貼り付けます。
  4. 古いジオデータベースのデータへのアクセス権を持っていたユーザーに、新しいジオデータベースのデータへの権限を付与します。ユーザースキーマ ジオデータベースの権限と同じ権限が付与されていることを確認します。
  5. 新しいジオデータベースにデータが正常に移動し、権限が正しいことを確認します。これを確認するには、ユーザースキーマ ジオデータベースに接続していたユーザーのデータベース接続を更新し、新しいジオデータベースにアクセスして、通常どおりにデータで作業を行ってもらいます。
  6. 新しいジオデータベースのデータが正しいことが確認できると、ユーザースキーマ ジオデータベースからすべてのデータを削除します。

ジオデータベースの削除

すべてのデータを新しいジオデータベースに移動し、すべてのデータをユーザースキーマ ジオデータベースから削除したら、ユーザースキーマ ジオデータベースの各所有者は [スキーマ ジオデータベースの削除 (Delete Schema Geodatabase)] ジオプロセシング ツールを実行できます。削除したら、ユーザースキーマ ジオデータベースへの既存の接続は停止します。

sde ジオデータベースからデータを移動し、古い Oracle データベースが必要なくなった場合は破棄できます。 データベースが削除されると、古い Oracle データベースへの既存の接続が停止するため、新しい接続を作成して、Oracle データベースを参照していた Web レイヤーを再公開する必要があります。

各ユーザー データベースをそれぞれのシングルモデル ジオデータベースに移動する

データを個別のジオデータベースに分離したままにしておく必要がある場合は、各ユーザースキーマ ジオデータベースから独自のスタンドアロン ジオデータベースにデータを移動します。 次の条件が当てはまる場合は、この方法を使用します。

  • ユーザースキーマ ジオデータベースを異なる種類のデータをグループ化するために使用していて、この振舞いを維持したい場合。
  • 以前ユーザースキーマ ジオデータベースにあったテーブルを結合したり、関連付けたりする必要はありません。
  • 以前にユーザースキーマ ジオデータベースのデータにアクセスしていたユーザーは、データベース接続ファイルを置き換えて、新規ジオデータベースに接続できます。

すべての編集内容をベース テーブルに移動し、バージョンを削除する

既存のジオデータベースがバージョン対応している場合、差分テーブルからベース テーブルに編集内容を移動し、すべての名前付きバージョンを削除する必要があります。

  1. すべてのバージョン対応編集を DEFAULT バージョンへリコンサイルおよびポストします。

    使用するバージョニングのタイプに固有の手順については、「トラディショナル バージョンへの編集のリコンサイルおよびポスト」または「ブランチ バージョンへの編集のリコンサイルおよびポスト」をご参照ください。

  2. トラディショナル バージョニングに登録されているデータがある場合は、その他すべてのジオデータベース ユーザーがシステムを使用していない時間帯に、ジオデータベースを圧縮します。

    接続の表示と削除の詳細については、「Oracle のジオデータベースの接続の管理」をご参照ください。

  3. 名前付きのトラディショナルおよびブランチ バージョンを削除します。

ジオデータベースの作成

データベース管理者は、新しい Oracle インスタンス (各ユーザースキーマ ジオデータベースに格納されたデータを格納するインスタンス) をインストールおよび構成する必要があります。 また、データベース管理者は、各インスタンスでデータベース ユーザーを作成し、必要な権限を付与する必要があります。 データベース管理者またはジオデータベース管理者は、新しいデータベースごとにジオデータベースを作成できます。

  1. 新しい Oracle インスタンスごとにジオデータベースを作成します。
  2. 新しいデータベースでユーザーとロールを作成し、権限を付与します。

    データを新しいジオデータベースに移動するために使用されるアカウントには、データ作成者権限が必要です。 データベース管理者が [データベース ユーザーの作成 (Create Database User)] ジオプロセシング ツールを使用する場合、必要な権限が新しいユーザーに自動的に付与されます。

データを移動し、権限を付与する

新しいジオデータベースにログインし、ユーザースキーマ ジオデータベースから新しいジオデータベースにデータを移動するユーザーが、新しいジオデータベースのデータの所有者になります。

ユーザースキーマ ジオデータベースの各所有者が、次の手順を実行する必要があります。

  1. ArcGIS AllSource からユーザースキーマ ジオデータベースと新しいジオデータベースに接続します。
  2. データを新しいジオデータベースに移動した後に権限を付与する必要があるため、古いジオデータベースのデータにアクセスできるユーザーとその権限を書き留めておきます。権限を表示するには、データベース接続にある各フィーチャクラスまたはテーブルを右クリックし、[管理] をポイントしてから、[権限] をクリックします。
  3. データを移動するには、次のいずれかのオプションを使用します。
    • 新しいジオデータベースにデータをインポートします。新しいジオデータベースを右クリックし、[インポート] > [複数のフィーチャクラス] をクリックし、ユーザースキーマ ジオデータベースからすべてのフィーチャクラスをインポートします。[インポート] > [複数のテーブル] をクリックして、非空間テーブルをすべてインポートします。
    • 古いジオデータベースからデータをエクスポートします。古いジオデータベースを右クリックし、[エクスポート] > [フィーチャクラス → ジオデータベース (Feature Class(es) To Geodatabase)] および [エクスポート] > [テーブル → ジオデータベース (Table(s) To Geodatabase)] をクリックし、ユーザースキーマ ジオデータベースから新しいジオデータベースにすべてのフィーチャクラスおよびテーブルをエクスポートします。
    • ユーザースキーマ ジオデータベースからデータをコピーし、それを新しいジオデータベースに貼り付けます。
  4. 古いジオデータベースのデータへのアクセス権を持っていたユーザーに、新しいジオデータベースのデータへの権限を付与します。ユーザースキーマ ジオデータベースの権限と同じ権限が付与されていることを確認します。
  5. 新しいジオデータベースにデータが正常に移動し、権限が正しいことを確認します。これを確認するには、ユーザースキーマ ジオデータベースに接続していたユーザーのデータベース接続を更新し、新しいジオデータベースにアクセスして、通常どおりにデータで作業を行ってもらいます。
  6. 新しいジオデータベースのデータが正しいことが確認できると、ユーザースキーマ ジオデータベースからすべてのデータを削除します。

ジオデータベースの削除

すべてのデータを新しいジオデータベースに移動し、すべてのデータをユーザースキーマ ジオデータベースから削除したら、ユーザースキーマ ジオデータベースの各所有者は [スキーマ ジオデータベースの削除 (Delete Schema Geodatabase)] ジオプロセシング ツールを実行できます。削除したら、ユーザースキーマ ジオデータベースへの既存の接続は停止します。

sde ジオデータベースからデータを移動し、古い Oracle データベースが必要なくなった場合は破棄できます。 データベースが削除されると、古い Oracle データベースへの既存の接続が停止するため、新しい接続を作成して、Oracle データベースを参照していた Web レイヤーを再公開する必要があります。