コンフィグレーション パラメーターは、データベースに格納されるオブジェクト (テーブル、インデックス、列など) を識別します。 それらに対応する値は、データベースでのオブジェクトの格納方法を識別します。 各パラメーターとそれらのコンフィグレーション文字列はコンフィグレーション キーワードによってグループ化されます。
レガシー:
コンフィグレーション キーワードおよびパラメーターはほとんどが従来型の機能です。 これらの機能は、データベースを適切に機能させるためにデータベース管理者がはるかに多くの操作と調整を行う必要があった時代に導入されたものです。 ほとんどの場合、ジオデータベースのコンフィグレーション パラメーターを変更する必要はありません。
エンタープライズ ジオデータベースを作成するときには、デフォルトのコンフィグレーション キーワードとパラメーターが入力されます。 ほとんどの場合、デフォルトのパラメーター値で十分です。 例外としては、空間データの格納に使用されるデータ タイプが考えられます。
大部分のフィーチャクラスでデフォルト値と異なる空間タイプを使用する場合は、DEFAULTS キーワードの GEOMETRY_STORAGE パラメーターを変更します。 一部のフィーチャクラスのみで異なる空間タイプを使用する場合は、カスタム キーワードを作成し、必要な空間タイプに設定された GEOMETRY_STORAGE パラメーターと UI_TEXT パラメーターを含めて、カスタム キーワードをユーザーが使用できるようにします。
特殊な場合に sde_dbtune テーブルの他のパラメーターも使用することがあります。このトピックの以降のコンテンツでは、各パラメーターがその実装時に制御しようとしていた機能について説明します。
PostgreSQL データベースに格納されたジオデータベースでは、パラメーター名とコンフィグレーション文字列のペアが ArcGIS によって次の目的で使用されます。
- 空間列のデータ タイプの定義
- テーブルとインデックスの格納特性を設定する。 これらの設定を適切に変更するには、PostgreSQL によるテーブルとインデックスの作成および格納方法を理解する必要があります。 このため、これらの設定を変更する前に使用している PostgreSQL バージョンの PostgreSQL マニュアルをご参照ください。
- ユーザーが ArcGIS インターフェイスでキーワードを使用できるようにする。
- コンフィグレーション キーワードを説明するコメントを追加する。
- XML ドキュメントの格納方法を定義する。 ArcGIS では XML ドキュメントを直接使用しないため、これらのパラメーターを設定する必要はほとんどありません。
次の表は、PostgreSQL のジオデータベースで使用可能なすべてのコンフィグレーション パラメーターのリストです。 該当する場合、リストの最初の値がデフォルト値です。 表の後には、各パラメーターを機能別にまとめた詳しい説明があります。
パラメーター名 | Description | 値 |
---|---|---|
A_INDEX_ROWID | ADD テーブルの ObjectID 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
A_INDEX_STATEID | ADD テーブルの sde_state_id 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
A_INDEX_USER | ADD テーブルのユーザー インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
A_INDEX_XML | ADD テーブルの XML 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
A_STORAGE | ADD テーブルの格納の定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
AUX_INDEX_COMPOSITE | ラスター AUX テーブルの複合列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
AUX_STORAGE | ラスター AUX テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
B_INDEX_RASTER | ビジネス テーブルのラスター列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
B_INDEX_ROWID | ビジネス テーブルの ObjectID 列とラスター行 ID R<N>_SDE_ROWID_UK のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
B_INDEX_TO_DATE | r<registration_id>_sde_todate インデックスを作成するための格納パラメーター情報 (履歴管理の際に履歴テーブルを更新するために使用) | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
B_INDEX_USER | ビジネス テーブルのユーザー インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
B_INDEX_XML | ビジネス テーブルの XML 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
B_STORAGE | ビジネス テーブルとラスター属性テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
BLK_INDEX_COMPOSITE | ラスター BLK テーブルの複合列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
BLK_STORAGE | ラスター BLK テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
BND_INDEX_COMPOSITE | ラスター BND テーブルの複合列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
BND_INDEX_ID | ラスター BND テーブルの RID 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
BND_STORAGE | ラスター BND テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
COMMENT | コメントに使用するライン | 最大 2,048 文字までのコメントを記述できます |
D_INDEX_ALL | sde_states_id、sde_deletes_row_id、deleted_at の各列におけるインデックスの FILLFACTOR の定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
D_INDEX_DELETED_AT | DELETE テーブルの sde_deleted_at 列のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
D_STORAGE | DELETE テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
GEOMETRY_STORAGE | フィーチャクラスの空間列に使用するデータ タイプの指定 | ST_GEOMETRY、PG_GEOMETRY、または PG_GEOGRAPHY |
LD_INDEX_ALL | sde_logfile_data 一時テーブルの主キーの定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
LD_STORAGE | sde_logfile_data 一時テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
LF_INDEX_ID | sde_logfiles 一時テーブルの主キーのインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
LF_INDEX_NAME | sde_logfiles 一時テーブルに作成される一意インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
LF_STORAGE | sde_logfiles 一時テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
MVTABLES_MODIFIED_INDEX | mvtables_modified のインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
MVTABLES_MODIFIED_TABLE | mvtables_modified テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
RAS_INDEX_ID | ラスター RAS テーブルの RID インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
RAS_STORAGE | ラスター RAS テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
RASTER_STORAGE | テーブルで使用するラスター データ格納タイプの指定 | binary |
SESSION_INDEX | セッションベース ログ ファイル テーブルのインデックスの格納定義 | このパラメーターは存在しますが、PostgreSQL では使用されていません。 |
SESSION_STORAGE | セッションベース ログ ファイル テーブルの格納定義 | このパラメーターは存在しますが、PostgreSQL では使用されていません。 |
SESSION_TEMP_TABLE | ログ ファイルを tempdb に作成するかどうかの制御 | 1 または 0 このパラメーターは存在しますが、PostgreSQL では使用されていません。 |
STATES_INDEX | States テーブルのインデックス格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
STATES_LINEAGES_INDEX | sde_state_lineages テーブルの主キーのインデックスの格納を制御 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
STATES_LINEAGES_TABLE | sde_state_lineages テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
STATES_TABLE | sde_states テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
UI_NETWORK_TEXT | ArcGIS ユーザー インターフェイスに表示される、関連するコンフィグレーション キーワードに必要 (ネットワーク設定の説明が含まれます) | 最大 2,048 文字の説明 |
UI_TERRAIN_TEXT | ArcGIS ユーザー インターフェイスに表示される、関連するコンフィグレーション キーワードに必要 (テレイン設定の説明が含まれます) | 最大 2,048 文字の説明 |
UI_TEXT | ArcGIS ユーザー インターフェイスに表示される、関連するコンフィグレーション キーワードに必要 (関連する非コンポジット コンフィグレーション キーワードの説明が含まれます) | 最大 2,048 文字の説明 |
UI_TOPOLOGY_TEXT | ArcGIS ユーザー インターフェイスに表示される、関連するコンフィグレーション キーワードに必要 (トポロジ設定の説明が含まれます) | 最大 2,048 文字の説明 |
VERSIONS_INDEX | sde_versions テーブルのインデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
VERSIONS_TABLE | sde_versions テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
XML_COLUMN_STORAGE | 作成する XML 列のタイプの指定 (ネイティブ DBMS XML または ArcSDE XML のいずれか) | DB_XML または SDE_XML |
XML_DOC_INDEX | sde_xml_doc<n> テーブルの xmldoc<n>_pk インデックスと xml_doc<n>_ix インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
XML_DOC_STORAGE | sde_xml_doc<n> テーブルの格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
XML_DOC_UNCOMPRESSED_TYPE | XML ドキュメントの格納形式の指定 | BINARY または TEXT |
XML_IDX_FULLTEXT_UPDATE_METHOD | sde_xml_doc<n> テーブル (XML ドキュメント テーブル) の xml_doc_val 列と sde_xml_idx<n> テーブル (XML 列のインデックス テーブル) の text_tag 列に対する変更をフルテキスト インデックスに伝達する方法 | MANUAL または AUTOMATIC |
XML_IDX_INDEX_DOUBLE | sde_xml_idx<n> テーブルの double_tag 列の xmlix<n>_db インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
XML_IDX_INDEX_ID | xml_idx<n> テーブルの ID 列の xmlix<n>_id インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
XML_IDX_INDEX_PK | sde_xml_idx<n> テーブルの xml_key_column id 列の xmlix<n>_pk インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
XML_IDX_INDEX_STRING | sde_xml_idx<n> テーブルの string_tag 列の xmlix<n>_st インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
XML_IDX_INDEX_TAG | sde_xml_idx<n> テーブルの tag_id 列の xmlix<n>_tg インデックスの格納定義 | CREATE INDEX パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
XML_IDX_STORAGE | sde_xml_idx<n> テーブル (XML 列のインデックス テーブル) の格納定義 | CREATE TABLE パラメーターについては、PostgreSQL のドキュメントをご参照ください。 |
XML パラメーターの <n> は、特定の XML 列に関連付けられた xml_column_id を表します。
パラメーターの機能的説明
デフォルトでは、PostgreSQL はテーブルとインデックスをデータベースのデフォルト表領域に格納します。 テーブルとインデックスを他の表領域に格納するには、postgres スーパーユーザーが追加の表領域を作成し、オブジェクトを作成するユーザーにその表領域に対する CREATE 権限を付与する必要があります。 既存の表領域とその権限は、psql メタコマンド \db+ を使用すれば一覧表示できます。
この設定が完了すると、格納パラメーターを使用して各種のテーブルを格納する別の表領域を指定できるようになります。 表領域の格納を指定する構文は、パラメーターによって異なります。
注意:
PostgreSQL の表領域はシンボリック リンクを使用するため、ユーザー定義の表領域はシンボリック リンクをサポートするシステム上でしか使用できません。
ビジネス テーブルおよびインデックスの格納パラメーター
ビジネス テーブルは、フィーチャクラスまたは非空間テーブルの属性テーブルです。 ビジネス テーブルの格納設定を定義するには、B_STORAGE パラメーターを使用します。
ビジネス テーブルのインデックスの作成をサポートするインデックス格納パラメーターは、次の 5 つです。
- B_INDEX_USER パラメーターは、ユーザー定義インデックスの格納設定を保持します。
- B_INDEX_ROWID パラメーターは、登録したテーブルの ObjectID 列 (ROWID または OBJECTID とも呼ばれる) に ArcGIS が作成するインデックスの格納設定を保持します。
- B_INDEX_RASTER パラメーターは、ラスター列がビジネス テーブルに追加されたときに ArcGIS が作成するラスター列インデックスの FILLFACTOR を保持します。 ArcGIS は、このインデックスを、ラスター列を含むフィーチャクラスに作成します。
- B_INDEX_TO_DATE パラメーターは、インデックス R<registration_id>_sde_todate の FILLFACTOR を指定します。 このインデックスは、ビジネス テーブルで履歴管理が有効になったときに作成され、履歴管理操作中に履歴テーブルを更新するときに使用されます。
- B_INDEX_XML パラメーターには、ビジネス テーブルの XML 列におけるインデックスの FILLFACTOR を指定します (後述の XML タイプ パラメーターに関するセクションでも説明しています)。
ADD テーブルと DELETE テーブルの格納パラメーター
ビジネス テーブルまたはフィーチャクラスをバージョン対応登録すると、複数のユーザーがオブジェクトを管理したり編集したりできるようになります。 バージョン対応登録されたビジネス テーブルには、ADD テーブルと DELETE テーブルの 2 つのテーブルが作成されます。
ユーザーは適切な間隔で各自の変更内容を他のユーザーの変更内容とマージし、同じフィーチャを変更したことによって発生する競合を解決します。
ADD テーブルのパラメーター
A_STORAGE パラメーターは、ADD テーブルの格納設定を保持します。 ADD テーブルの名前は A<n>で、<n> の部分は sde_table_registry ジオデータベース システム テーブルに格納されている登録 ID になります。 たとえば、ビジネス テーブル ROADS の登録 ID が 10 の場合、A10 という名前の ADD テーブルが作成されます。
その他 5 つの格納パラメーターが、ADD テーブルのインデックスの格納設定を保持します。 A_INDEX_ROWID パラメーターは、ArcGIS がバージョン対応の ObjectID 列 (ROWID とも呼ばれる) に作成するインデックスの FILLFACTOR を指定します。 ADD テーブルの ROWID 列のインデックス名は A<n>_ROWID_IX1 になります。<n> の部分は、ADD テーブルが関連付けられているビジネス テーブルの登録 ID です。
A_INDEX_STATEID パラメーターは、ArcGIS が ADD テーブルの SDE_STATE_ID 列に作成するインデックスの FILLFACTOR を保持します。 SDE_STATE_ID 列のインデックス名は A<n>_STATE_IX2 になります。<n> の部分は、ADD テーブルが関連付けられているビジネス テーブルの登録 ID です。
A_INDEX_USER パラメーターは、ArcGIS が ADD テーブルで作成するカスタム インデックスの FILLFACTOR を保持します。 ビジネス テーブルのカスタム インデックスは、ADD テーブルに複製されます。 A_INDEX_RASTER パラメーターは、ADD テーブルのラスター列におけるインデックスの FILLFACTOR を指定します。
A_INDEX_XML パラメーターには、ADD テーブルの XML 列におけるインデックスの FILLFACTOR を指定します (後述の XML タイプ パラメーターに関するセクションでも説明しています)。
DELETE テーブルのパラメーター
D_STORAGE パラメーターは、DELETE テーブルの格納設定を保持します。 DELETE テーブルの名前は、D<n> です。ここで、<n> は sde_table_registry システム テーブルに記載された登録 ID です。 たとえば、ビジネス テーブル ROADS の登録 ID が 10 の場合、D10 という名前の DELETE テーブルが作成されます。
その他 2 つの格納パラメーターが、DELETE テーブルに作成されるインデックスの格納設定を保持します。
- D_INDEX_ALL パラメーターは、ArcGIS が DELETE テーブルの SDE_STATE_ID 列と SDE_DELETES_ROW_ID 列に作成する D<n>_IDX1 インデックスの FILLFACTOR を指定します。
- D_INDEX_DELETED_AT パラメーターは、ArcGIS が DELETE テーブルの SDE_DELETED_AT 列に作成する D<n>_IDX2 インデックスの FILLFACTOR を保持します。
ラスター テーブルのパラメーター
ラスター データセットまたはモザイク データセットの作成時に RASTER_STORAGE を BINARY に設定してキーワードを指定する場合、ビジネス テーブルに追加されるラスター列は、サポート テーブルとインデックスで構成されるスキーマに格納されているラスター データへの外部キー参照です。 RASTER_STORAGE が RASTERBLOB (デフォルト) に設定されている場合は、ビジネス テーブルに Bytea 列が追加され、サポート ラスター情報が追加テーブルに格納されます。
サポート ラスター テーブルとインデックスの設定を定義するラスター テーブル パラメーターについて、次に説明します。
RAS_STORAGE パラメーターは、RAS テーブルの PostgreSQL CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。
RAS_INDEX_ID パラメーターは、RAS テーブル インデックスの FILLFACTOR を指定します。 BND_STORAGE パラメーターは、BND テーブルの PostgreSQL CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。
BND_INDEX_COMPOSITE パラメーターは、BND テーブルの複合インデックスに使用される FILLFACTOR を指定します。
BND_INDEX_ID パラメーターは、BND テーブルの行 ID (RID) 列インデックスに使用される FILLFACTOR を指定します。
AUX_STORAGE パラメーターは、AUX テーブルの PostgreSQL CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。
AUX_INDEX_COMPOSITE パラメーターは、AUX テーブルのインデックスの FILLFACTOR を指定します。
BLK_STORAGE パラメーターは、BLK テーブルに使用される PostgreSQL CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。
BLK_INDEX_COMPOSITE パラメーターは、BLK テーブルのインデックスの FILLFACTOR を指定します。
ラスター インデックスのデフォルトの FILLFACTOR は、他のインデックスより高いことがわかります。 これは、ラスター データが通常はあまり大きく変更されないためです。
ジオメトリ格納パラメーター
PostgreSQL で使用するジオデータベースには、Esri ST_Geometry タイプが存在する必要があります。 ただし作成後は、ST_Geometry、PostGIS Geometry、または PostGIS Geography という 3 種類の空間データ格納形式を PostgreSQL のジオデータベースで使用できるようになります。 GEOMETRY_STORAGE パラメーターは、ジオメトリの格納に使用する形式を指定します。 値は、ST_GEOMETRY、PG_GEOMETRY、または PG_GEOGRAPHY です。
注意:
PG_GEOMETRY または PG_GEOGRAPHY を使用するには、PostGIS がインストールされており、データベースが PostGIS を使用できるように設定されている必要があります。
ログ ファイルのパラメーター
ArcGIS は、選択されたレコード セットを保持するために、ログ ファイル テーブルを使用します。 ログ ファイル パラメーターは、PostgreSQL のジオデータベースでは使用されなくなりました。
ユーザー インターフェイス パラメーター
ユーザー インターフェイス パラメーターは「UI」で始まり、関連するコンフィグレーション キーワードを ArcGIS ユーザー インターフェイスおよび ArcObjects で利用可能にするかどうかを指定します。 UI_TEXT は、非コンポジット コンフィグレーション キーワードで使用されます。 UI_TOPOLOGY_TEXT は、トポロジ キーワードで使用されます。 UI_NETWORK_TEXT は、ネットワーク キーワードで使用されます。 これらは、UI パラメーターを必要とするデフォルトのコンフィグレーション キーワードにすでに含まれています。 独自のカスタム キーワードを作成する場合、必ずこれらのパラメーターのうちのいずれかを追加します。
XML タイプのパラメーター
注意:
ArcGIS クライアントは XML 列を直接操作しません。 ジオデータベースで XML 列と XML ドキュメントを使用しない場合、これらのパラメーターを設定する必要はありません。
XML コンフィグレーション パラメーターは、XML ドキュメントの追跡と格納に使用されるテーブルとインデックスの格納情報を指定する際に使用します。
XML 列が ArcSDE XML として作成されるか、ネイティブの PostgreSQL XML として作成されるかは、XML_COLUMN_STORAGE パラメーターによって決定されます。 デフォルト設定では、ネイティブ PostgreSQL XML (DB_XML) を使用します。
DATA_DICTIONARY コンフィグレーション キーワードの XML_INDEX_TAGS_INDEX パラメーターは、sde_xml_indexes テーブルにおけるインデックスの FILLFACTOR を指定します。
DATA_DICTIONARY コンフィグレーション キーワードの XML_INDEX_TAGS_TABLE パラメーターは、ジオデータベースの sde_xml_index_tags ジオデータベース システム テーブルの格納を指定します。 これら 2 つのパラメーターはジオデータベース システム テーブルの格納を制御するため、これらのパラメーターを使用してカスタム格納を指定する場合には、ジオデータベースを作成する前にこれらのパラメーターの値を変更しておく必要があります。
A_INDEX_XML パラメーターは、バージョン対応フィーチャクラスの ADD テーブルの XML 列におけるインデックスの FILLFACTOR を定義します。
B_INDEX_XML パラメーターは、ビジネス テーブルの XML 列におけるインデックスの FILLFACTOR を定義します。
XML_IDX_FULLTEXT_UPDATE_METHOD は、XML ドキュメント テーブル (sde_xml_doc<n>) の xml_doc_val 列と、XML 列のインデックス テーブル (sde_xml_idx<n>) の text_tag 列に対する変更が、フルテキスト インデックスにどのように伝達されるかを定義します。 このパラメーターのオプションは、AUTOMATIC と MANUAL です。 AUTOMATIC に設定した場合は、XML 側のテーブルで作成されたトリガーによって、行の挿入時にインデックスが更新されます。 XML_IDX_FULLTEXT_UPDATE_METHOD の値が AUTOMATIC に設定されていないと、MANUAL と見なされます。
XML_DOC_STORAGE パラメーターは、sde_xml_doc<n> テーブルの格納を設定します。
XML_DOC_INDEX コンフィグレーション パラメーターは、sde_xml_doc<n> テーブルの xmldoc<n>_pk インデックスと xml_doc<n>_ix インデックスの FILLFACTOR を設定します。
XML_DOC_UNCOMPRESSED_TYPE コンフィグレーション パラメーターでは、XML ドキュメントの格納方法を指定します。 オプションは BINARY または TEXT です。 BINARY を使用した場合、データは bytea データ タイプとして格納されます。 TEXT を使用した場合、データベースでの格納形式が Unicode データ (UTF-8) に設定されているかどうかに応じて、データは Unicode または ASCII になります。
XML_IDX_STORAGE コンフィグレーション パラメーターは、XML 列のインデックス テーブルである sde_xml_idx<n> テーブルの格納を設定します。 sde_xml_idx<n> テーブル自体の列におけるインデックスの格納は、次のパラメーターによって定義されます。
- XML_IDX_INDEX_DOUBLE - double_tag 列の xmlix<n>_db インデックスの格納を定義
- XML_IDX_INDEX_ID - ID 列の xmlix<n>_id インデックスの格納を定義
- XML_IDX_INDEX_PK - xml_key_column id 列の xmlix<n>_pk インデックスの格納を定義
- XML_IDX_INDEX_STRING - string_tag 列の xmlix<n>_st インデックスの格納を定義
- XML_IDX_INDEX_TAG - tag_id 列の xmlix<n>_tg インデックスの格納を定義