見通し (Line Of Sight) (3D Analyst)

サマリー

ファンクション サーフェスおよびオプションのマルチパッチ上の見通しの可視性を判断します。

見通しツールの詳細

見通しツールの図

使用法

  • 観測点と目標点の定義には、入力ラインの端点のみが使用されます。 見通し線は、可視性を判断する対象の観測点と目標点を表す 2 つの頂点で構成される直線である必要があります。

  • 可視性のターゲットが他のフィーチャクラスにある場合、[見通し線の構築 (Construct Sight Lines)] ツールを使用して見通し線を作成することを検討してください。 たとえば、ターゲットのライン フィーチャを特定の間隔でサンプリングすることで見通し線を生成して、パスに沿った可視性をテストすることができます。

  • 出力線は、入力見通し線の表示可能な部分と表示不可能な部分の境界上で分割されます。 サーフェスのみを使用して見通し線の可視性を判断する場合、出力線はサーフェスの断面に従います。 見通しを計算する際にマルチパッチ フィーチャが提供される場合、出力線は、入力見通し線の軌道に従います。

  • 出力ライン フィーチャの属性テーブルには、以下のフィールドが含まれています。

    • SourceOID- 可視性の計算で使用されるライン フィーチャの一意の ID。
    • VisCode- ラインに沿った可視性。 値が 1 の場合は可視であることを示し、値が 2 の場合は不可視であることを示します。 このフィールドは、出力ジオメトリがラインの場合にのみ存在します。
    • TarIsVis- ラインに沿った目標点の可視性。 値が 1 の場合は可視であることを示し、値が 0 の場合は不可視であることを示します。 このフィールドは、出力ジオメトリがラインの場合にのみ存在します。
    • OBSTR_MPID- 目標点の可視性をブロックする障害物。 それぞれの入力見通し線の可視と不可視の部分には、別々のライン フィーチャが作成されます。 可視の部分は -9999、マルチパッチによる不可視の部分は障害物となるフィーチャの一意の ID、サーフェスによる不可視の部分は -1 の値になります。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力サーフェス

可視性を判断するために使用する 3D メッシュ シーン レイヤー、LAS データセット、ラスター、TIN、またはテレイン サーフェス。

TIN Layer; Raster Layer; Mosaic Layer; Terrain Layer; LAS Dataset Layer; Scene Layer; File
入力ライン フィーチャ

最初の頂点が観測点を定義し、最後の頂点が目標点を示す見通し線フィーチャ。 見通し線が 2D フィーチャの場合、観測点と目標点の高さは入力サーフェスから取得されます。 見通し線が 3D フィーチャの場合、観測点と目標点の高さは、フィーチャの Z 座標から取得されます。

2D ラインは、基になるサーフェスからのオフセットで評価されます。 デフォルトのオフセットとして 1 が適用され、ポイントがサーフェスより上に持ち上げられます。 OffsetA という名前をフィールドを使用して、観測点のカスタム オフセットの高さを定義します。OffsetB という名前のフィールドを使用して、目標点のカスタム オフセットを定義します。

Feature Layer
出力フィーチャクラス

可視性が決定された出力ライン フィーチャクラス。 2 つの属性フィールドが作成されます。 VisCode フィールドはラインに沿った可視性を示しており、1 は可視、2 は不可視です。 TarIsVis フィールドは目標点の可視性を示しており、0 は不可視、1 は可視です。

Feature Class
出力障害ポイント フィーチャクラス
(オプション)

観測点から目標点までの見通し線における最初の障害の位置を示すオプションのポイント フィーチャクラス。

Feature Class
曲率の使用
(オプション)

見通し解析に対して地表の曲率を考慮に入れるかどうかを指定します。 このパラメーターを有効にするためには、サーフェスの空間参照を定義して、座標値を投影し、Z 単位を定義する必要があります。

  • オフ - 地球の曲率を考慮しません。 これがデフォルトです。
  • オン - 地球の曲率を考慮します。
Boolean
屈折率の使用
(オプション)

ファンクション サーフェスからの見通しを生成するときに、大気差を考慮するかどうかを指定します。 マルチパッチ フィーチャを使用している場合、このパラメーターは、適用されません。

  • オフ - 大気の屈折を考慮しません。 これがデフォルトです。
  • オン - 大気の屈折を考慮します。
Boolean
屈折率
(オプション)

屈折率に使用する値。 デフォルト値は 0.13 です。

Double
ピラミッド レベル解像度
(オプション)

使用されるテレイン ピラミッド レベルの Z 許容値またはウィンドウ サイズの解像度。 デフォルト値は 0 (最大解像度) です。

Double
入力フィーチャ
(オプション)

建物など、障害物となるその他のエレメントを定義できるマルチパッチ フィーチャ。 屈折オプションはこの入力には影響しません。

Feature Layer

arcpy.ddd.LineOfSight(in_surface, in_line_feature_class, out_los_feature_class, {out_obstruction_feature_class}, {use_curvature}, {use_refraction}, {refraction_factor}, {pyramid_level_resolution}, {in_features})
名前説明データ タイプ
in_surface

可視性を判断するために使用する 3D メッシュ シーン レイヤー、LAS データセット、ラスター、TIN、またはテレイン サーフェス。

TIN Layer; Raster Layer; Mosaic Layer; Terrain Layer; LAS Dataset Layer; Scene Layer; File
in_line_feature_class

最初の頂点が観測点を定義し、最後の頂点が目標点を示す見通し線フィーチャ。 見通し線が 2D フィーチャの場合、観測点と目標点の高さは入力サーフェスから取得されます。 見通し線が 3D フィーチャの場合、観測点と目標点の高さは、フィーチャの Z 座標から取得されます。

2D ラインは、基になるサーフェスからのオフセットで評価されます。 デフォルトのオフセットとして 1 が適用され、ポイントがサーフェスより上に持ち上げられます。 OffsetA という名前をフィールドを使用して、観測点のカスタム オフセットの高さを定義します。OffsetB という名前のフィールドを使用して、目標点のカスタム オフセットを定義します。

Feature Layer
out_los_feature_class

可視性が決定された出力ライン フィーチャクラス。 2 つの属性フィールドが作成されます。 VisCode フィールドはラインに沿った可視性を示しており、1 は可視、2 は不可視です。 TarIsVis フィールドは目標点の可視性を示しており、0 は不可視、1 は可視です。

Feature Class
out_obstruction_feature_class
(オプション)

観測点から目標点までの見通し線における最初の障害の位置を示すオプションのポイント フィーチャクラス。

Feature Class
use_curvature
(オプション)

見通し解析に対して地表の曲率を考慮に入れるかどうかを指定します。 このパラメーターを有効にするためには、サーフェスの空間参照を定義して、座標値を投影し、Z 単位を定義する必要があります。

  • CURVATURE地球の曲率を考慮します。
  • NO_CURVATURE地球の曲率を考慮しません。 これがデフォルトです。
Boolean
use_refraction
(オプション)

ファンクション サーフェスからの見通しを生成するときに、大気差を考慮するかどうかを指定します。 マルチパッチ フィーチャを使用している場合、このパラメーターは、適用されません。

  • REFRACTION大気の屈折を考慮します。
  • NO_REFRACTION大気の屈折を考慮しません。 これがデフォルトです。
Boolean
refraction_factor
(オプション)

屈折率に使用する値。 デフォルト値は 0.13 です。

Double
pyramid_level_resolution
(オプション)

使用されるテレイン ピラミッド レベルの Z 許容値またはウィンドウ サイズの解像度。 デフォルト値は 0 (最大解像度) です。

Double
in_features
(オプション)

建物など、障害物となるその他のエレメントを定義できるマルチパッチ フィーチャ。 屈折オプションはこの入力には影響しません。

Feature Layer

コードのサンプル

LineOfSight の例 1 (Python ウィンドウ)

次のサンプルは、Python ウィンドウでこのツールを使用する方法を示しています。

arcpy.env.workspace = "C:/data"
arcpy.ddd.LineOfSight("tin", "line.shp", "los.shp", "buldings_multipatch.shp", 
                    "obstruction.shp")
LineOfSight (見通し) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次のサンプルは、スタンドアロン Python スクリプトでこのツールを使用する方法を示しています。

'''*********************************************************************
Name: Sight Line Visibility of Parade Path
Description: This script demonstrates how to create a sight line feature class
             from a pair of observer and target points.
*********************************************************************'''
# Import system modules
import arcpy

# Set Local Variables:
arcpy.env.workspace = 'C:/data'

# Setting up input and output variables:
obs = "observer_pts.shp"
tar = "parade_path.shp"
sightlines = "output_sightlines.shp"
height = "<None>"
join_field = "#"
sampling = 0.5
direction = "OUTPUT_THE_DIRECTION"
surface = 'elevation.tif'
bldgs = 'buildings.shp'

arcpy.ddd.ConstructSightLines(obs, tar, sightlines, height, height,
                              join_field, sampling, direction)
arcpy.ddd.LineOfSight(surface, sightlines, "Parade_LOS.shp",
                      "Obstructions.shp", in_features=bldgs)

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