ラベル | 説明 | データ タイプ |
入力ラスター、またはフィーチャ ゾーン データ | ゾーンを定義するデータセット。 ゾーンは、整数ラスターまたはフィーチャ レイヤーによって定義できます。 | Raster Layer; Feature Layer |
ゾーン フィールド | 各ゾーンを定義する値を格納するフィールド。 ゾーン データセットの整数フィールドまたは文字列フィールドを使用できます。 | Field |
入力値ラスター | 統計の計算対象の値を含むラスター。 | Raster Layer |
出力テーブル | 各ゾーンの値のサマリーを含む出力テーブル。 テーブルの形式は、出力先とパスによって決定されます。 デフォルトでは、出力は、ジオデータベース ワークスペースではジオデータベース テーブル、ファイル ワークスペースでは dBASE テーブルになります。 | Table |
計算時に NoData を除外 (オプション) | 入力値内の NoData 値が、属するゾーンの結果で無視されるかどうかを指定します。
| Boolean |
統計タイプ (オプション) | 計算する統計の種類を指定します。
| String |
多次元として処理 (オプション) | 多次元の場合の入力ラスターの計算方法を指定します。
| Boolean |
パーセンタイル値 (オプション) | 計算されるパーセンタイル。 デフォルトは 90 で、90 番目のパーセンタイルを示します。 値の範囲は 0 ~ 100 です。 0 番目のパーセンタイルは、基本的に最小値の統計情報と同じであり、100 番目のパーセンタイルは最大値と同じです。 値が 50 の場合、基本的に中央値の統計情報と同じ結果になります。 このパラメーターは、[統計情報の種類] パラメーターが [パーセンタイル] か [すべて] に設定されている場合にのみ利用できます。 | Double |
パーセンタイル内挿タイプ (オプション) | パーセンタイル値が入力値ラスターの 2 つのセル値の間にある場合に使用される内挿の方法を指定します。
| String |
円周統計の計算 (オプション) | 円形データの入力ラスターの処理方法を指定します。
| Boolean |
円形折り返し値 (オプション) | 特定の円形統計の範囲にリニア値を四捨五入するために使用される値。 値は整数または浮動小数点で指定する必要があります。 デフォルト値は 360 度です。 このパラメーターは、[円周統計の計算] パラメーターがオンになっている場合にのみサポートされます。 | Double |
出力結合レイヤー (オプション) | 出力テーブルを入力ゾーン データに結合することで作成される出力レイヤー。 | Raster Layer; Feature Layer |
図
使用法
ゾーンは、入力データ内において、同じ値を持つすべてのエリアとして定義されます。 エリアは連続していなくてもかまいません。 ラスターとフィーチャのいずれも入力ゾーンとして使用できます。
[入力ラスター、またはフィーチャ ゾーン データ] (Python では in_zone_data) の値がラスターの場合、整数ラスターである必要があります。
[入力ラスター、またはフィーチャ ゾーン データ] がフィーチャである場合、そのフィーチャは、[入力値ラスター] (Python では in_value_raster) パラメーターのセル サイズとセル配置を使用して、内部でラスターに変換されます。
[入力ラスター、またはフィーチャ ゾーン データ] と [入力値ラスター] のセル サイズが異なる場合、出力セル サイズは [入力データの最大セル サイズ] となり、[入力値ラスター] は内部でスナップ対象ラスターとして使用されます。 セル サイズは同じだが、セル同士が位置揃えされていない場合、[入力値ラスター] が内部でスナップ対象ラスターとして使用されます。 これらのいずれの場合も、ゾーン演算が実行される前に内部リサンプリングが開始されます。
ゾーンと値の両方の入力が同じセル サイズのラスターで、セル同士が位置揃えされている場合、それらの入力はツールで直接使用され、ツールの処理時に内部でリサンプリングされません。
[入力ラスター、またはフィーチャ ゾーン データ] がフィーチャである場合、値ラスターのセルの中心に重なっていないゾーン フィーチャのゾーンは内部ゾーン ラスターに変換されません。 その結果、これらのゾーンは出力に表示されません。 これを管理するには、フィーチャ ゾーンの目的の詳細レベルを保持する [セル サイズ] 環境の適切な値を決定し、解析環境で指定します。
[入力ラスター、またはフィーチャ ゾーン データ] の値がポイント フィーチャである場合、値入力ラスターの特定のセルが複数のポイントを含むことが可能です。 そのようなセルの場合、ゾーンの値は最小の ObjectID フィールドを持つポイントによって決まります (たとえば OID や FID)。
[入力ラスター、またはフィーチャ ゾーン データ] に重なり合うフィーチャがある場合は、フィーチャごとにゾーン解析が実行されます。
[入力ラスター、またはフィーチャ ゾーン データ] の値を指定する場合、デフォルトのゾーン フィールドは 1 つ目の有効な整数フィールドまたはテキスト フィールドになります。 他に有効なフィールドが存在しないとき、ObjectID フィールド (たとえば OID または FID) がデフォルトになります。
[入力値ラスター] の値のデータ型、および [円周統計の計算] パラメーターで指定した統計計算タイプによって、サポートされる統計タイプが異なります。
データ タイプが整数の場合、算術統計計算では、[平均]、[最頻値]、[最頻値の数]、[最頻値の割合]、[最大]、[中央値]、[最小]、[最少頻値]、[最少頻値の数]、[最少頻値の割合]、[パーセンタイル]、[範囲]、[標準偏差]、[合計]、[種類] の各オプションがサポートされます。 円周統計の計算では、[平均]、[最頻値]、[最少頻値]、[標準偏差]、[種類] の各オプションがサポートされます。
データ タイプが浮動小数点の場合、算術統計計算では、[平均]、[最大]、[中央値]、[最小]、[パーセンタイル]、[範囲]、[標準偏差]、[合計] の各オプションがサポートされます。 円周統計の計算では、[平均] と [標準偏差] オプションがサポートされます。
最頻値と最少頻値の計算では、同一頻度の値が複数ある場合、同一頻度の値の中で最も小さい値が出力されます。
円周統計を計算するには、[円周統計の計算] パラメーター (Python では circular_calculation = "CIRCULAR") をオンにし、[円形折り返し値] (Python では circular_wrap_value) パラメーターの値を指定します。
サポートされている多次元ラスター データセット タイプには、多次元ラスター レイヤー、モザイク、イメージ サービスおよび Esri CRF が含まれます。
[統計の種類] パラメーター設定 (Python では statisticType) に応じて、フィールドまたは一連のフィールドが出力テーブルに作成されます。
フィールドの名前は、算術統計の計算の [統計の種類] と同じです。 これがデフォルトです。
ただし、円周統計の場合、フィールド名の先頭に C_ が付き、その後に指定された統計情報が続きます。 たとえば、算術中央値の統計情報のフィールド名は Median、円形平均の統計情報の場合は C_Median になります。
出力テーブルのアイテムの各値のデータ タイプは、実行されるゾーン統計によって変わります。 統計情報の特定の振舞いについては、「ゾーン統計ツールの仕組み」をご参照ください。
出力テーブルの行数は、ゾーンの数です。
デフォルトでは、このツールはマルチコア プロセッサを使用します (使用可能な場合)。 使用できるコアの最大数は 4 です。
もっと少ないコアを使用するには、並列処理ファクター環境設定を使用します。
このツールに適用されるジオプロセシング環境の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。
パラメーター
ZonalStatisticsAsTable(in_zone_data, zone_field, in_value_raster, out_table, {ignore_nodata}, {statistics_type}, {process_as_multidimensional}, {percentile_values}, {percentile_interpolation_type}, {circular_calculation}, {circular_wrap_value}, {out_join_layer})
名前 | 説明 | データ タイプ |
in_zone_data | ゾーンを定義するデータセット。 ゾーンは、整数ラスターまたはフィーチャ レイヤーによって定義できます。 | Raster Layer; Feature Layer |
zone_field | 各ゾーンを定義する値を格納するフィールド。 ゾーン データセットの整数フィールドまたは文字列フィールドを使用できます。 | Field |
in_value_raster | 統計の計算対象の値を含むラスター。 | Raster Layer |
out_table | 各ゾーンの値のサマリーを含む出力テーブル。 テーブルの形式は、出力先とパスによって決定されます。 デフォルトでは、出力は、ジオデータベース ワークスペースではジオデータベース テーブル、ファイル ワークスペースでは dBASE テーブルになります。 | Table |
ignore_nodata (オプション) | 入力値内の NoData 値が、属するゾーンの結果で無視されるかどうかを指定します。
| Boolean |
statistics_type (オプション) | 計算する統計の種類を指定します。
| String |
process_as_multidimensional (オプション) | 多次元の場合の入力ラスターの計算方法を指定します。
| Boolean |
percentile_values [percentile_values,...] (オプション) | 計算されるパーセンタイル。 デフォルトは 90 で、90 番目のパーセンタイルを示します。 値の範囲は 0 ~ 100 です。 0 番目のパーセンタイルは、基本的に最小値の統計情報と同じであり、100 番目のパーセンタイルは最大値と同じです。 値が 50 の場合、基本的に中央値の統計情報と同じ結果になります。 このパラメーターは、statistics_type パラメーターが PERCENTILE または ALL に設定されている場合のみサポートされます。 | Double |
percentile_interpolation_type (オプション) | パーセンタイル値が入力値ラスターの 2 つのセル値の間にある場合に使用される内挿の方法を指定します。
| String |
circular_calculation (オプション) | 円形データの入力ラスターの処理方法を指定します。
| Boolean |
circular_wrap_value (オプション) | 特定の円形統計の範囲にリニア値を四捨五入するために使用される値。 値は整数または浮動小数点で指定する必要があります。 デフォルト値は 360 度です。 このパラメーターは、circular_calculation パラメーターが CIRCULAR に設定されている場合のみサポートされます。 | Double |
out_join_layer (オプション) | 出力テーブルを入力ゾーン データに結合することで作成される出力レイヤー。 | Raster Layer; Feature Layer |
コードのサンプル
次の例では、ポリゴン シェープファイルに定義されたゾーン内のラスターの値を集計し、結果をテーブルに記録しています。
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
outZSaT = ZonalStatisticsAsTable("zones.shp", "Classes", "valueforzone",
"zonalstattblout", "NODATA", "SUM")
次の例では、ポリゴン シェープファイルに定義されたゾーン内のラスターの値を集計し、結果をテーブルに記録しています。
# Name: ZonalStatisticsAsTable_Ex_02.py
# Description: Summarizes values of a raster within the zones of
# another dataset and reports the results to a table.
# Requirements: Spatial Analyst Extension
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
# Set local variables
inZoneData = "zones.shp"
zoneField = "Classes"
inValueRaster = "valueforzone"
outTable = "zonalstattblout02.dbf"
# Execute ZonalStatisticsAsTable
outZSaT = ZonalStatisticsAsTable(inZoneData, zoneField, inValueRaster,
outTable, "NODATA", "MEAN")