四角形で抽出 (Extract by Rectangle) (Spatial Analyst)

サマリー

範囲を指定した長方形に基づいて、ラスターのセルを抽出します。

四角形で抽出ツールの図
OutRas = ExtractByRectangle(InRas1, Extent(1, 0, 5, 5), "INSIDE")

使用法

  • 入力ラスターからの追加属性 (存在する場合) は、そのまま出力ラスター属性テーブルに引き継がれます。 記録されるプロパティに応じて、一部の属性値は再計算が必要な場合があります。

  • [入力ラスター] (Python では in_raster) の値としてマルチバンド ラスターが指定された場合、すべてのバンドが使用されます。

    マルチバンド ラスターから選択したバンドを処理するには、まず、[コンポジット バンド (Composite Bands)] ツールを使用して、それら特定のバンドから構成されるラスター データセットを作成します。 次に、その結果を [入力ラスター] (Python では in_raster) の値として使用します。

    デフォルトの出力形式は、ジオデータベース ラスターです。 出力形式として Esri Grid スタックを指定した場合、スタックの名前を数字で開始したり、名前にスペースを使用したり、9 文字を超える名前にしたりすることはできません。

  • セルが四角形の内部か外部かを判定するには、セルの中心が使用されます。 中心が四角形のアウトライン内にある場合、そのセルの一部が四角形の外にあっても、そのセル全体が内部にあると見なされます。

  • 選択されていないセル位置には NoData 値が代入されます。

  • 入力ラスターが整数の場合、出力ラスターも整数になります。 入力のいずれかが浮動小数点値である場合、出力は浮動小数点値になります。

  • このツールに適用されるジオプロセシング環境の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力ラスター

セルを抽出する入力ラスター。

Raster Layer
範囲

抽出するエリアを定義する四角形。

  • [現在の表示範囲] マップ ビュー - 範囲は、アクティブなマップまたはシーンに基づきます。 このオプションは、アクティブなマップが存在する場合にのみ使用できます。
  • [レイヤーの範囲] レイヤー - 範囲は、アクティブなマップ レイヤーに基づきます。 ドロップダウン リストを使用して使用可能なレイヤーを選択するか、[すべてのレイヤーのデータの範囲] オプションを使用して、ベースマップを除くすべてのアクティブなマップ レイヤーを組み合わせた範囲を取得します。 このオプションは、レイヤーを含むアクティブなマップが存在する場合にのみ使用できます。
  • [参照] 参照 - 範囲は、既存のデータに基づきます。
  • [範囲をリセット] リセット - 範囲はデフォルト値にリセットされます。
  • 手動入力した座標値 - 座標値は数値であり、アクティブなマップの座標系で表示する必要があります。

    マップで異なる表示単位が使用されていることがあります

座標は、入力ラスターと同じマップ単位で指定します。

Extent
抽出エリア
(オプション)

入力四角形の内部のセルと外部のセルのどちらを選択して、出力ラスターに書き込むかを指定します。

  • インサイド入力四角形の内部のセルを選択して、出力ラスターに書き込みます。 四角形の外部にあるすべてのセルは、出力ラスターでは値が NoData になります。
  • 外側入力四角形の外部のセルを選択して、出力ラスターに書き込みます。 四角形の内部にあるすべてのセルは、出力ラスターでは値が NoData になります。
String

戻り値

ラベル説明データ タイプ
出力ラスター

入力ラスターから抽出したセル値が格納される出力ラスター。

Raster

ExtractByRectangle(in_raster, rectangle, {extraction_area})
名前説明データ タイプ
in_raster

セルを抽出する入力ラスター。

Raster Layer
rectangle
extent

抽出するエリアを定義する四角形。

  • MAXOF - すべての入力データの最大範囲が使用されます。
  • MINOF - すべての入力データに共通する最小領域が使用されます。
  • DISPLAY - 範囲は、表示範囲と同じになります。
  • レイヤー名 - 指定されたレイヤーの範囲が使用されます。
  • Extent オブジェクト - 指定されたオブジェクトの範囲が使用されます。
  • スぺース区切りの座標文字列 - 指定された文字列の範囲が使用されます。 座標値は、x-min、y-min、x-max、y-max という順序で表記されます。

座標は、入力ラスターと同じマップ単位で指定します。

Extent
extraction_area
(オプション)

入力四角形の内部のセルと外部のセルのどちらを選択して、出力ラスターに書き込むかを指定します。

  • INSIDE入力四角形の内部のセルを選択して、出力ラスターに書き込みます。 四角形の外部にあるすべてのセルは、出力ラスターでは値が NoData になります。
  • OUTSIDE入力四角形の外部のセルを選択して、出力ラスターに書き込みます。 四角形の内部にあるすべてのセルは、出力ラスターでは値が NoData になります。
String

戻り値

名前説明データ タイプ
out_raster

入力ラスターから抽出したセル値が格納される出力ラスター。

Raster

コードのサンプル

ExtractByRectangle の例 1 (Python ウィンドウ)

次の例では、長方形の範囲外にあるセルを新しいラスターに抽出しています。

import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
rectExtract = ExtractByRectangle("elevation", 
                                 Extent(477625, 213900, 486400, 224200), 
                                 "OUTSIDE")
rectExtract.save("c:/sapyexamples/output/extrect")
ExtractByRectangle の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次の例では、長方形の範囲内にあるセルを新しいラスターに抽出しています。

# Name: ExtractByRectangle_Ex_02.py
# Description: 
# Requirements: Spatial Analyst Extension

# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *

# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"

# Set local variables
inRaster = "elevation"
inRectangle = Extent(477625, 213900, 486400, 224200)

# Execute ExtractByRectangle
rectExtract = ExtractByRectangle(inRaster, inRectangle, "INSIDE")

# Save the output 
rectExtract.save("c:/sapyexamples/output/extrect02")