インストール ウィザードまたはコマンド プロンプトを使用して、 ArcGIS Mission Server をインストールできます。 インストール ウィザードを使用する手順については、「インストール ウィザードを使用した ArcGIS Mission Server のインストール」をご参照ください。
ヒント:
選択するインストール モードによって、デフォルトのアンインストール モードが決定されます。 たとえば、コマンド ラインからサイレント インストールすると、デフォルトでコマンド ラインからのサイレント アンインストールに設定されます。
ArcGIS Mission Server をインストールしたコンピューターごとに、認証ファイルが必要です。 推奨される登録方法は、インストール後に開始されるソフトウェア認証ウィザードを使用することです。または、My Esri を参照して認証ファイルを取得してから、ソフトウェアをインストールすることもできます。
ArcGIS Mission Server のインストールの準備
ArcGIS Mission Server をインストールする前に、次の手順を実行します。
- My Esri にサイン インして次のファイルを取得します。
- ArcGIS Mission Server ソフトウェアのダウンロード
- 認証ファイル
- 使用しているコンピューターがシステム要件を満たしていることを確認します。
- ポート 20443、20300、20301、20302、20158、20159、および 20160 が ArcGIS Mission Server コンピューターで利用可能であることを確認します。 ポート 20443、20301、および 20300 は、ArcGIS Web Adaptor (使用している場合) または外部クライアントからアクセス可能である必要があります。 ファイアウォールが ArcGIS Web Adaptor または外部クライアントの間にある場合、ファイアウォールでポート 20443、20301、および 20300 を開きます。 ArcGIS Mission Server が高可用性になるように構成されている場合は、 ArcGIS Mission Server コンピューター間の通信がポート 20158、20159、20160 を介して可能であることを確認します。
これらの手順を完了したら、以下で説明するコマンド ラインでのインストールを開始します。
注意:
コマンド ライン パラメーターでは、大文字と小文字が区別されます。 インストールが正常に実行されない場合は、大文字と小文字の使い方が下のコード例に示されている各プロパティと一致していることを確認してください。
Windows アカウントの構成
ソフトウェアのサイレント インストールを実行する場合は、 ArcGIS Mission Server アカウントを構成する必要があります。 運用システムの場合は、ドメインまたは Active Directory に既存のアカウントを指定したうえで、組織のセキュリティ ポリシーに従うことを推奨します。
サイレント インストール中にコマンド ライン パラメーターで ArcGIS Mission Server アカウントを構成しなかった場合は、アカウントがローカル システム アカウントに自動的に設定されます。
Portal for ArcGIS アカウントの構成には、次のコマンド ライン パラメーターを使用します。
アカウント認証の直接的な引き渡し
注意:
サイレント (/qb) インストール中に ArcGIS Mission Server アカウントを定義しなかった場合や認証情報が無効な場合は、インストール中にセットアップに警告メッセージが表示されます。 このメッセージは、[OK] をクリックすると閉じることができます。 この場合、 ArcGIS Mission Server アカウントはローカル システム アカウントに設定されます。
USER_NAME=<オペレーティング システム アカウント>
このアカウントは、ドメイン アカウントでもローカル アカウントでもかまいません。 ドメイン アカウントを使用する場合は、既存のアカウントから選択する必要があります。 ローカル アカウントを使用するときに既存のローカル アカウントがない場合は、自動的に作成されます。 無効なアカウントである場合は、アカウントまたはパスワードが無効であることを示すメッセージがインストール中に表示されます。
MSA=TRUE
このパラメーターは Managed Service アカウントでのみ使用してください。 ドメイン上に、Managed Service アカウントが事前に存在する必要があります。 パスワードを含むローカル アカウントまたはドメイン アカウントでこのパラメーターを使用しないでください。 Managed Service アカウントは、PASSWORD パラメーターを使用しません。
PASSWORD=<アカウントのパスワード>
[USER_NAME] パラメーターに指定したアカウントのパスワードです。 無効なパスワードである場合は、アカウントまたはパスワードが無効であることを示すメッセージがインストール中に表示されます。
例を以下に示します。
注意:
コマンド ライン パラメーターでは、大文字と小文字が区別されます。 コマンド ラインでのインストールが正常に機能しない場合は、大文字と小文字の使い方が例に示されたプロパティと同じになっていることを確認してください。
ドメイン アカウントの使用
<path to the ArcGIS Mission Server setup download>\setup.exe /qb USER_NAME=mydomain\mydomainaccount PASSWORD=my.password
新しいまたは既存のローカル アカウントの使用
<path to the ArcGIS Mission Server setup download>\setup.exe /qb USER_NAME=myaccount PASSWORD=my.password
Managed Service アカウントの使用
<path to the ArcGIS Mission Server setup download>\setup.exe /qb MSA=TRUE USER_NAME=mydomain\mymsa
インストール先を指定するコマンド ライン パラメーター
ACCEPTEULA - このプロパティは、サイレント インストール時にエンド ユーザー使用許諾契約書 (EULA) に同意するために必要です。 EULA に同意してソフトウェアをインストールするには、yes を指定します。 no を指定するか、このプロパティを省略すると、インストールが失敗します。 PDF バージョンのエンド ユーザー使用許諾契約書 (EULA) がダウンロードに含まれています。 EULA.pdf は \Documentation フォルダー内にあります。
INSTALLDIR - インストール場所
USER_NAME - Windows アカウントは、ドメイン アカウントでもローカル アカウントでもかまいません。 ドメイン アカウントを指定する場合は、既存のアカウントから選択する必要があります。 まだ存在していないローカル アカウントを指定した場合、セットアップがこのアカウントを作成します。 無効なアカウントである場合は、そのことを示すメッセージがインストール中に表示されます。
PASSWORD - 無効なパスワードである場合は、アカウントまたはパスワードのいずれかが無効であることを示すメッセージがインストール中に表示されます。
デフォルトでは、 ArcGIS Mission Server は C:\Program Files\ArcGIS\Mission\ にインストールされます。
必要に応じて INSTALLDIR プロパティを使用して、 ArcGIS Mission Server のインストール場所をこのデフォルトの場所から変更します。
setup.exe を含んでいるディレクトリに移動します。
次のコマンドは、アカウントを指定しないインストールを示しています。
<setup directory>setup.exe /qb INSTALLDIR="C:\MissionServer\" ACCEPTEULA=yes
次のコマンドは、ドメイン アカウントを指定するインストールを示しています。
<setup directory>setup.exe /qb USER_NAME=mydomain\mydomainaccount PASSWORD=my.password1 ACCEPTEULA=yes
次のコマンドは、新しいローカル アカウントまたは既存のローカル アカウントの使用を示しています。
<setup directory>setup.exe /qb USER_NAME=myaccount PASSWORD=my.password1 ACCEPTEULA=yes
注意:
サイレント (/qb) インストール中に ArcGIS Mission Server アカウントを定義しなかった場合や認証情報が無効な場合は、インストール中にセットアップに「警告 208808: 認証情報が有効ではありません」というメッセージが表示されます。 [OK] をクリックしてメッセージを閉じます。 ArcGIS Mission Server アカウントは、ローカル システム アカウントに設定されます。
ユーザーが ArcGIS Mission Server インストール ディレクトリに対するすべての権限を持っていることを確認します。 ArcGIS Mission Server のインストール時に指定したユーザー アカウントが、ソフトウェアの実行に使用するアカウントになります。
ファイルからのアカウントの認証情報のインポート
インポートする構成ファイルがない場合は、次のステップに進みます。
サーバー構成ファイルを使用して Windows アカウントの認証情報をインポートすることもできます。 ArcGIS Mission Server のインストール中にサーバー構成ファイルをエクスポートし、今後のインストールで使用することができます。 認証情報を既存のサーバー構成ファイルからインポートするには、次の 2 つのパラメーターを設定します。
- ACCOUNT - 認証情報をファイルからインポートする場合、このパラメーターを UseConfigFile に設定します (大文字小文字を正確に一致させます)。 このパラメーターで有効な値と見なされるのは、これだけです。
- CONFIGPATH - 使用しているサーバー構成ファイルの絶対パスと名前を指定します。
例: <setup directory>\setup.exe /qb ACCOUNT=UseConfigFile CONFIGPATH=\\networkmachine\serverconfigs\standardaccount.xml
サーバー構成ファイルへの認証情報のエクスポート
構成ファイルをエクスポートしない場合は、次のステップに進みます。
現在の ArcGIS Mission Server のインストールで使用されているアカウントの認証情報をエクスポートして、今後のインストールで利用することができます。 作成されるサーバー構成ファイルは、暗号化された XML ファイルです。
サーバー構成ファイルをネットワーク共有に出力する場合、 ArcGIS Mission Server がインストールされているコンピューター上のローカル システム アカウントは、そのネットワーク共有への書き込み権限を持っている必要があります。 たとえば、Turing というコンピューターに ArcGIS Mission Server をインストールしている場合、Turing のローカル システム アカウントは、ネットワーク共有への書き込み権限を持っている必要があります。 権限が設定されていないと、サーバー構成ファイルが正常に出力されない場合があります。
注意:
ネットワーク共有に対する権限の設定方法がわからない場合は、システム管理者に連絡するか、サーバー構成ファイルをローカルに出力して、それをネットワーク共有にコピーします。
次の 2 つのコマンド ライン パラメーターを使用して、 ArcGIS Mission Server アカウントの認証情報をサーバー構成ファイルにエクスポートします。
- EXPORTCONFIG - このパラメーターを「Yes」に設定すると、USER_NAME パラメーターおよび PASSWORD パラメーターに設定したアカウント情報をサーバー構成ファイルにエクスポートします。 デフォルトは [いいえ] です。
- CONFIGPATH - 作成するサーバー構成ファイルの絶対パスと名前を、ファイル拡張子 .xml を含めて指定します。 指定したフォルダーがすでに存在する必要があります。
ソフトウェアの認証
インストールが完了した後に、ソフトウェア認証ウィザードを使用して ArcGIS Mission Server のインスタンスを認証するか、ソフトウェアのサイレント認証を実行することができます。
ソフトウェアのサイレント認証を実行する場合、次の構文を使用して SoftwareAuthorization.exe を実行し、 ArcGIS Mission Server のサイレント認証を実行します。 すべての完全なユーザー情報を認証ファイルまたはプロビジョニング ファイルに含めてから、このファイルを実行する必要があります。
*.prvc 認証ファイルを入手している場合は、次のコマンドを実行します。
<ArcGIS Mission Server installation>\bin\SoftwareAuthorization.exe /S /Ver 10.8 /LIF <full path and name of .prvc authorization file>
ソフトウェアの認証後に、 ArcGIS Mission Server サイトを作成します。 これを実行するには、インストール ウィザードまたは createsite コマンド ライン ユーティリティを使用します。 createsite ユーティリティをサイレント インストールと共に使用して、 ArcGIS Mission Server のインストールを完全に自動化することができます。
ヘッドレス環境での認証
プロビジョニング (*.prvc) ファイルを使用すると、ディスプレイのない (ヘッドレス) 環境でも ArcGIS Mission Server を認証できます。
- インストールが完了したら、プロンプトから次のコマンドを実行します。
<ArcGIS Mission Server installation>\bin\SoftwareAuthorization.exe /F <full path to the .prvc file> /O <full path to authorization file output>
- 出力情報ファイルが作成されたら、次のいずれかを実行します。
Esri カスタマー サービスの Web サイトを参照します。 指示に従って、認証情報ファイルをアップロードしてから、*.prvc 認証ファイルをダウンロードします。
認証情報ファイルを電子メールで authorize@esri.com に送信します。Esri から *.prvc 認証ファイルが返信されます。
- *.prvc 認証ファイルを取得したら、authorizeSoftware スクリプトをもう一度実行してファイルを処理し、サーバーの認証プロセスを完了します。
<ArcGIS Mission Server installation>\bin\SoftwareAuthorization.exe /F <full path to the .prvc file>
ArcGIS Mission Server をインストールするコンピューターごとに、このワークフローを繰り返します。ソフトウェアの認証後に、 ArcGIS Mission Server サイトを作成します。 これを実行するには、インストール ウィザードまたは createsite コマンド ライン ユーティリティを使用します。 createsite ユーティリティをサイレント インストールと共に使用して、 ArcGIS Mission Server のインストールを完全に自動化することができます。