プロジェクトの問題の追加

Autodesk Construction Cloud (ACC) または BIM 360 の問題により、チームはプロジェクトのライフサイクルにわたって発生する問題を特定、割り当て、追跡、解決できます。 [プロジェクトの問題の追加] ツールは、これらの問題を見つけて、ジオリファレンスされたエンジニアリング ドキュメント内でのそれらの配置に基づくか、BIM プロジェクトの住所を使用して地球上に配置します。 これにより、ユーザーは地理的コンテキストに沿って優先課題を伝達および解析することができます。

使用例

このツールは、次に示すように、プロジェクトの問題を視覚化および解析するためのソリューションを提供します。

  • プロジェクトの問題に対する空間解析により、設計の競合、建設の遅延、コスト超過、安全上の危険の原因となっている問題の地理的分布を理解します。
  • 早急な対処を必要とする最も重要な未解決の問題を特定することでリソースの割り当てを最適化します。
  • 関連する GIS データをオーバーレイして、プロジェクトの問題に関連付けられる潜在的なリスク (地下のインフラストラクチャーや環境への影響など) をより的確に見通します。
  • チャート ウィジェットを使用し、問題のステータス、問題タイプ/サブタイプ、および問題に割り当てられた企業に基づいてマップ内の問題をフィルターします。 これにより、担当者間のコミュニケーションを促進し、明確で簡潔な方法で問題を報告できるよう支援します。

ツールの設定:

[プロジェクトの問題の追加] ツールの設定では、[プロジェクト住所の使用] パラメーターを有効化または無効化できます。

プロジェクトの問題の追加ツールの設定

エレメント説明

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[プロジェクト住所の使用] 機能は、ACC または BIM 360 プロジェクトに設定された住所を取得します。 有効な場合、リンクされたドキュメントが存在しない問題が、ソース BIM プロジェクトに基づいたプロジェクト住所に配置されます。 この設定は、デフォルトで有効になっています。

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構成設定を保存するには、[保存] ボタンをクリックします。

ツールの構成

[プロジェクトの問題の追加] ツールを構成するには、次の手順を実行します。

  1. [プロジェクトの問題の追加] ツール プロジェクトの問題の追加ツール アイコン を選択します。
    注意:

    デフォルトでは、[ドキュメント範囲の追加] が常に選択されます。地球上にプロジェクトの問題を正しく配置するには、2D ドキュメント範囲が必要なためです。

  2. リンクされたドキュメントが存在しない問題を見つける場合は、[設定] ボタン 設定アイコン をクリックして、[プロジェクト住所の使用] を有効にします。 これらの問題は、ACC または BIM 360 プロジェクトに設定されたプロジェクト住所に配置されます。
  3. [保存] をクリックします。 ツール設定が閉じます。

出力

ツールの実行が完了すると、[問題] テーブルに、ACC または BIM 360 から同期されたプロジェクトの問題のリストが表示されます。 [問題] テーブルには、リンクされたドキュメント、問題番号、ステータス、タイプ/サブタイプなどの Autodesk BIM プロジェクト データの組み合わせと GIS フィーチャ レイヤー データが示されます。

定期的な更新

問題の量と回転率は BIM プロジェクトごとに異なります。 ArcGIS GeoBIM からアップロードされた問題はすぐに ACC または BIM 360 で利用できます。 ただし、BIM プロジェクト内で直接作成された問題は、[プロジェクトの問題の追加] ツールが次に実行されるまで、ArcGIS GeoBIM に自動的に同期されません。

プロジェクトの問題の最新のデータ ビューを維持するには、[プロジェクトの問題の追加] ツールを定期的に実行することが重要です。 これにより、地理的コンテキスト内の問題を適切なタイミングで特定および評価できるようになります。

制限事項

このツールには、次のようないくつかの制限があります。

  • ArcGIS GeoBIM でのプロジェクトの問題の同期は一方向です。 ソース BIM プロジェクトで作成された問題は、ArcGIS GeoBIM に自動的に同期されません。
  • BIM 360 で作成された問題は、GPS 位置メタデータが存在しないので、ArcGIS GeoBIM でリンクされたエンジニアリング ドキュメントの中心に配置されます。
  • ArcGIS GeoBIM の問題ポイントには標高値が格納されません。
  • GeoBIM との ArcGIS Field Maps の統合によって作成された問題は、ソース BIM プロジェクトに自動的にアップロードされません。 詳細については、「ArcGIS Field Maps の問題のアップロード」をご参照ください。