Drone2Map 2023.2 の新機能のいくつかを以下に紹介します。
検査ワークフローの再設計
Drone2Map の検査テンプレートが、再設計されたワークフローと拡張された検査ツールセットに置き換えられました。
この新しい検査ワークフローにより、データ タイプにかかわらず、あらゆるプロジェクト用に検査ワークスペースを作成できます。 そのため、Drone2Map での検査が初めて 3D で行えるようになりました。 深度マップを組み入れたことで、検査フィーチャを 3D オブジェクトにオーバーレイし、複数の画像間で参照できるようになりました。
検査スキーマは、検査フィーチャの属性を分類するためにドメイン フィールドも使用します。 アセットの大きなコレクションの状況を監視し、多くの属性を考慮する必要がある場合、この機能が役立ちます。
検査レポートを生成できます。このレポートには、それぞれの検査フィーチャが、検査プロセスで保存されたスナップショットとともに表示されます。 スナップショットを検査フィーチャに添付し、検査レイヤーをオンラインで共有するときポップアップに表示されるようにすることもできます。
カタログ データセット
カタログ データセットは、Drone2Map で作成したプロダクトのカタログを作成して参照できる新しい方法です。 カタログ データセットは、ファイル ジオデータベースに格納されているコンテナーで、[カタログ データセット] ウィンドウを使用して、複数の Drone2Map プロジェクトから Drone2Map プロダクトを追加できます。 このため、複数のプロジェクトから生成されたプロダクトを 1 つの場所で表示でき、他のプロジェクトに表示することもできます。
カタログ データセットは、ローカル、ローカル共有、Web の 3 つの方法で構成できます。
ローカル カタログは、単一のファイル システムで作成され、保存されるカタログです。
ローカル共有カタログも単一のファイル システムに保存されますが、UNC パスを使用することで、同じネットワーク上の複数のユーザーがカタログ データセットにアクセスして使用でき、変更もできます。
Web カタログはローカルに作成されるカタログ データセットですが、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise に保存されているレイヤーを参照します。 既存の共有レイヤーは、[カタログ データセット] ウィンドウから Web カタログに追加できます。
カタログは、Drone2Map の [カタログ データセット] ウィンドウで管理されます。 これにより、現在のプロジェクトからレイヤーを追加したり、アクティブなカタログ データセットに保存されている既存のレイヤーを管理したりできます。 必要なレイヤーを見つけやすくするため、レイヤーにさまざまなフィルタリングを使用することもできます。
ローリング シャッター補正
新しいローリング シャッター補正設定が、ローリング シャッターを使用するドローンの調整オプションに追加されました。 この設定を使用すると、ローリング シャッター効果による歪みと不正確性を低減させることで、より高精度で視覚効果の高いプロダクトを生成できます。
再設計された新しいプロジェクト ページ
新しいプロジェクト ページが再設計され、プロジェクトの作成が効率化されるとともに、作成するプロダクトのタイプが重視されるようになりました。 使用する処理テンプレートを定義すると、プロジェクトが作成されるようになりました。センサーで複数のプロジェクト タイプがサポートされている場合は、プロジェクト タイプを選択します。
たとえば、マルチスペクトル センサーがあるときは、マルチスペクトル、熱、パンクロマティック、パンシャープンのプロダクトが可能です。 マルチスペクトルのデータを処理する必要があると仮定すると、プロジェクト ウィンドウに画像を読み込めば、Drone2Map によってドローンの容量が自動的に決定されます。
次に、[プロダクト タイプを選択] ウィンドウが表示されます。 マルチスペクトル オプションを選択すると、マルチスペクトルの処理設定に合わせて Drone2Map プロジェクトが構成されます。
リソース ページ
Drone2Map に新しく追加された [リソース] ページには、Drone2Map の使用法を学び、最新のプロダクト情報を入手するためのナレッジ ハブがあります。 [リソース] ページには、チュートリアルやブログが含まれているほかに、Esri テクニカル サポート、ドキュメント、Drone2Map ユーザー コミュニティへのリンクがあります。
熱画像サポートの強化
トゥルー オルソのサポートが、熱画像の処理にも拡張されました。 熱画像のオルソモザイクのデフォルトは、真の天底観測点になりました。
また、熱画像処理のサポートが特定のカメラ モデルに依存しなくなり、入力画像のメタデータに基づいて判定されるようになりました。 入力された熱画像に FLIR メタデータ フィールドが含まれているなら、Drone2Map はカメラが熱機能を持っていることをただちに認識し、熱トゥルー オルソ プロダクトの処理能力を使用可能にします。
変換
座標系変換が定義できるようになり、入力された画像がキャプチャされた座標系にかかわらず、プロダクトを特定の座標系に出力できるようになりました。
地表分類
デジタル テレイン モデル プロダクトを作成するとき使用できる、新しい地表分類のオプションが追加されました。 これらのツールにより、ノイズをより細かくコントロールでき、地表を細かく調整できるようになりました。
生産性の改善
プロジェクトを作成するとき、複数の画像フォルダーを同時にインポート可能になりました。 これにより、多くの画像フォルダーがあるとき、プロジェクトのセットアップ時間が短縮されます。