AppStudio AppFramework は、ArcGIS AppStudio でアプリを作成する際に使用される QML コンポーネントです。 これには、ArcGIS Runtime のコンポーネントと、クロス プラットフォームのアプリ開発に向けたコンポーネントが含まれます。
各 QML ファイルの先頭部分に、そのファイルで使用するモジュールをインポートします。 次の AppStudio AppFramework モジュールを使用できます。
import ArcGIS.AppFramework 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Authentication 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Barcodes 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Desktop 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Devices 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Management 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Networking 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Notifications 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Notifications.Local 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Positioning 1.0
import ArcGIS.AppFramework.SecureStorage 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Sensors 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Speech 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Sql 1.0
import ArcGIS.AppFramework.VideoFilters 1.0
import ArcGIS.AppFramework.WebView 1.0
次のモジュールにはベータ版のコンポーネントと、変更される可能性がある未完成の機能が含まれています。
import ArcGIS.AppFramework.InterAppCommunication 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Multimedia 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Platform 1.0
import ArcGIS.AppFramework.Scripting 1.0
次のモジュールは、ArcGIS Runtime で構築されたアプリに必要です。
import Esri.ArcGISRuntime 100.15.1
このインポート ステートメント内の数字は、アプリが対象としている ArcGIS Runtime のバージョンを表しています。
注意:
AppFramework.Promises および AppFramework.Controls モジュールは AppStudio 5.0 から削除されました。 AppFramework.Promises の使用を、JavaScript による Promises の実装に置き換えます。 AppFramework.Controls の ImageButton の使用を Qt の Button コンポーネントに置き換えます。 いずれの場合も、これらの廃止されたインポート ステートメントがアプリ内のすべてのファイルから削除されていることを確認します。
AppFramework の checkCapability メソッドも AppStudio 5.0 から削除されました。 checkCapability の使用を、Platform モジュールの Permission コンポーネントの checkPermission メソッドに置き換えます。
SensorPort コンポーネントが AppStudio 5.1 から削除されました。 AppFramework.Sensors の SensorPort の使用を AppFramework.Devices の SerialPortDevice に置き換えます。
AppFramework
これは、AppStudio によって使用されるプライマリ レベルの Esri モジュールです。 このモジュールには、Qt Quick で見つからないが、アプリの作成に便利なクロス プラットフォーム コンポーネントが含まれます。 AppFramework には、次のコンポーネントが含まれています。
- アプリ インフラストラクチャ
- ファイル システム コンポーネント
- ネットワーク コンポーネント
- UI ウィジェット
- 追加のプラグイン
このモジュールの QML コンポーネントは、「AppFramework API リファレンス」に記載されています。
次のコンポーネントは非推奨となり、以降のリリースで削除される予定です。
- AppPackage
- AppInfoList
- AppPlayer
- AppPlayerSettings
- ItemPackage
AppFramework.Barcodes
このモジュールは、ZXing C++ ライブラリのコードに基づいており、静的画像解析に使用する BarcodeDecoder と、リアルタイム画像解析に使用する BarcodeFilter が含まれています。 詳細については、https://github.com/glassechidna/zxing-cpp をご参照ください。
このモジュールの QML コンポーネントは、「Barcode API リファレンス」に記載されています。
AppFramework.Devices
このモジュールは、複数の Qt Bluetooth およびシリアル コンポーネント、Android Beacon Library に基づいており、iOS のネイティブ API を使用しています。
Devices モジュールは、外部ハードウェアへの接続に使用されます。最も一般的なのは Bluetooth GNSS 受信機ですが、シリアルおよび Bluetooth LE ハードウェアにも接続できます。 Bluetooth、Bluetooth LE、およびビーコンについての詳細は、「Bluetooth デバイス」をご参照ください。
このモジュールの QML コンポーネントは、「Devices API リファレンス」に記載されています。
AppFramework.Positioning
このモジュールは、Qt の測位コンポーネントを公開し、外部 GNSS 受信機と連携するためのコンポーネントを追加します。
このモジュールの QML コンポーネントは、「Positioning API リファレンス」に記載されています。
Esri.ArcGISRuntime (ArcGIS Runtime 100.15.1 を使用している場合)
このモジュールには、ArcGIS Runtime SDK for Qt (QML API) の ArcGIS Runtime モジュールと同等のものが含まれ、次の機能が備わっています。
- マップ コントロール
- レイヤー
- Geometry
- ポータル
- ジオコーディング
- ネットワーク解析
- ジオデータベース
- シンボル
- Web マップ
このモジュールの QML コンポーネントは、「ArcGIS Runtime QML API リファレンス」に記載されています。
注意:
次のモジュールは、以前の ArcGIS Runtime バージョンから名前を変更する必要があります。
- SpatialReference は Factory.SpatialReference になりました。
- Runtime.Toolkit.Controls は Runtime.Toolkit になりました。
- Runtime.Toolkit.Dialogs は Runtime.Toolkit になりました。
詳細については、ArcGIS Runtime ブログの「QML API Breaking Changes with 5.15 (5.15 に伴う、QML API の互換性に影響する変更点」をご参照ください。