ArcGIS Enterprise の指定ユーザー ライセンス

ライセンス管理の観点では、ArcGIS Enterprise での指定ユーザー ライセンスは ArcGIS Online での指定ユーザー ライセンスとほぼ同じです。 ライセンスを取得するには、メンバーには組織の適切なユーザー タイプが必要です。

  • GIS Professional ユーザー タイプには ArcGIS AllSource のライセンスが含まれています。
  • Creator ユーザー タイプには、組織の管理者によってアドオン ライセンスを割り当てることができます。

指定ユーザー ライセンスを持つメンバーは、組織の認証情報 (ユーザー名とパスワード) を使用してアプリケーションにサイン インすることで ArcGIS AllSource を起動します。 このアプリケーションは、インストールされているすべてのコンピューターで使用できます。 このライセンスでは、同じ人が同時に 3 台までのコンピューター上で ArcGIS AllSource を使用できます。

ライセンスを取得する際のバックグラウンドの処理は、ArcGIS Enterprise 組織と ArcGIS Online 組織では異なります。 ArcGIS Enterprise では、ArcGIS AllSource ライセンスは、ファイアウォールの内側にあるサーバーの ArcGIS License Manager アプリケーションに格納されています。

メンバーが組織のユーザー名とパスワードを使用して ArcGIS AllSource にサイン インすると、ArcGIS Enterprise は、セキュリティ保護された HTTPS プロトコルを使用して、ポータル Web サイトでのメンバーシップとライセンス割り当てを検証します。 次に ArcGIS AllSourceArcGIS License Manager への呼び出しを行ってライセンスを取得します。 ライセンスが利用可能な場合、ArcGIS AllSource が起動します。 処理のこの部分では、ArcGIS Enterprise はライセンス マネージャーと通信しません。 ArcGIS AllSourceArcGIS Enterprise 間の通信では、ArcGIS AllSourceArcGIS License Manager 間の通信とは異なるプロトコルが使用される点に注意することが重要です。 それに応じてファイアウォール構成を行う必要があります。

ArcGIS Enterprise 環境における ArcGIS Pro ライセンスの図
ArcGIS Enterprise 環境では、ArcGIS AllSource のライセンスはオンプレミス サーバーの ArcGIS License Manager に保存されます。

HTTP トンネリングは、ネットワーク接続が制限された状態 (ファイアウォール、NAT (Network Address Translation) サービス、ACL (Access Control Lists) など) の 2 台のコンピューター間のネットワーク リンクを作成するために使用されます。 トンネルは、プロキシ サーバーと呼ばれる仲介コンピューターによって作成されます。 上図では、ArcGIS License Manager が、ファイアウォール経由で HTTP トンネリングを使用して、ArcGIS License Manager を呼び出しています。 コミュニケーション ポートは、受信および送信リクエスト用のファイアウォール経由で構成する必要があります。 詳細については、「ファイアウォール経由で ArcGIS License Manager を利用するための構成」をご参照ください。

注意:

セキュリティおよび制限のレベルが複数ある、異なるネットワーク上のコンピューター間の通信を可能する方法はいくつかあります。 上図では、そのうちの 1 つのオプションのみ表示しています。 お使いの環境に最適なソリューションについては、システム管理者またはネットワーク管理者にお問い合わせください。

ArcGIS AllSource のライセンスを割り当てる前に、ArcGIS EnterprisePortal for ArcGIS コンポーネントをインストールして構成し、最新バージョンの ArcGIS License Manager をインストールしておく必要があります。 ワークフローの詳細については、ArcGIS Enterprise ドキュメントの以下の領域をご参照ください。