ArcGIS AllSource での Microsoft Excel ファイルの操作

他の表形式データ ソースと同様の方法で、ArcGIS AllSourceMicrosoft Excel ファイルを使用し、操作することができます。 ArcGIS AllSourceExcel ファイルにアクセスして操作する場合のただ 1 つの要件は、適切なドライバーをダウンロードし、ArcGIS AllSource がインストールされているコンピューターに正しくインストールすることです。 詳細については、「Microsoft Excel ファイルを操作するためのドライバーをインストール」をご参照ください。

Microsoft Excel ファイルをマップに追加

他の表形式データ ソースと同じ方法で Microsoft Excel ファイルを ArcGIS AllSource に追加します。[データの追加] ボタン データの追加 をクリックします。 Excel ファイルを閲覧する際には、開くテーブルを選択する必要があります。 たとえば、Sales_Figures.xlsx という名前の Excel ワークブックがあり、「Sales」、「Month」、「Year to Date」の 3 つのワークシートが含まれているとします。これらのワークシートは、ArcGIS AllSource で別々のテーブルとして扱われます。

ArcGIS ProArcGIS AllSource からワークシートにアクセスすると、ワークシートは名前の最後にドル記号 ($) が付いたテーブルとして表示されます。 ワークシートの名前に含まれる空白文字は、アンダースコアで置き換えられます。

テーブルをマップに追加したら、[コンテンツ] ウィンドウで開くことができます。 ただし、テーブルを編集したり、レコードを Excel 形式でエクスポートすることはできません。

次の図は、複数シートのドキュメントを Microsoft Excel で表示する方法と [データの追加] ダイアログ ボックスで表示する方法の違いを示しています。

  • Excel ウィンドウの下部にある [シート] タブ バーに 3 つのワークシートが表示されます。

    Excel ウィンドウの下部にあるワークシート

  • [データの追加] ダイアログ ボックスには、Sales_Figures.xlsx ワークブックに含まれているワークシートが表示されます。

    データの追加ダイアログ ボックスに表示された Excel ワークシート

ArcGIS AllSource で使用する Microsoft Excel テーブルの書式設定

他の表形式データ ソースと同じ方法で Microsoft Excel ファイルを ArcGIS AllSource で操作できますが、いくつかの制限事項があります。 ArcGIS AllSource で使用する Excel データを作成する際は、次のベスト プラクティスに従ってください。

  • ワークシートの最初の行は、ArcGIS でフィールド名に使用されるため、この行が正しく書式設定されていることを確認します。

    Excel テーブルを別のテーブルに結合する場合には特に、フィールドの命名に関する次のベスト プラクティスに従ってください。

    • フィールド名は数字で始まってはなりません。
    • フィールド名には、文字、数字、およびアンダースコアのみが含まれている必要があります。
    • フィールド名は 64 文字以下にする必要があります。
  • 数値データや日付などのセルがある場合は、内容が正しく書式設定されていることを確認します。つまり、数値データが実際に数値であることを確認します。 これらの行に他のタイプのデータがある場合、フィールドは、テーブルを ArcGIS AllSource で開くときにテキストに変換されます。

マップへの Microsoft Excel テーブルの追加

他のデータと同様に Excel ファイルをプロジェクトに追加します。[データ] タブの [データの追加] ボタンをクリックするか、[カタログ] ウィンドウを使用します。

  1. リボンの [データ] タブで、[データの追加] ボタン データの追加 をクリックします。

    [データの追加] 参照ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. Excel ワークブック ファイルを参照して選択し、そのファイルをダブルクリックします。
  3. マップに追加するテーブルをクリックします。
  4. [OK] をクリックします。
  5. また、Excel テーブルを [カタログ] ウィンドウからマップにドラッグするか、該当するテーブルを右クリックしてから [現在のマップに追加] 現在のマップに追加 をクリックすることもできます。

Microsoft Excel テーブルの更新

ArcGIS AllSource で使用する Microsoft Excel ワークブック ファイルを更新して、ワークブックのワークシートに対する更新データやスキーマ編集を反映させることができます。

Excel テーブルは ArcGIS AllSource では読み取り専用ですが、ワークシートを [カタログ] ウィンドウで開いている間も (スタンドアロン テーブル レイヤー)、ArcGIS AllSource の外部で Excel ファイルを編集できます。

ワークブックを更新すると、ArcGIS AllSource はディスクから Excel ワークブック ファイルを再度読み込み、ArcGIS AllSource の外部で更新された (保存された) データおよびスキーマ変更を表示し、Excel ファイルから作成された XY ベント レイヤーを更新します。

次のいずれかのオプションを使用して、ArcGIS AllSourceExcel ワークブック ファイルを更新します。

  • [更新] 更新 - Excel ワークブック ファイルに ArcGIS AllSource[カタログ] ウィンドウ、カタログ ビュー、またはスクリプト ツールからアクセスした場合は、Excel ワークブック ファイルを右クリックし、ショートカット メニューの [更新] 更新 をクリックします。
  • [Excel の更新 (Refresh Excel)] ツール - [入力 Excel ファイル] パラメーターに指定するワークブックを更新するには、[Excel の更新 (Refresh Excel)] ジオプロセシング ツールを使用します。
    Excel の更新 (Refresh Excel) ジオプロセシング ツール
  • はじめに、1 つ以上のファイルを選択し、[カタログ] ウィンドウの上部にある [メニュー] メニュー をクリックしてから [更新] 更新 をクリックします。
  • カタログ ビューの上部では、現在の場所がロケーション バーに表示されます。 アイテム接続を参照するか、更新したい特定のアイテムを参照します。 ロケーション バーの横で、[更新] 更新 をクリックします。
  • [参照] ボタン 参照 を使用してジオプロセシング ツールの入力を設定する場合は、ツールを実行する前に、ロケーション バーの横にある [更新] 更新 をクリックして、ツールの入力内容を取り込むファイルの最新情報を取得します。
    枠付きの更新ボタン

ロケーションのコンテンツを更新する方法の詳細

ヒント:

ArcGIS AllSourceMicrosoft Excel ファイルを更新する場合は、次の点に注意してください。

  • Excel ファイルのサイズによっては、[更新] ボタン 更新 を使用すると、ArcGIS AllSource がディスクからファイルを再度読み込み、キャッシュを再度読み込んでいる間、パフォーマンスが低下する可能性があります。

  • ArcGIS AllSourceExcel ファイル内の既存のワークシートの参照を見つけることができなくなる程度まで、ArcGIS AllSource の外部で Excel ワークブック ファイルのスキーマが変更された場合は (ワークシートの名前変更や削除など)、テーブル エラー メッセージが返されることがあります。 エラー メッセージが表示された場合は、既存のレイヤーを削除して、もう一度 Excel ワークシートを追加します。

    テーブル ビューのエラーの詳細

制限事項

Microsoft Excel ファイルを操作する場合、以下に注意してください。

  • ArcGIS では、Excel 2003 以前の .xls ファイルと Excel 2007 の .xlsx ファイルもサポートしています。 Excel 2007 の 1 つの利点は、Excel 2003 (65,536 行 x 256 列) よりもはるかに大きなワークシート (1,048,576 行 x 16,384 列) を使用できることです。
  • フィールド名は、ワークシートの各列の最初の行から取得されます。 フィールド ビューでは、プロパティの表示、フィールド名のエイリアスの設定、フィールドの表示設定、およびレイヤーの数値形式の設定を行えます。
  • 標準的なデータベースの場合と異なり、Excel では、データ入力時に値のフィールド タイプが強制されません。このため、Excel で指定されたフィールド タイプは、ArcGIS で公開されるフィールド タイプの決定に使用されません。 その代わりに、ArcGIS のフィールド タイプは、Microsoft ドライバーで決定されます。 ドライバーにより、1 つのフィールドから複数のデータ タイプが検出された場合、そのフィールドは文字列フィールドとして返され、値は文字列に変換されます。 Excel テーブルのエクスポートを計画している場合は、テキスト フィールドのサイズを考慮する必要があります。
  • [テーブル → Excel (Table To Excel)] ツールを使用して、Excel に直接エクスポートできます。 また表形式のデータを dBASE フォーマットにエクスポートすることも可能です。そのファイルを Excel 97 ~ 2003 で開き、.xls ファイルとして保存することができます。 Microsoft は、Office 2007 では .dbf ファイルをサポートしません。
  • Excel ワークシートをマップに追加すると、ArcGIS AllSource は、シート名またはフィールド名に含まれるすべての文字を維持して、スタンドアロン テーブルに表示します。

    たとえば、Excel の「Year to Date」というシートは、[カタログ] ウィンドウまたは [コンテンツ] ウィンドウで ['Year to Date$'] と表示されます (名前にスペースが含まれているため、名前が引用符で囲まれます)。 ジオプロセシング ツールで使用される場合、元のテーブルが直接使用されるため、名前が若干変わります。 同じ例で言うと、Excel の「Year to Date」シートをジオプロセシング ツールにドラッグするか、入力ドロップダウン メニューからクリックすると、[T_Year_to_Date$_] として表示されます。

    注意:
    テーブル名に想定した文字が含まれない場合、ArcGIS AllSource がアクセスする前に Microsoft ドライバーによって置き換えられた可能性があります。 これは、.![] が #_() になる文字の小サブセットで発生することが知られています。

  • パスワード保護が設定されている Excel ファイルはサポートされません。