ジオデータベース レプリケーション タイプ

Standard または Advancedのライセンスで利用可能。

ジオデータベース レプリケーションには、チェックアウト/チェックイン、一方向、双方向の 3 種類があります。 続いて、それぞれのオプションについて説明します。

チェックアウト/チェックイン レプリケーション

チェックアウト/チェックイン レプリケーションでは、子レプリカのデータを編集した後、これらの編集内容を親レプリカと同期させることができます。

親レプリカは常にエンタープライズ ジオデータベースです。 子レプリカは、エンタープライズ ジオデータベースまたはファイル ジオデータベースのいずれかです。

データを同期したら、チェックアウト レプリカは登録解除 (削除) され、それ以上編集を同期できなくなります。 さらに編集が必要な場合は、別のチェックアウト レプリカを作成しなければなりません。

一方向レプリケーション

一方向レプリケーションでは、親レプリカから子レプリカまたは子レプリカから親レプリカへの一方向のデータ変更の送信を繰り返し行うことができます。 一方向レプリカは同期の後も存続するので、引き続きデータ変更を送信することができます。

  • 親から子への一方向レプリケーション - 親レプリカのデータの編集は可能ですが、子レプリカのデータは読み取り専用と見なされます。 子レプリカ内のデータに加えられた編集は、同期中に適用された編集と競合した場合に上書きされます。 親から子への一方向レプリカを作成する場合は、複製元 (親) レプリカは常にエンタープライズ ジオデータベースで、複製先 (子) はエンタープライズ ジオデータベースまたはファイル ジオデータベースのいずれかにすることができます。
  • 子から親への一方向レプリケーション - 同じように機能しますが、同期方向が反対になります。 この場合、子レプリカのデータは編集可能ですが、親レプリカのデータは読み取り専用と見なされます。 親レプリカ内のデータで編集されたデータが、同期によって適用された編集と競合した場合は同期によって適用された編集で上書きされます。 子から親への一方向レプリカを作成する場合、子レプリカと親レプリカはどちらも、エンタープライズ ジオデータベースを使用する必要があります。

双方向レプリケーション

双方向レプリケーションでは、親レプリカから子レプリカへのデータ変更の送信および、子レプリカから親レプリカへのデータ変更の送信の両方の方向の同期処理を繰り返し行うことができます。 両方のレプリカ ジオデータベースで同じ行が編集された場合には、レプリカを同期する際に競合として検出されます。

ヒント:

競合の処理方法を制御するために同期を行う際に、競合解決ポリシーを構成し、競合の構成要素を定義することができます。

双方向レプリカは同期の後も存続するので、繰り返し、レプリカの編集と同期を行うことができます。 双方向レプリカを作成する際、複製元 (親) レプリカと複製先 (子) レプリカはどちらも、エンタープライズ ジオデータベースである必要があります。

レプリカ タイプの選択

使用するレプリカ タイプを決定する際には、以下の点について検討します。

  • ファイル ジオデータベースでレプリカを作成する必要がある場合は、チェックアウト/チェックイン レプリケーションまたは一方向レプリケーションのいずれかを使用する必要があります。
  • 双方向レプリケーションでは、レプリカを再作成せずに、同期を繰り返し実行することができます。 このタイプのレプリカでは、エンタープライズ ジオデータベースを複製元のジオデータベースと複製先のジオデータベースにする必要があります。
  • 一方向レプリケーションは、プロダクション サーバーから公開用サーバーへ変更を反映する場合に適しています。 このワークフローの説明については、「データ分散のシナリオ」をご参照ください。

    一方向レプリケーションでは単方向同期が適用され、また、シンプルなレプリカ アクセス タイプ モデルを使用する場合は、子レプリカのデータをバージョン対応登録する必要はありません。 シンプル モデルでは、フィーチャとその属性がレプリカに含まれますが、拡張ジオデータベース機能は含まれません。 このモデルでは、複雑なジオデータベース データ構造に準拠する必要がないため、データの相互運用が容易になります。

  • 子レプリカのデータを編集する必要が生じる可能性がある場合は、双方向レプリケーションを使用してください。 一方向レプリケーションでは、子レプリカのデータが読み取り専用と見なされるため、子レプリカのデータに加えられた編集が同期中に上書きされる可能性があります。 双方向レプリケーションでは、競合検出ロジックによってこれらの相違点が競合としてマークされ、ユーザーが手動で競合を解決する場合に、競合の処理方法を決定できます。 双方向レプリケーションではデータを双方向で交換できますが、一方向のみのデータ送信にも使用することができます。

次の表は、それぞれのタイプのジオデータベース レプリケーションをまとめたものです。

子レプリカがファイル ジオデータベースに格納されるかどうか登録解除の前に同期を繰り返し実行できるかどうか双方向に更新を同期できるかどうか

ファイル ジオデータベースへのチェックアウト/チェックイン

ファイル ジオデータベースへのチェックアウトが可能かどうか

エンタープライズ ジオデータベースへのチェックアウト/チェックイン

一方向レプリケーションとファイル ジオデータベース (親から子)

一方向レプリカでは、子のジオデータベースをファイル ジオデータベースにできる親から子への同期を繰り返し実行できるか

一方向レプリケーションとエンタープライズ ジオデータベース (親から子)

親から子への同期を繰り返し実行できるか

一方向レプリケーションとエンタープライズ ジオデータベース (子から親)

子から親への同期を繰り返し実行できるか

双方向レプリケーションとエンタープライズ ジオデータベース

両方向の同期を繰り返し実行できるか親から子および子から親への同期を実行できるか