ホット スポット分析の比較 (空間統計)

サマリー

2 つのホット スポット分析結果レイヤーを比較して、類似性と関連性を計測します。

ホット スポット分析結果レイヤー間の類似性と関連性を求めるには、両方の入力レイヤーで対応するフィーチャ間の有意水準カテゴリを比較します。 類似性は、両方のホット スポット結果のホット スポット、コールド スポット、有意でないエリアがどれだけ近接して空間的に整列しているかを示します。 関連性 (または依存性) は、ホット スポット変数間の基になる統計的関係の強度 (連続変数の相関によく類似) を示します。

ホット スポット分析の比較の詳細

ホット スポット分析の比較ツールの図
2 つのホット スポット分析結果レイヤーを比較します。 オレンジ色が濃いほど、レイヤー間の差異が大きくなります。

使用法

  • 両方の入力レイヤーで対応するフィーチャとその近傍間の有意水準カテゴリ (99% ホット、95% ホット、90% ホット、有意でない、90% コールド、95% コールド、99% コールド) を比較することによって、すべての比較を実行します。 類似性は、両方のホット スポット結果のホット スポット、コールド スポット、有意でないエリアがどれだけ近接して空間的に整列しているかを示します。 関連性 (または依存性) は、ホット スポット変数間の基になる統計的関係の強度 (連続変数の相関によく似ている) を示します。 類似性と関連性を区別することが重要です。この理由は、2 つのホット スポット結果に高い類似性が見られることはよくありますが (対応する多数のフィーチャおよびその近傍の有意水準が同じである)、まだ関連性と依存性がほとんどないためです。 これは、有意水準が類似しているにもかかわらず、1 つの変数に変更を反映しても (緩和努力など)、もう 1 つの変数に変化が生じないことを意味します。 両方のホット スポット結果が 1 つのカテゴリ (たとえば、有意でない) で占められている場合またはどちらの結果にも同じ有意水準のフィーチャの大規模なクラスターが存在する場合には、類似性は高いが、関連性がない結果が生成されることがよくあります。

    ホット スポット結果間の類似性は、0 ~ 1 の相似値で計測されます。 両方の結果で対応する多数のフィーチャの有意水準が同じである場合は、値が 1 に近くなります。 対応する多数のフィーチャの有意水準が同じでない場合は、値が 0 に近くなります。 関連性は Kappa 値で計測されます。関連性が強い結果の Kappa 値は 1 に近くなり、関連性がない (依存性がない) 結果の Kappa 値は 0 に近くなります (または、やや負の値になる)。 Kappa 値は、相似値がリスケールされた値であり、ホット スポット結果間の統計的関連性を特定するために、空間クラスタリングとカテゴリ頻度を考慮します。 どちらの値でも、有意水準の類似性と空間近傍に基づいて対応するフィーチャ間の部分一致を許可するために、ファジー集合メンバーシップが使用されています。 たとえば、99% ホット スポットは、他の 99% ホット スポットと完全に一致すると見なされ、95% ホット スポットと部分的に一致すると見なされ、99% コールド スポットと完全に一致しないと見なされます。 また、対応する 2 つのフィーチャの有意水準が同じでなくても、近接フィーチャの有意水準が同じである場合、これら 2 つのフィーチャは部分的に一致すると見なされます。

    このツールを実行すると、ホット スポット結果間の全体の類似性と関連性を計測するためにグローバル相似値とグローバル Kappa 値が算出され、対応するフィーチャのペアごとにローカル バージョンも算出されます。 これにより、比較をマッピングして、グローバル値よりも類似性または関連性が高いエリアを求めるか、グローバル値よりも類似性または関連性が低いエリアを求めることができます。 出力フィーチャには、ホット スポット結果が最も類似していないエリアをハイライト表示し、対応するすべてのフィーチャの有意水準ペアを集計するチャートとカスタム シンボルも含まれています。

  • [入力ホット スポット結果 1] パラメーターと [入力ホット スポット結果 2] パラメーターの値は必ず [ホット スポット分析 (Hot Spot Analysis (Getis-Ord Gi*))] ツールまたは [最適化ホット スポット分析 (Optimized Hot Spot Analysis)] ツールの出力フィーチャになります。 各結果のすべてのフィーチャは、有意水準カテゴリを比較できるように、他の結果の 1 つのフィーチャとペアにする必要があります。 2 つの入力ホット スポット結果のフィーチャが空間的に整列していない場合は (2 つのポリゴンの境界が同じでない場合など)、分析の前に 2 つのフィーチャ レイヤーが交差し、フィーチャの交差部分で比較が行われます。 2 つのホット スポット結果がサイズの異なるポリゴンである場合には注意が必要です。これは、交差部分で大規模なポリゴンが多数の小規模なポリゴンに分割され、有意水準カテゴリの頻度が変更されるためです。 このツールを使用するには、フィーチャの交差部分が 20 か所以上必要となります。

  • 比較の結果は、ジオプロセシング メッセージ、出力フィーチャクラスのグループ レイヤー、およびチャートで返されます。

    これらのメッセージには、ホット スポット結果間のすべての比較に関する情報が表示されます。 これらのメッセージに表示される情報を次に示します。

    • [相似値] - ホット スポット結果レイヤー間の全体的な類似性を示す 0 ~ 1 の値。 この値は、対応するフィーチャの任意のペアの有意水準カテゴリが同じであるファジー確率として解釈できます。
    • [予想相似値] - 2 つのホット スポット結果レイヤーに関連性がない (依存性がない) という仮定の下で予想される相似値。 相似値が予想相似値より大きい場合、2 つのマップ間に基になる依存性があります。 この値は、ほとんどの場合が情報提供であり、Kappa 値の計算時に相似値をスケーリングする目的に使用されます。 この値を算出するには、各フィーチャを他のホット スポット結果のランダムなフィーチャとペアにして、類似性を計測します。 各フィーチャを (対応するフィーチャではなく) ランダムなフィーチャとペアにすると、両方のホット スポット結果の空間クラスタリングとカテゴリ頻度を考慮するために、予想値が空間調整されます。 [順列の数] パラメーターは、各フィーチャのランダムなペアの数を示します。予想相似値は、順列の相似値の平均値に相当します。
    • [空間 Fuzzy Kappa] - 相似値をその予想値でスケーリングして求められたホット スポット分析変数間の関連性の計測値。 完全に関連性があるホット スポット結果の値は 1 になり、関連性がない (依存性がない) ホット スポット結果の値は 0 に近くなります。 負の値は、ホット スポット分析変数間に負の関係があることを意味します。 値の下限が設定されていない場合、実際に値が -3 より小さくなることはほとんどありません。
    • 各ホット スポット有意水準ペア間の加重を集計します。
    • 各ホット スポット有意水準ペアの数と割合を示すメッセージ テーブル。 このテーブルでは、2 番目のホット スポット結果レイヤーの有意水準の数と割合が最初の結果レイヤーのカテゴリで分類されます。 たとえば、最初の結果レイヤーで 90% 有意なホット スポットのうち、2 番目の結果レイヤーでも 90% 有意なホット スポットである数と割合を、他のすべての有意水準カテゴリの数と割合と併せて確認することができます。 これは、2 つのホット スポット結果が、異なるタイミングで計測された同じ変数を表している場合に特に有効です。 この場合には、ある計測から次の計測までの間にどのようにカテゴリが推移したかを確認できます。

    出力フィーチャには、対応するフィーチャの各ペアの相似値、予想相似値、Kappa 値、および有意水準カテゴリのフィールドがあります。 このツールをマップ内で実行すると、3 つのレイヤーがグループ レイヤーに追加され、類似性、関連性、および有意水準ペアを空間的に調査できるようになります。 最初のレイヤーには、5 つの等間隔に分類された 0 ~ 1 の相似値が表示され、最も類似していないエリアを強調するために、相似値が小さくなるにつれて色が濃くなります。 2 番目のレイヤーには、等間隔と 6 つのクラスでシンボル表示された空間 Fuzzy Kappa 値が表示されます。 3 番目のレイヤーには、1 つの入力ホット スポット結果が統計的に有意なホット スポットであり、もう 1 つの入力ホット スポット結果が統計的に有意なコールド スポットであるフィーチャを特定できるように、それぞれの有意水準の組み合わせがカスタム シンボルで表示されます (カスタム シンボルでは、組み合わせの数を少なくするために、90%、95%、および 99% の有意性は区別されない)。

    最後のレイヤーには、有意水準ペアをさらに詳しく調査できるように、ヒート チャートとカスタマイズされたバー チャートも表示されます。 これらのチャートには、メッセージ内のテーブルと同じ情報が表示されますが、わかりやすくするために、チャートが数と割合で色分けされています。 また、チャートとマップの間にある選択項目を使用して、たとえば、1 つの結果では 99% ホット スポットであるが、もう 1 つの結果では 99% コールド スポットであるフィーチャをすべて選択し、最大許容差を示すこともできます。

    ツール出力の詳細

  • [類似性加重方式] パラメーターでは、ファジー集合メンバーシップを使用して有意水準カテゴリの各組み合わせ間の類似性を定義します。 各加重は、0 ~ 1 の値であり、比較の実行時にカテゴリがどれだけ類似して扱われるかを示します。 たとえば、99% ホット カテゴリと 95% ホット カテゴリの間に 0.75 の加重を定義して、これらのカテゴリが完全に同じではないが、相違というよりは類似であることを示します。

    デフォルトの [ファジー加重] オプションでは、(臨界値の比率で求められた) 有意水準の近接性によってカテゴリが重み付けされます。 その他のオプションでは、カテゴリ間に加重値 1 を割り当てて各カテゴリを組み合わせることができます。 たとえば、[95% 有意と 99% 有意の組み合わせ] オプションを選択すると、99% ホットと 95% ホットが組み合わされて 1 つのカテゴリに入れられ、99% コールドと 95% コールドが組み合わされ、90% ホット (有意でない) と 90% コールドが組み合わされます。 このオプションでは、有意性が 95% 以上のすべてのホット (またはコールド) スポットが同じである (統計的に有意である) と見なされ、有意性が 95% 未満のすべてのフィーチャが同じである (統計的に有意でない) と見なされます。 このオプションは、95% の有意水準で 2 つのホット スポット分析を実行し、90% 有意なすべてのホット スポットとコールド スポットを有意でないと見なす場合に役立ちます。 [ホットとコールドの関係を反転] オプションを選択すると、ホット スポットとコールド スポットの間に大きい類似性加重が割り当てられます。 たとえば、99% ホット スポットは 99% コールド スポットと完全に類似していると見なされ、他の 99% ホット スポットと完全に類似していないと見なされます。 このオプションは、乳児死亡率のホット スポットと収入の中央値のコールド スポットの比較など、負の関係がある変数間の類似性と関連性を計測する場合に役立ちます。

    [カスタム加重] オプションを使用すると、カスタム類似性加重を設定して、カテゴリをマージしたり、基本設定を定義したりすることができます。 カスタム加重は、[カスタム類似性加重] パラメーターで指定できます。 このパラメーターは、49 (7 x 7) の有意水準の組み合わせを含むポップアウト マトリックスとして表示されます。 カテゴリ ペア間の加重を指定するには、この値を関連セルに入力して Enter キーを押します。 カスタム加重をポップアウト ダイアログ ボックスからテーブルにエクスポートして、[加重をテーブルから取得] オプションで後から再使用できるようにします。

    注意:

    類似性加重は、相似値と Kappa 値の計算にのみ影響します。 類似性加重を使用して有意水準カテゴリを組み合わせた場合でも、これらのカテゴリは、メッセージ テーブル、出力レイヤー シンボル、チャートで別々のカテゴリとして扱われます。

    カテゴリの類似性の詳細

  • 各ホット スポット結果の大部分が有意でない場合は、有意でないエリアが一致するため、相似値が大きくなります。 ただし、有意でないフィーチャが調査対象でない場合、両方の結果に有意でないエリアが多数存在することを示すためだけの相似値と Kappa 値は不要です。 どちらのホット スポット結果も統計的に有意でない場合は、[有意でないフィーチャを除外] パラメーターを使用して、対応するフィーチャのペアを比較の対象外にすることができます。 対象外にした場合は、統計的に有意なホット スポットとコールド スポットだけを比較する条件付きの相似値と Kappa 値が算出されます。 有意でないフィーチャを計算から除外すると、統計的に有意なホット スポットとコールド スポットの中からのみ相似値と Kappa 値を算出できるため、類似性と関連性が正確に反映されます。

    注意:

    相対的な類似性加重の値を 1 にして有意水準カテゴリを有意でないカテゴリと組み合わせた場合は、これらのカテゴリも比較の対象外になります。

  • いずれかの入力ホット スポット結果レイヤーに重複するポリゴンが含まれている場合、重複するポリゴンの交差部分から新しいフィーチャが作成されます。 これにより、同一の有意水準カテゴリを持つ結果レイヤーでも類似性の値が 1 と等しくならないことがあります。 ジオコーディング エラーなど、意図しない重複を取り除くには、XY 許容値環境を使用します。 出力フィーチャのフィーチャ数を確認して、予想した数より多くの交差部分がないか調べることをお勧めします。

  • [近傍数] パラメーターには、距離の類似性に使用される追加の近傍フィーチャの数を指定します。 類似性加重方式と同様に、距離の類似性では、フィーチャ自体に同じ有意水準がなくても、近傍の他のフィーチャに同じ有意水準がある場合は、部分一致が許可されます。 ホット スポット分析はローカル近傍を使用する空間分析手法であるため、各フィーチャの有意水準は、フィーチャだけでなく、フィーチャとそれに最も近い近傍フィーチャの値の特徴付けにもなります。 この意味で、近傍フィーチャが類似している場合は、近傍の類似性に少し影響します。

    近傍による部分的な類似性は、近傍の順序に基づく距離加重を使用して導入されます。 フィーチャの距離加重は 1 になり、近傍が追加されるごとに加重が減分します。 2 つのフィーチャ間の全体的な類似性は、カテゴリの類似性 (類似性加重方式による) に距離の類似性を乗算して求められます。

    距離類似性と近傍加重の詳細

  • 入力ホット スポット結果の順序を変更しても、相似値は変化しませんが、順列のランダム性によって、予想される相似度と Kappa 値はわずかに変化します。 メッセージ テーブルとチャートの軸も逆になるため、場合によっては解釈しやすくなります。 メッセージとチャートには、最初の結果のカテゴリで分類された 2 番目のホット スポット結果の有意水準カテゴリが表示されるので、代わりに、入力レイヤーの順序を逆にして、2 番目の結果のカテゴリで分類された最初の結果のカテゴリを表示することもできます。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力ホット スポット結果 1

最初のホット スポット分析結果レイヤー。

Feature Layer
入力ホット スポット結果 2

2 番目のホット スポット分析結果レイヤー。

Feature Layer
出力フィーチャ

類似性と関連性のローカル計測値が含まれる出力フィーチャクラス。

Feature Class
近傍数
(オプション)

距離加重に使用される各フィーチャの周囲の近傍の数。 距離加重は全体的な類似性の 1 つの要素であり、類似性と関連性の計算時に、近傍内で有意水準が一致しているすべてのフィーチャが部分一致と見なされます。

Long
順列の数
(オプション)

予想される相似度と Kappa 値の推定に使用される順列の数。 シミュレーションの数が多いと、推定の精度は上がりますが、計算時間が長くなります。

  • 99分析で 99 の順列が使用されます。
  • 199解析は 199 の順列を使用します。
  • 499分析で 499 の順列が使用されます。 これがデフォルトです。
  • 999分析で 999 の順列が使用されます。
  • 9999分析で 9,999 の順列が使用されます。
Long
類似性加重方式
(オプション)

有意水準カテゴリ間の類似性加重の定義方法を指定します。 類似性加重は、1 つの結果のカテゴリのうち、もう 1 つの結果のカテゴリと一致することが予想されるカテゴリを定義する 0 ~ 1 の数値です。 値 1 は、カテゴリが完全に同じであると見なされることを示し、値 0 は、カテゴリが完全に異なると見なされることを示します。 0 から 1 までの間の値は、カテゴリ間の部分的な類似性の度合を示します。 たとえば、99% 有意なホット スポットは、他の 99% ホット スポットと完全に類似していると見なし、95% ホット スポットと部分的に類似していると見なし、99% コールド スポットと完全に類似していないと見なすことができます。

  • ファジー加重類似性加重はファジー (非バイナリ) になり、有意水準の近接性によって求められます。 たとえば、99% 有意なホット スポットは、他の 99% 有意なホット スポット (加重 = 1) と完全に類似しますが、95% 有意なホット スポット (加重 = 0.71) および 90% 有意なホット スポット (加重 = 0.55) とは部分的に類似します。 95% 有意と 90% 有意の間の加重は 0.78 です。すべてのホット スポットは、すべてのコールド スポットおよび有意でないフィーチャ (加重 = 0) と完全に類似していないと見なされます。 これがデフォルトです。
  • 有意水準の完全な一致フィーチャが類似していると見なされるには、有意水準が同じでなければなりません。 たとえば、99% 有意なホット スポットは、95% および 90% 有意なホット スポットと完全に類似していないと見なされます。
  • 90% 有意、95% 有意、99% 有意の組み合わせ90%、95%、および 99% 有意なホット スポットであるすべてのフィーチャは互いに完全に類似していると見なされ、90%、95%、および 99% 有意なコールド スポットであるすべてのフィーチャは互いに完全に類似していると見なされます。 このオプションでは、有意性が 90% 以上のすべてのフィーチャは同じである (統計的に有意である) と見なされ、信頼度が 90% 未満のすべてのフィーチャは同じである (有意でない) と見なされます。 このオプションは、ホット スポット分析が 90% の有意水準で実行された場合にお勧めします。
  • 95% 有意と 99% 有意の組み合わせ95% および 99% 有意なホット (またはコールド) スポットであるフィーチャは完全に類似していると見なされ、95% および 99% 有意なコールド スポットであるフィーチャは完全に類似していると見なされます。 たとえば、90% 有意なホット スポットとコールド スポットは、それより大きい有意水準で完全に類似していないと見なされます。 このオプションでは、信頼度が 95% 以上のすべてのフィーチャは同じである (統計的に有意である) と見なされ、信頼度が 95% 未満のすべてのフィーチャは同じである (有意でない) と見なされます。 このオプションは、ホット スポット分析が 95% の有意水準で実行された場合にお勧めします。
  • 99% 有意のみ使用99% 有意なホット (またはコールド) スポットであるフィーチャに限り、互いに完全に類似していると見なされます。 このオプションでは、有意性が 99% 未満のすべてのフィーチャは有意でないと見なされます。 このオプションは、ホット スポット分析が 99% の有意水準で実行された場合にお勧めします。
  • カスタム加重[カテゴリ類似性加重] パラメーターで指定されたカスタム類似性加重が使用されます。
  • 加重をテーブルから取得有意水準間の類似性加重は、入力テーブルで定義します。 テーブルを [入力加重テーブル] パラメーターで指定します。
  • ホットとコールドの関係を反転デフォルトのファジー加重が使用されますが、最初のホット スポット結果のホット スポットは、2 番目のホット スポット結果のコールド スポットに類似していると見なされます。 たとえば、1 つの結果の 99% 有意なホット スポットは、もう 1 つの結果の 99% コールド スポットと完全に類似していると見なされ、もう 1 つの結果の 95% および 90% コールド スポットと部分的に類似していると見なされます。 このオプションは、ホット スポット分析変数に負の関係が存在する場合にお勧めします。 たとえば、乳児死亡率のホット スポットが医療アクセスのコールド スポットにどれだけ密接に関連しているかを計測できます。
String
カテゴリ類似性加重
(オプション)

有意水準カテゴリ間のカスタム類似性加重。 この加重は 0 ~ 1 の値であり、2 つのカテゴリを考慮する場合にどれだけ類似しているかを示します。 値 0 は、カテゴリが完全に類似していないことを示し、値 1 は、カテゴリが完全に類似していることを示し、0 から 1 までの間の値は、カテゴリが部分的に類似していることを示します。 加重マトリックス ポップアウトで、セルをクリックして、加重値を入力し、Enter キーを押して、その加重を適用します。

Value Table
入力加重テーブル
(オプション)

ホット スポットの有意水準カテゴリの各組み合わせのカスタム類似性加重を含むテーブル。 このテーブルには、CATEGORY1CATEGORY2、および WEIGHT フィールドが含まれている必要があります。 ペアの有意水準カテゴリ (入力レイヤーの Gi_Bin フィールドの値) をカテゴリ フィールドに指定し、これらのカテゴリ間の類似性加重を加重フィールドに指定します。 テーブル内に組み合わせが存在しない場合、その組み合わせの加重は 0 と見なされます。

Table View
有意でないフィーチャを除外
(オプション)

両方のホット スポット結果が有意でない場合に、フィーチャのペアを比較の対象外にするかどうかを指定します。 対象外にした場合は、統計的に有意なホット スポットとコールド スポットだけを比較する条件付きの相似値と Kappa 値が算出されます。 有意でないエリアが整列しているかどうか (収入の中央値のホット スポットとコールド スポットが食料品アクセスのホット スポットとコールド スポットに関連しているかどうかを比較する場合など) ではなく、入力レイヤーのホット スポットとコールド スポットが整列しているかどうかにのみ関心がある場合にフィーチャを除外することをお勧めします。

  • オン - 有意でないフィーチャが除外され、統計的に有意なホット スポットとコールド スポットが比較の条件になります。
  • オフ - 有意でないフィーチャも含まれます。 これがデフォルトです。

有意水準カテゴリに有意でないカテゴリの類似性加重 1 が割り当てられていると (そのカテゴリが有意でないカテゴリと同じであると見なされることを示す)、そのカテゴリのフィーチャは、有意でない別のフィーチャとペアになっている場合にも、比較の対象外になります。

Boolean

派生した出力

ラベル説明データ タイプ
グローバル相似値

ホット スポット結果間の相似値。

Double
グローバル予想相似値

ホット スポット結果間で予想される相似値。

Double
グローバル空間 Fuzzy Kappa

ホット スポット結果間の空間調整済み Fuzzy Kappa 値。

Double
出力レイヤー グループ

出力レイヤーのグループ レイヤー。

Group Layer

arcpy.stats.HotSpotAnalysisComparison(in_hot_spot_1, in_hot_spot_2, out_features, {num_neighbors}, {num_perms}, {weighting_method}, {similarity_weights}, {in_weights_table}, {exclude_nonsig_features})
名前説明データ タイプ
in_hot_spot_1

最初のホット スポット分析結果レイヤー。

Feature Layer
in_hot_spot_2

2 番目のホット スポット分析結果レイヤー。

Feature Layer
out_features

類似性と関連性のローカル計測値が含まれる出力フィーチャクラス。

Feature Class
num_neighbors
(オプション)

距離加重に使用される各フィーチャの周囲の近傍の数。 距離加重は全体的な類似性の 1 つの要素であり、類似性と関連性の計算時に、近傍内で有意水準が一致しているすべてのフィーチャが部分一致と見なされます。

Long
num_perms
(オプション)

予想される相似度と Kappa 値の推定に使用される順列の数。 シミュレーションの数が多いと、推定の精度は上がりますが、計算時間が長くなります。

  • 99分析で 99 の順列が使用されます。
  • 199解析は 199 の順列を使用します。
  • 499分析で 499 の順列が使用されます。 これがデフォルトです。
  • 999分析で 999 の順列が使用されます。
  • 9999分析で 9,999 の順列が使用されます。
Long
weighting_method
(オプション)

有意水準カテゴリ間の類似性加重の定義方法を指定します。 類似性加重は、1 つの結果のカテゴリのうち、もう 1 つの結果のカテゴリと一致することが予想されるカテゴリを定義する 0 ~ 1 の数値です。 値 1 は、カテゴリが完全に同じであると見なされることを示し、値 0 は、カテゴリが完全に異なると見なされることを示します。 0 から 1 までの間の値は、カテゴリ間の部分的な類似性の度合を示します。 たとえば、99% 有意なホット スポットは、他の 99% ホット スポットと完全に類似していると見なし、95% ホット スポットと部分的に類似していると見なし、99% コールド スポットと完全に類似していないと見なすことができます。

  • FUZZY類似性加重はファジー (非バイナリ) になり、有意水準の近接性によって求められます。 たとえば、99% 有意なホット スポットは、他の 99% 有意なホット スポット (加重 = 1) と完全に類似しますが、95% 有意なホット スポット (加重 = 0.71) および 90% 有意なホット スポット (加重 = 0.55) とは部分的に類似します。 95% 有意と 90% 有意の間の加重は 0.78 です。すべてのホット スポットは、すべてのコールド スポットおよび有意でないフィーチャ (加重 = 0) と完全に類似していないと見なされます。 これがデフォルトです。
  • EXACT_MATCHフィーチャが類似していると見なされるには、有意水準が同じでなければなりません。 たとえば、99% 有意なホット スポットは、95% および 90% 有意なホット スポットと完全に類似していないと見なされます。
  • ABOVE_9090%、95%、および 99% 有意なホット スポットであるすべてのフィーチャは互いに完全に類似していると見なされ、90%、95%、および 99% 有意なコールド スポットであるすべてのフィーチャは互いに完全に類似していると見なされます。 このオプションでは、有意性が 90% 以上のすべてのフィーチャは同じである (統計的に有意である) と見なされ、信頼度が 90% 未満のすべてのフィーチャは同じである (有意でない) と見なされます。 このオプションは、ホット スポット分析が 90% の有意水準で実行された場合にお勧めします。
  • ABOVE_9595% および 99% 有意なホット (またはコールド) スポットであるフィーチャは完全に類似していると見なされ、95% および 99% 有意なコールド スポットであるフィーチャは完全に類似していると見なされます。 たとえば、90% 有意なホット スポットとコールド スポットは、それより大きい有意水準で完全に類似していないと見なされます。 このオプションでは、信頼度が 95% 以上のすべてのフィーチャは同じである (統計的に有意である) と見なされ、信頼度が 95% 未満のすべてのフィーチャは同じである (有意でない) と見なされます。 このオプションは、ホット スポット分析が 95% の有意水準で実行された場合にお勧めします。
  • ABOVE_9999% 有意なホット (またはコールド) スポットであるフィーチャに限り、互いに完全に類似していると見なされます。 このオプションでは、有意性が 99% 未満のすべてのフィーチャは有意でないと見なされます。 このオプションは、ホット スポット分析が 99% の有意水準で実行された場合にお勧めします。
  • CUSTOMsimilarity_weights パラメーターで指定されたカスタム類似性加重が使用されます。
  • TABLE有意水準間の類似性加重は、入力テーブルで定義します。 テーブルを in_weights_table パラメーターで指定します。
  • REVERSEデフォルトのファジー加重が使用されますが、最初のホット スポット結果のホット スポットは、2 番目のホット スポット結果のコールド スポットに類似していると見なされます。 たとえば、1 つの結果の 99% 有意なホット スポットは、もう 1 つの結果の 99% コールド スポットと完全に類似していると見なされ、もう 1 つの結果の 95% および 90% コールド スポットと部分的に類似していると見なされます。 このオプションは、ホット スポット分析変数に負の関係が存在する場合にお勧めします。 たとえば、乳児死亡率のホット スポットが医療アクセスのコールド スポットにどれだけ密接に関連しているかを計測できます。
String
similarity_weights
[similarity_weights,...]
(オプション)

有意水準カテゴリ間のカスタム類似性加重。 この加重は 0 ~ 1 の値であり、2 つのカテゴリを考慮する場合にどれだけ類似しているかを示します。 値 0 は、カテゴリが完全に類似していないことを示し、値 1 は、カテゴリが完全に類似していることを示し、0 から 1 までの間の値は、カテゴリが部分的に類似していることを示します。

Value Table
in_weights_table
(オプション)

ホット スポットの有意水準カテゴリの各組み合わせのカスタム類似性加重を含むテーブル。 このテーブルには、CATEGORY1CATEGORY2、および WEIGHT フィールドが含まれている必要があります。 ペアの有意水準カテゴリ (入力レイヤーの Gi_Bin フィールドの値) をカテゴリ フィールドに指定し、これらのカテゴリ間の類似性加重を加重フィールドに指定します。 テーブル内に組み合わせが存在しない場合、その組み合わせの加重は 0 と見なされます。

Table View
exclude_nonsig_features
(オプション)

両方のホット スポット結果が有意でない場合に、フィーチャのペアを比較の対象外にするかどうかを指定します。 対象外にした場合は、統計的に有意なホット スポットとコールド スポットだけを比較する条件付きの相似値と Kappa 値が算出されます。 有意でないエリアが整列しているかどうか (収入の中央値のホット スポットとコールド スポットが食料品アクセスのホット スポットとコールド スポットに関連しているかどうかを比較する場合など) ではなく、入力レイヤーのホット スポットとコールド スポットが整列しているかどうかにのみ関心がある場合にフィーチャを除外することをお勧めします。

  • EXCLUDE有意でないフィーチャが除外され、統計的に有意なホット スポットとコールド スポットが比較の条件になります。
  • NO_EXCLUDE有意でないフィーチャも含まれます。 これがデフォルトです。

有意水準カテゴリに有意でないカテゴリの類似性加重 1 が割り当てられていると (そのカテゴリが有意でないカテゴリと同じであると見なされることを示す)、そのカテゴリのフィーチャは、有意でない別のフィーチャとペアになっている場合にも、比較の対象外になります。

Boolean

派生した出力

名前説明データ タイプ
SIM_VALUE

ホット スポット結果間の相似値。

Double
EXP_SIM_VALUE

ホット スポット結果間で予想される相似値。

Double
KAPPA

ホット スポット結果間の空間調整済み Fuzzy Kappa 値。

Double
output_layer_group

出力レイヤーのグループ レイヤー。

Group Layer

コードのサンプル

HotSpotAnalysisComparison の例 1 (Python ウィンドウ)

次の Python スクリプトは、HotSpotAnalysisComparison 関数の使用方法を示しています。


arcpy.stats.HotSpotAnalysisComparison("c:/data/boston.gdb/robbery_hotspot", 
      "c:/data/boston.gdb/social_disorder_hotspot", "robbery_disorder_comparison",
      8, 499, "FUZZY", None, None, "EXCLUDE")
HotSpotAnalysisComparison の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次の Python スクリプトは、HotSpotAnalysisComparison 関数の使用方法を示しています。


# Compare hot spot analysis results for robberies and social disorder.

# Import required modules.
import arcpy

# Set the workspace.
arcpy.env.workspace = "c:/data/boston.gdb"

# Create hot spot result for robberies in Boston.
robbery_hs = arcpy.stats.HotSpots(
    "boston_ecometrics_hex", "robbery", "robbery_hotspot",
     "K_NEAREST_NEIGHBORS", None, None, None, None, None, None, 8
)

# Create hot spot result of social disorder in Boston.
social_disorder_hs = arcpy.stats.HotSpots(
    "boston_ecometrics_hex", "scl_dsr", "social_disorder_hotspot", 
    "K_NEAREST_NEIGHBORS", None, None, None, None, None, None, 8
)

# Compare robbery and social disorder hot spot results.
try:
    hs_compare = arcpy.stats.HotSpotAnalysisComparison(
        robbery_hs, social_disorder_hs, "robbery_disorder_comparison", 8, 999, "FUZZY", 
        None, None, False
    )
except arcpy.ExecuteError:
    # If an error occurred when running the tool, print the error message.
    print(arcpy.GetMessages())

# Save similarity and kappa derived outputs.
result_vals = [hs_compare.getOutput(out) for out in range(hs_compare.outputCount)]

# Apply labels to derived outputs
results_names = ["output_fc", "similarity", "expected_similarity", "fuzzy_kappa", 
    "output_layer"]

# Combine to dictionary and print derived outputs.
results = dict(zip(results_names, result_vals))
results