コンター (Contour) (Spatial Analyst)

サマリー

ラスター サーフェスから、コンターのフィーチャクラスを作成します。

コンターの詳細

使用法

  • コンターはラスターの空間範囲を超えることはなく、NoData のエリアに作成されることもありません。 まず、隣接するコンターの入力データと隣り合うフィーチャ データセットのエッジを合わせます。 エッジを合わせる代わりに、コンターを計算する前に隣接するラスターをマージすることもできます。

    コンター ポリゴンは、[コンター タイプ][コンター] でない場合にはラスターの外部エッジに対して外挿されることに注意してください。

  • コンターは負のラスター値を持つエリアにも作成できます。 そのようなエリアではコンター値は負の値になります。 負のコンター指定はできません。

  • 正確さには劣るにしても、より滑らかなコンターを作成したい場合には、[フォーカル統計 (Focal Statistics)] ツールの平均オプションを使用するか、[フィルター (Filter)] ツールのロウオプションを使用して、入力ラスターを事前処理します。

  • ベース コンターは、たとえば、10 メートルから開始して、15 メートルおきにコンターを作成する場合に使用されます。 この場合、10 がベース コンターとして使用され、15 がコンター間隔になります。 コンターの値は 10、25、40、55 のようになります。

  • ベース コンターを指定しても、その値より上または下のコンターが作成されるのを防ぐことはできません。

  • [コンター タイプ] を使用すると、コンター ラインまたはコンター ポリゴンのいずれかを生成できます。 たとえば、値が 0 ~ 575 のラスターがあり、コンター間隔が 250 の場合には、次に示すさまざまな出力フィーチャクラスが生成されます。 実際の出力と個々のコンポーネント ポリゴンがそれぞれ表示されます。

    • [コンター] - 250 および 500 のライン
    • [コンター ポリゴン] - 0 〜 250、250 〜 500、および 500 〜 575 の重複しないポリゴン (図 1)

      0 ~ 250、250 ~ 500、および 500 ~ 575 のポリゴン

      図 1. コンター ポリゴン オプションは、0 〜 250、250 〜 500、および 500 〜 575 の 3 つの重複しないポリゴンを作成します。

    • [コンター シェル] - 0 ~ 575、0 ~ 500、および 0 ~ 250 の重複するポリゴン (図 2)

      0 ~ 575、0 ~ 500、および 0 ~ 250 のポリゴン

      図 2. コンター シェル オプションは、0 ~ 575、0 ~ 500、および 0 ~ 250 の 3 つの重複するポリゴンを作成します。

    • [コンター シェル アップ] - 0 ~ 575、250 ~ 575、および 500 ~ 575 の重複するポリゴン (図 3)

      0 ~ 575、250 ~ 575、および 500 ~ 575 のポリゴン

      図 3. コンター シェル アップ オプションは、0 ~ 575、250 ~ 575、および 500 ~ 575 の 3 つの重複するポリゴンを作成します。

  • [1 フィーチャあたりの最大頂点数] パラメーターを使用して、フィーチャを分割できます。 これは、出力フィーチャにあまりにも多数の頂点 (何百万) がある場合にのみ使用します。 このパラメーターを指定すると、[フィーチャの分割 (Dice)] ツールで生成される出力によく似た出力が生成されます。

    このパラメーターは、フィーチャの格納、解析、描画時など、後で問題が発生する可能性がある極端に大きなフィーチャを分割することを目的としています。

    制限の選択は、ツールが実行されているコンピューター上で使用可能なメモリおよびフィーチャのサイズ (フィーチャが大きいほど多くのメモリが必要) に依存します。 64 ビット ソフトウェアを実行する最新のほとんどのコンピューターでは、膨大な数の頂点を含む各フィーチャの問題は通常発生しません。 問題が生じた場合は、このパラメーターを 100 万などの大きな値に設定すると、フィーチャのサイズによる問題を軽減できる場合があります。

    頂点制限パラメーターを使用して、フィーチャを分割できます。 これは、出力フィーチャにあまりにも多数の頂点 (何百万) がある場合にのみ使用します。

  • デフォルトでは、このツールはマルチコア プロセッサを使用します (使用可能な場合)。 使用できるコアの最大数は 4 です。

    もっと少ないコアを使用するには、並列処理ファクター環境設定を使用します。

  • 範囲」環境が指定され、出力範囲の左下隅が入力ラスターのどのセルの隅にも一致しない場合、処理では、指定された範囲に一致するように入力ラスターのセル配置のシフトが実行されます。 このシフトにより、共一次内挿法を使用した入力ラスターのリサンプリングが開始されます。 したがって、出力フィーチャもシフトされるため、結果として、出力フィーチャが元の入力ラスターを正確にオーバーレイしない場合があります。 このシフトが実行されないようにするには、入力ラスターを「スナップ対象ラスター」環境で使用します。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力ラスター

入力サーフェス ラスター。

Raster Layer
出力フィーチャクラス

出力コンター フィーチャ。

Feature Class
コンター間隔

コンター ライン間の間隔、すなわち距離。

任意の正の数値を指定できます。

Double
ベース コンター
(オプション)

ベース コンター値。

入力ラスターの値の範囲全体をカバーするように、必要に応じてこの値の上下にコンターが生成されます。 デフォルトは 0 です。

Double
Z 係数
(オプション)

コンターを生成するときに使用する単位変換係数。 デフォルト値は 1 です。

コンター ラインは、入力ラスターの Z 値に基づいて生成されます。これは、多くの場合、メートルまたはフィート単位です。 デフォルト値が 1 の場合、コンターは入力ラスターの Z 値と同じ単位になります。 Z 値とは異なる単位のコンターを作成するには、Z 係数に適切な値を設定します。 このツールでは、地表 X、Y 単位とサーフェス Z 単位を一致させる必要はありません。

たとえば、入力ラスターの標高値はフィート単位であるが、コンターはメートル単位で生成したい場合、Z 係数を 0.3048 に設定します (1 フィート = 0.3048 メートル)。

もう 1 つの例として、WGS84 地理座標系で標高値がメートル単位の入力ラスターに対し、50 フィートをベースにして 100 フィートごとにコンター ラインを生成する場合を考えます (つまり、コンターは 50 フィート、150 フィート、250 フィートなどとなります)。 このためには、[コンター間隔] を「100」、[ベース コンター] を「50」、[Z 係数] を「3.2808」(1 メートル = 3.2808 フィート) と設定します。

Double
コンター タイプ
(オプション)

出力のタイプを指定します。 出力では、コンターをラインまたはポリゴンとして表すことができます。 ポリゴンには、いくつかのオプションがあります。

  • コンターコンター (等値線) のポリライン フィーチャクラス。 これがデフォルトです。
  • コンター ポリゴン塗りつぶしコンターのポリゴン フィーチャクラス。
  • コンター シェルポリゴンの上限が間隔値ずつ累積増分するポリゴン フィーチャクラス。 下限は、ラスターの最小値で一定のままです。
  • コンター シェル アップポリゴンの下限がラスターの最小値から間隔値ずつ累積増分するポリゴン フィーチャクラス。 上限は、ラスターの最大値で一定のままです。
String
1 フィーチャあたりの最大頂点数
(オプション)

フィーチャを分割するときの頂点制限。 これは、出力フィーチャにあまりにも多数の頂点 (何百万) がある場合にのみ使用します。

このパラメーターは、フィーチャの格納、解析、描画時など、後で問題が発生する可能性がある極端に大きなフィーチャを分割することを目的としています。

空のままであれば、フィーチャを分割せずに出力します。 デフォルトは空です。

Long

Contour(in_raster, out_polyline_features, contour_interval, {base_contour}, {z_factor}, {contour_type}, {max_vertices_per_feature})
名前説明データ タイプ
in_raster

入力サーフェス ラスター。

Raster Layer
out_polyline_features

出力コンター フィーチャ。

Feature Class
contour_interval

コンター ライン間の間隔、すなわち距離。

任意の正の数値を指定できます。

Double
base_contour
(オプション)

ベース コンター値。

入力ラスターの値の範囲全体をカバーするように、必要に応じてこの値の上下にコンターが生成されます。 デフォルトは 0 です。

Double
z_factor
(オプション)

コンターを生成するときに使用する単位変換係数。 デフォルト値は 1 です。

コンター ラインは、入力ラスターの Z 値に基づいて生成されます。これは、多くの場合、メートルまたはフィート単位です。 デフォルト値が 1 の場合、コンターは入力ラスターの Z 値と同じ単位になります。 Z 値とは異なる単位のコンターを作成するには、Z 係数に適切な値を設定します。 このツールでは、地表 X、Y 単位とサーフェス Z 単位を一致させる必要はありません。

たとえば、入力ラスターの標高値はフィート単位であるが、コンターはメートル単位で生成したい場合、Z 係数を 0.3048 に設定します (1 フィート = 0.3048 メートル)。

もう 1 つの例として、WGS84 地理座標系で標高値がメートル単位の入力ラスターに対し、50 フィートをベースにして 100 フィートごとにコンター ラインを生成する場合を考えます (つまり、コンターは 50 フィート、150 フィート、250 フィートなどとなります)。 このためには、contour_interval を「100」、base_contour を「50」、z_factor を「3.2808」(1 メートル = 3.2808 フィート) と設定します。

Double
contour_type
(オプション)

出力のタイプを指定します。 出力では、コンターをラインまたはポリゴンとして表すことができます。 ポリゴンには、いくつかのオプションがあります。

  • CONTOURコンター (等値線) のポリライン フィーチャクラス。 これがデフォルトです。
  • CONTOUR_POLYGON塗りつぶしコンターのポリゴン フィーチャクラス。
  • CONTOUR_SHELLポリゴンの上限が間隔値ずつ累積増分するポリゴン フィーチャクラス。 下限は、ラスターの最小値で一定のままです。
  • CONTOUR_SHELL_UPポリゴンの下限がラスターの最小値から間隔値ずつ累積増分するポリゴン フィーチャクラス。 上限は、ラスターの最大値で一定のままです。
String
max_vertices_per_feature
(オプション)

フィーチャを分割するときの頂点制限。 これは、出力フィーチャにあまりにも多数の頂点 (何百万) がある場合にのみ使用します。

このパラメーターは、フィーチャの格納、解析、描画時など、後で問題が発生する可能性がある極端に大きなフィーチャを分割することを目的としています。

空のままであれば、フィーチャを分割せずに出力します。 デフォルトは空です。

Long

コードのサンプル

Contour の例 1 (Python ウィンドウ)

この例では、Esri Grid ラスターからコンターを作成して、それをシェープファイルとして出力します。

import arcpy
from arcpy import env  
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
Contour("elevation", "C:/sapyexamples/output/outcontours.shp", 200, 0)
Contour の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

この例では、Esri Grid ラスターからコンターを作成して、それをシェープファイルとして出力します。

# Name: Contour_Ex_02.py
# Description: Creates contours or isolines from a raster surface.
# Requirements: Spatial Analyst Extension

# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *

# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"

# Set local variables
inRaster = "elevation"
contourInterval = 200
baseContour = 0
outContours = "C:/sapyexamples/output/outcontours02.shp"

# Execute Contour
Contour(inRaster, outContours, contourInterval, baseContour)