マップ タイル パッケージの作成 (Create Map Tile Package) (データ管理)

サマリー

マップからタイルを生成し、そのタイルを単一のタイル パッケージまたはサイズのより小さい複数のタイル パッケージとしてパッケージ化します。

使用法

  • このツールは、並列処理ファクター環境変数を優先します。 [複数のパッケージを作成] パラメーターがオンの場合、並列処理により、空いている CPU を使用する複数のプロセスでキャッシュ コンテンツが生成され、デフォルト閾値 (1 GB のサイズ制限) に達したときにタイル パッケージが生成されます。

  • より大きなデータを処理する場合は、[複数のパッケージを作成] パラメーターを使用します。 このパラメーターをオンにすると、単一の大きいタイル パッケージではなく複数の小さいパッケージが作成されます。 これにより、単一ジョブで 500 GB を超えるタイル コンテンツを生成し、共有したり、ホスト タイル レイヤーとして ArcGIS Online にアップロードして公開したりできます。 この方法で、キャッシュの範囲とレベルを複数ジョブに分割することなく、大きいタイル コンテンツから共有用の小さいタイル パッケージを生成できます。

    このパラメーターがオンの場合は、出力パッケージを保存するため、ファイル システムの空のフォルダーのパスを [出力フォルダー] パラメーターに入力する必要があります。 [パッケージ タイプ] パラメーターが [tpkx] に設定され、並列処理ファクター環境変数が 0 でない場合に限り、複数のパッケージを作成できます。

  • [タイル形式] パラメーターに [PNG] が設定されると、ツールは [詳細レベルの最大値] パラメーターに指定された値に基づき、正しい形式 (PNG8、PNG24、または PNG32) を自動的に使用します。

  • このツールを実行するには、入力マップに説明とタグを含める必要があります。 説明とタグを追加するには、[コンテンツ] ウィンドウでマップ名を右クリックして、[プロパティ] を選択します。 [マップ プロパティ] ダイアログ ボックスの [メタデータ] タブで、[タグ] および [説明] テキスト ボックスに情報を入力します。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力マップ

タイルを生成およびパッケージ化するマップ。

Map
ArcGIS Online/Bing Maps/Google マップのパッケージ

タイル スキーマを既存のマップ サービスから生成するか、ArcGIS Online、Bing maps、Google マップのマップ タイルを生成するかを指定します。

  • オン - ArcGIS Online/Bing Maps/Google マップのタイル スキーマを使用します。 これがデフォルトです。

    ArcGIS Online、Bing Maps、または Google マップのタイル スキーマを使用すると、これらのオンライン マップ サービスからキャッシュ タイルをオーバーレイできます。 タイル スキーマの読み込み時に、このタイル スキーマは組み込みオプションとして ArcGIS Desktop に取り込まれます。 このタイル スキーマを選択した場合は、ソース マップに WGS84 Web メルカトル (球体補正) 投影座標系を使用する必要があります。

    ArcGIS Online、Bing Maps、または Google マップでパッケージをオーバーレイする場合は、ArcGIS Online、Bing Maps、または Google マップのタイル スキーマが必須になります。 ArcGIS Online、Bing Maps、Google マップ タイル スキーマのメリットの 1 つは、Web マッピング界に広く知られているため、ご使用のタイルがこのタイル スキーマを使用した他の組織のものと整合させることができることです。 そのような既存のマップ サービスをオーバーレイする予定がない場合でも、タイル スキーマを選択することにより、相互運用性を確保できます。

    ArcGIS Online/Bing Maps/Google マップ タイル スキーマには、マップで使用するには大きすぎる縮尺が含まれている場合もあります。 大きな縮尺でのパッケージ化には時間がかかり、ディスク領域を消費します。 たとえば、タイル スキーマの最大縮尺は、約 1:1,000 です。 米国本土全体をこの縮尺でパッケージ化すると、何週間もかかり、何百ギガバイトものストレージが必要です。 この縮尺レベルでパッケージ化する用意がある場合を除き、タイル パッケージを作成するときに、この縮尺レベルを削除してください。

  • オフ - 既存のマップ サービスからのタイル スキーマを使用します。

    サーバー側で既存のサービス用にタイル スキーマを作成した組織において、そのタイル スキーマ同士を整合させる場合は、この方法を選択してください。 タイル スキーマ間の整合性を確保すると、Maps SDKs アプリケーション内でタイルが正しくオーバーレイされるようになります。

    このオプションを選択した場合は、インポート対象のタイル スキーマを含むマップと同じ座標系をソース マップで使用します。

Boolean
出力ファイル

マップ タイル パッケージの出力パスとファイル名。 [複数のパッケージを作成] パラメーターをオンにすると、このパラメーターは、タイル パッケージの生成先を指定する [出力フォルダー] パラメーターと置き換えられます。

File
タイル形式

生成するタイルに使用する形式を指定します。

  • PNG指定した [詳細レベルの最大値] パラメーター値に基づいて正しい形式 (PNG 8、PNG 24、または PNG 32) が使用されます。 これがデフォルトです。
  • PNG 8 ビットPNG8 形式を使用します。 道路や境界など、背景を透過表示する必要のあるオーバーレイ サービスには、この形式を使用します。 PNG8 を使用すると、情報を失うことなくディスク上に極小サイズのタイルを作成できます。マップで使用されている色が 256 色を超えている場合は、PNG8 を使用しないようにしてください。 イメージ、陰影起伏、グラデーション塗りつぶし、透過表示、およびアンチエイリアスを使用すると、マップが 257 色以上になる可能性があります。 高速道路標識などのシンボルであっても、エッジ周囲には繊細なアンチエイリアスが使われている場合があり、予想以上にマップの色が増えてしまいます。
  • PNG 24 ビットPNG24 形式を使用します。 道路や境界など 257 色以上のオーバーレイ サービスには、この形式を使用します (256 色未満なら PNG 8 を使用してください)。
  • PNG 32 ビットPNG32 形式を使用します。 道路や境界線などのオーバーレイ サービスに使用されている色が 256 を超える場合は、この形式を使用します。 PNG32 は、ラインまたはテキストでアンチエイリアス化が有効なオーバーレイ サービスに適しています。 PNG32 は、PNG24 よりもディスクに大きなタイルを作成します。
  • JPEGJPEG 形式を使用します。 カラー バリエーションが豊富で、背景を透過表示する必要のないベースマップ サービスに使用する形式です。 たとえば、ラスター画像および詳細なベクター ベースマップは JPEG で効率的に処理できます。JPEG は、非可逆画像形式です。 画像の見た目に影響を及ぼすことがないように、データが選択的に削除されます。 この結果、ディスク上のタイルが非常に小さいサイズになりますが、マップがベクター ラインまたはラベルを含んでいる場合、ライン周囲に非常に多くのノイズや不明瞭領域が生成されることがあります。 そのような場合は、デフォルトの圧縮値 75 を増分してください。 値を 90 くらいまで増分すると、線画の許容品質と JPEG の小型タイル サイズとのバランスが保てるというメリットがあります。ある程度の画像のノイズを許容できる場合は、JPEG を使用することで大量のディスク領域を節約できる場合があります。 タイル サイズを縮小すると、アプリケーションがタイルをダウンロードする時間が短縮されます。
  • 混合パッケージの中心部で JPEG 形式が使用され、パッケージのエッジ部で PNG 32 形式が使用されます。 他のレイヤー上にラスター パッケージをきれいにオーバーレイしたい場合は、混合モードを使用してください。混合パッケージの作成時には、透過表示が検出される場所 (背景が表示される場所) に PNG 32 タイルが作成されます。 残りのタイルの構築には JPEG が使用されます。 これにより、平均ファイル サイズが小さく抑えられるとともに、他のパッケージ上にきれいにオーバーレイすることができます。 このシナリオで混合モード パッケージを使用しない場合、他のパッケージをオーバーラップする画像周囲に非透過的な襟が表示されます。
String
最大詳細レベル

キャッシュ タイル スキーマの定義に使用される縮尺の数に対応する整数表現。 この縮尺値は、タイル パッケージにキャッシュ タイルを生成する最大レベルを定義します。 この値を大きくすると、より大きな縮尺が反映されて、表示される詳細レベルが向上しますが、必要な格納領域が多くなります。 この値を小さくすると、より小さな縮尺が反映されて、表示される詳細レベルが低下しますが、必要な格納領域が少なくなります。 指定できる値は、1 〜 23 です。 デフォルト値は 1 です。 詳細レベルの最大値は詳細レベルの最小値より大きい必要があります。

Long
サービス
(オプション)

タイル スキーマに使用するマップ サービスまたは .xml ファイルの名前。 このパラメーターは、[ArcGIS Online | Bing Maps | Google マップ] パラメーターがオフの場合のみ必要です。

Map Server; File
サマリー
(オプション)

パッケージのプロパティに追加されるサマリー情報。

String
タグ
(オプション)

パッケージのプロパティに追加されるタグ情報。 カンマやセミコロンで区切ることで、複数のタグを追加できます。

String
範囲
(オプション)

フィーチャを選択またはクリップするために使用する範囲を指定します。

  • [現在の表示範囲] マップ ビュー - 範囲は、アクティブなマップまたはシーンに基づきます。 このオプションは、アクティブなマップが存在する場合にのみ使用できます。
  • [範囲の描画] 直角化して完了 - 範囲は、マップまたはシーンに描画された四角形に基づきます。 このオプションは、プロジェクト ジオデータベースにフィーチャクラスを作成し、レイヤーをマップに追加します。 フィーチャクラスの座標系はマップと同じです。
    注意:

    このオプションは、[環境] ダイアログ ボックスでは使用できません。 範囲データ タイプを使用するツール パラメーターまたはツール ダイアログ ボックスの [環境] タブからのみ使用できます。

    注意:

    編集タブで編集を有効/無効にする編集オプションがオンの場合、範囲を描画するには [編集] リボン タブで編集を有効化する必要があります。

  • [レイヤーの範囲] Layer - 範囲は、アクティブなマップ レイヤーに基づきます。 ドロップダウン リストを使用して使用可能なレイヤーを選択するか、[すべてのレイヤーのデータの範囲] オプションを使用して、ベースマップを除くすべてのアクティブなマップ レイヤーを組み合わせた範囲を取得します。 このオプションは、レイヤーを含むアクティブなマップが存在する場合にのみ使用できます。

    各マップ レイヤーには、次のオプションがあります。

    • [すべてのフィーチャ] すべて選択 - レイヤーのすべてのフィーチャの範囲。
    • [選択フィーチャ]Area from Selected Features - レイヤーの選択フィーチャの範囲。
    • [表示フィーチャ] Extent Indicator - レイヤーの表示フィーチャの範囲。
      注意:

      [選択フィーチャ] Area from Selected Features[表示フィーチャ] Extent Indicator オプションの範囲は、フィーチャ レイヤーでのみ使用できます。

  • [参照] 参照 - 範囲は、既存のデータに基づきます。
  • [入力データの共通領域] 交差する - 範囲は、すべての入力データの最小範囲または共通範囲に基づきます。 重なり合う入力データがない場合は、すべてゼロの null 範囲が生成されます。
  • [入力データのすべての領域] ユニオン - この範囲は、すべての入力データの最大範囲または結合された範囲に基づきます。
  • [クリップボード] 貼り付け - 範囲をクリップボードにコピーしたり、クリップボードから貼り付けたりできます。
    • [範囲をコピー] コピー - 範囲の座標と座標系をクリップボードにコピーします。
    • [範囲を貼り付け] 貼り付け - 範囲の座標と、必要に応じて座標系をクリップボードから貼り付けます。 クリップボードの値に座標系が含まれていない場合、マップの座標系が範囲に使用されます。
    注意:

    範囲の座標は、ArcPy Extent オブジェクトと同じ書式と順序 (x-min、y-min、x-max、y-max、空間参照) を使用して、クリップボードからコピーおよびクリップボードから貼り付けられます。

  • [範囲をリセット] リセット - 範囲はデフォルト値にリセットされます。
  • 手動入力した座標値 - 座標値は数値であり、アクティブなマップの座標系で表示する必要があります。
    注意:

    マップで、入力された座標と異なる表示単位が使用されることがあります。 基本方向 (N、S、E、W) を使用することはできません。 南と西の座標にはマイナス値の記号を使用します。

Extent
圧縮品質
(オプション)

JPEG 圧縮品質を得るための値。値の範囲は 1 ~ 100 です。 JPEG タイル フォーマットのデフォルト値は 75 で、他のフォーマットのデフォルト値は 0 (ゼロ) です。

圧縮は JPEG 形式と混在形式のみでサポートされます。 高い値を選択すると、作成されるファイルのサイズは大きくなり、画像の品質は向上します。 低い値を選択すると、作成されるファイルのサイズは小さくなり、画像の品質は低下します。

Long
パッケージ タイプ
(オプション)

作成するタイル パッケージのタイプを指定します。

  • tpk .tpk ファイルが作成されます。 タイルが Compact 格納形式で格納されます。 この形式は ArcGIS 全体でサポートされています。
  • tpkx.tpkx ファイルが作成されます。 タイルが CompactV2 格納形式で格納されます。この格納形式は、ネットワーク共有とクラウド ストア ディレクトリで優れたパフォーマンスを発揮します。 このタイプのパッケージの構造は、ArcGIS Online 7.1、ArcGIS Enterprise 10.7、ArcGIS Runtime 100.5 など、新しいバージョンの ArcGIS 製品でサポートされています。 これがデフォルトです。
String
最小詳細レベル
(オプション)

キャッシュ タイル スキーマの定義に使用される縮尺の数に対応する整数表現。 この縮尺値は、キャッシュ タイルが使用可能になりタイル パッケージにキャッシュ タイルが生成される最大レベルを定義します。 指定できる値は、0 〜 23 です。 デフォルト値は 0 です。 詳細レベルの最小値は詳細レベルの最大値以下である必要があります。

Long
対象エリア
(オプション)

タイルの作成場所を制限するフィーチャ セット。 不規則な形状のエリアまたはマルチパート フィーチャのタイルを作成するには、対象地域を使用します。 対象地域フィーチャの境界四角形の外にあるエリアはキャッシュされません。 このパラメーターに値を指定しない場合、対象地域は入力マップの全範囲になります。

Feature Set
複数のパッケージを作成
(オプション)

単一の大きいタイル パッケージを作成するか複数の小さいタイル パッケージを作成するかを指定します。 並列処理ファクター環境変数が 0 の場合、または [パッケージ タイプ] パラメーターが [tpk] に設定されている場合、このパラメーターは使用できません。

  • オン - [出力フォルダー] パラメーターで定義された場所に、複数のタイル パッケージ (それぞれのサイズは約 1 GB) が生成されます。
  • オフ - [出力フォルダー] パラメーターで定義された場所に、単一のタイル パッケージが生成されます。 これがデフォルトです。

Boolean
出力フォルダー

複数のタイル パッケージを生成する場所。 出力フォルダーが空でない場合は、出力フォルダーにサブフォルダーが作成され、タイルが格納されます。 フォルダー名には、自動生成された GUID が使用されます。

[複数のパッケージを作成] パラメーターをオフにすると、このパラメーターは、生成される単一タイル パッケージの名前を指定する [出力ファイル] パラメーターと置き換えられます。

Folder

arcpy.management.CreateMapTilePackage(in_map, service_type, output_file, format_type, level_of_detail, {service_file}, {summary}, {tags}, {extent}, {compression_quality}, {package_type}, {min_level_of_detail}, {area_of_interest}, {create_multiple_packages}, output_folder)
名前説明データ タイプ
in_map

タイルを生成およびパッケージ化するマップ。

Map
service_type

タイル スキーマを既存のマップ サービスから生成するか、ArcGIS Online、Bing maps、Google マップのマップ タイルを生成するかを指定します。

  • EXISTING既存のマップ サービスのタイル スキーマを使用します。 マップ サービスを service_file パラメーターで指定する必要があります。サーバー側で既存のサービス用にタイル スキーマを作成した組織において、そのタイル スキーマ同士を整合させる場合は、この方法を選択してください。 タイル スキーマ間の整合性を確保すると、Maps SDKs アプリケーション内でタイルが正しくオーバーレイされるようになります。このオプションを選択した場合は、インポート対象のタイル スキーマを含むマップと同じ座標系をソース マップで使用します。
  • ONLINEArcGIS Online/Bing Maps/Google マップのタイル スキーマを使用します。 これがデフォルトです。ArcGIS Online、Bing Maps、または Google マップのタイル スキーマを使用すると、これらのオンライン マップ サービスからキャッシュ タイルをオーバーレイできます。 タイル スキーマの読み込み時に、このタイル スキーマは組み込みオプションとして ArcGIS Desktop に取り込まれます。 このタイル スキーマを選択した場合は、ソース マップに WGS84 Web メルカトル (球体補正) 投影座標系を使用する必要があります。ArcGIS Online、Bing Maps、または Google マップでパッケージをオーバーレイする場合は、ArcGIS Online、Bing Maps、または Google マップのタイル スキーマが必須になります。 ArcGIS Online、Bing Maps、Google マップ タイル スキーマのメリットの 1 つは、Web マッピング界に広く知られているため、ご使用のタイルがこのタイル スキーマを使用した他の組織のものと整合させることができることです。 そのような既存のマップ サービスをオーバーレイする予定がない場合でも、タイル スキーマを選択することにより、相互運用性を確保できます。ArcGIS Online/Bing Maps/Google マップ タイル スキーマには、マップで使用するには大きすぎる縮尺が含まれている場合もあります。 大きな縮尺でのパッケージ化には時間がかかり、ディスク領域を消費します。 たとえば、タイル スキーマの最大縮尺は、約 1:1,000 です。 米国本土全体をこの縮尺でパッケージ化すると、何週間もかかり、何百ギガバイトものストレージが必要です。 この縮尺レベルでパッケージ化する用意がある場合を除き、タイル パッケージを作成するときに、この縮尺レベルを削除してください。
Boolean
output_file

マップ タイル パッケージの出力パスとファイル名。

File
format_type

生成するタイルに使用する形式を指定します。

  • PNG指定した [詳細レベルの最大値] パラメーター値に基づいて正しい形式 (PNG 8、PNG 24、または PNG 32) が使用されます。 これがデフォルトです。
  • PNG8PNG8 形式を使用します。 道路や境界など、背景を透過表示する必要のあるオーバーレイ サービスには、この形式を使用します。 PNG8 を使用すると、情報を失うことなくディスク上に極小サイズのタイルを作成できます。マップで使用されている色が 256 色を超えている場合は、PNG8 を使用しないようにしてください。 イメージ、陰影起伏、グラデーション塗りつぶし、透過表示、およびアンチエイリアスを使用すると、マップが 257 色以上になる可能性があります。 高速道路標識などのシンボルであっても、エッジ周囲には繊細なアンチエイリアスが使われている場合があり、予想以上にマップの色が増えてしまいます。
  • PNG24PNG24 形式を使用します。 道路や境界など 257 色以上のオーバーレイ サービスには、この形式を使用します (256 色未満なら PNG 8 を使用してください)。
  • PNG32PNG32 形式を使用します。 道路や境界線などのオーバーレイ サービスに使用されている色が 256 を超える場合は、この形式を使用します。 PNG32 は、ラインまたはテキストでアンチエイリアス化が有効なオーバーレイ サービスに適しています。 PNG32 は、PNG24 よりもディスクに大きなタイルを作成します。
  • JPEGJPEG 形式を使用します。 カラー バリエーションが豊富で、背景を透過表示する必要のないベースマップ サービスに使用する形式です。 たとえば、ラスター画像および詳細なベクター ベースマップは JPEG で効率的に処理できます。JPEG は、非可逆画像形式です。 画像の見た目に影響を及ぼすことがないように、データが選択的に削除されます。 この結果、ディスク上のタイルが非常に小さいサイズになりますが、マップがベクター ラインまたはラベルを含んでいる場合、ライン周囲に非常に多くのノイズや不明瞭領域が生成されることがあります。 そのような場合は、デフォルトの圧縮値 75 を増分してください。 値を 90 くらいまで増分すると、線画の許容品質と JPEG の小型タイル サイズとのバランスが保てるというメリットがあります。ある程度の画像のノイズを許容できる場合は、JPEG を使用することで大量のディスク領域を節約できる場合があります。 タイル サイズを縮小すると、アプリケーションがタイルをダウンロードする時間が短縮されます。
  • MIXEDパッケージの中心部で JPEG 形式が使用され、パッケージのエッジ部で PNG 32 形式が使用されます。 他のレイヤー上にラスター パッケージをきれいにオーバーレイしたい場合は、混合モードを使用してください。混合パッケージの作成時には、透過表示が検出される場所 (背景が表示される場所) に PNG 32 タイルが作成されます。 残りのタイルの構築には JPEG が使用されます。 これにより、平均ファイル サイズが小さく抑えられるとともに、他のパッケージ上にきれいにオーバーレイすることができます。 このシナリオで混合モード パッケージを使用しない場合、他のパッケージをオーバーラップする画像周囲に非透過的な襟が表示されます。
String
level_of_detail

キャッシュ タイル スキーマの定義に使用される縮尺の数に対応する整数表現。 この縮尺値は、タイル パッケージにキャッシュ タイルを生成する最大レベルを定義します。 この値を大きくすると、より大きな縮尺が反映されて、表示される詳細レベルが向上しますが、必要な格納領域が多くなります。 この値を小さくすると、より小さな縮尺が反映されて、表示される詳細レベルが低下しますが、必要な格納領域が少なくなります。 指定できる値は、1 〜 23 です。 デフォルト値は 1 です。 詳細レベルの最大値は詳細レベルの最小値より大きい必要があります。

Long
service_file
(オプション)

タイル スキーマに使用するマップ サービスまたは .xml ファイルの名前。 このパラメーターは、service_type パラメーターを EXISTING に設定する場合のみ必要です。

Map Server; File
summary
(オプション)

パッケージのプロパティに追加されるサマリー情報。

String
tags
(オプション)

パッケージのプロパティに追加されるタグ情報。 カンマやセミコロンで区切ることで、複数のタグを追加できます。

String
extent
(オプション)

フィーチャを選択またはクリップするために使用する範囲を指定します。

  • MAXOF - すべての入力データの最大範囲が使用されます。
  • MINOF - すべての入力データに共通する最小領域が使用されます。
  • DISPLAY - 範囲は、表示範囲と同じになります。
  • レイヤー名 - 指定したレイヤーの範囲が使用されます。
  • Extent オブジェクト - 指定したオブジェクトの範囲が使用されます。
  • 座標のスペース区切りの文字列 - 指定した文字列の範囲が使用されます。 座標は、x-min、y-min、x-max、y-max の順序で表されます。
Extent
compression_quality
(オプション)

JPEG 圧縮品質を得るための値。値の範囲は 1 ~ 100 です。 JPEG タイル フォーマットのデフォルト値は 75 で、他のフォーマットのデフォルト値は 0 (ゼロ) です。

圧縮は JPEG 形式と混在形式のみでサポートされます。 高い値を選択すると、作成されるファイルのサイズは大きくなり、画像の品質は向上します。 低い値を選択すると、作成されるファイルのサイズは小さくなり、画像の品質は低下します。

Long
package_type
(オプション)

作成するタイル パッケージのタイプを指定します。

  • tpk .tpk ファイルが作成されます。 タイルが Compact 格納形式で格納されます。 この形式は ArcGIS 全体でサポートされています。
  • tpkx.tpkx ファイルが作成されます。 タイルが CompactV2 格納形式で格納されます。この格納形式は、ネットワーク共有とクラウド ストア ディレクトリで優れたパフォーマンスを発揮します。 このタイプのパッケージの構造は、ArcGIS Online 7.1、ArcGIS Enterprise 10.7、ArcGIS Runtime 100.5 など、新しいバージョンの ArcGIS 製品でサポートされています。 これがデフォルトです。
String
min_level_of_detail
(オプション)

キャッシュ タイル スキーマの定義に使用される縮尺の数に対応する整数表現。 この縮尺値は、キャッシュ タイルが使用可能になりタイル パッケージにキャッシュ タイルが生成される最大レベルを定義します。 指定できる値は、0 〜 23 です。 デフォルト値は 0 です。 詳細レベルの最小値は詳細レベルの最大値以下である必要があります。

Long
area_of_interest
(オプション)

タイルの作成場所を制限するフィーチャ セット。 不規則な形状のエリアまたはマルチパート フィーチャのタイルを作成するには、対象地域を使用します。 対象地域フィーチャの境界四角形の外にあるエリアはキャッシュされません。 このパラメーターに値を指定しない場合、対象地域は入力マップの全範囲になります。

Feature Set
create_multiple_packages
(オプション)

単一の大きいタイル パッケージを作成するか複数の小さいタイル パッケージを作成するかを指定します。 parallelProcessingFactor環境変数が 0 の場合、または package_type パラメーターが tpk に設定されている場合、このパラメーターは使用できません。

  • CREATE_MULTIPLE_PACKAGESoutput_folder パラメーターで定義された場所に、複数のタイル パッケージ (それぞれのサイズは約 1 GB) が生成されます。
  • CREATE_SINGLE_PACKAGEoutput_file パラメーターで定義された場所に、単一のタイル パッケージが生成されます。 これがデフォルトです。
Boolean
output_folder

複数のタイル パッケージを生成する出力フォルダー。 出力フォルダーが空でない場合は、出力フォルダーにサブフォルダーが作成され、タイルが格納されます。 フォルダー名には、自動生成された GUID が使用されます。

Folder

コードのサンプル

CreateMapTilePackage の例 1 (Python ウィンドウ)

次の Python スクリプトで、CreateMapTilePackage 関数を Python ウィンドウから使用する方法を示します。

import arcpy
arcpy.env.workspace = r"C:\Data\MinMaxLOD\states73K"
aprx = arcpy.mp.ArcGISProject(r"C:\Data\MinMaxLOD\states73K\states73K_1.aprx")
map1 = aprx.listMaps()[0]
arcpy.management.CreateMapTilePackage(map1, "ONLINE", "Example.tpkx", "PNG", "5")
CreateMapTilePackage の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

プロジェクト内のすべてのマップを検索して、マップごとに単一のマップ タイル パッケージを作成します。

# Name: CreateMapTilePackage.py
# Description: Find all the maps in the project and
#   create a single map tile package for each map

# import system modules
import os
import arcpy

# Set environment settings
arcpy.env.overwriteOutput = True
arcpy.env.workspace = r"C:\Data\MinMaxLOD\states73K"

# Loop through the project, find all the maps, and
#   create a single map tile package for each map,
#   using the same name as the map
p = arcpy.mp.ArcGISProject("c:\\temp\\myproject.aprx")
extent = ""
aoi = ""

for m in p.listMaps():
    print("Packaging " + m.name)
    arcpy.management.CreateMapTilePackage(m, "ONLINE", "{}.tpkx".format(m.name), 
                                            "PNG", 9, None, "MapSummary", "MapTag", extent, "", "tpkx", 5, aoi)
CreateMapTilePackage の例 3 (スタンドアロン スクリプト)

指定されたマップに、複数のマップ タイル パッケージを作成します。

# Name: CreateMapTilePackage.py
# Description: Create multiple map tile packages for a given map

# import system modules
import os
import arcpy

# Set environment settings
arcpy.env.overwriteOutput = True
arcpy.env.workspace = r"C:\Data\MinMaxLOD\states73K"

# Create multiple map tile packages for given map,

aprx = arcpy.mp.ArcGISProject("c:\\temp\\myproject.aprx")
map1 = aprx.listMaps()[0]
extent = ""
aoi = ""
createMultiplePackages = "create_multiple_packages"
outputFolder = r"C:\11\multi"

arcpy.management.CreateMapTilePackage(map1, "ONLINE", "", "PNG", 9, None, "MapSummary", "MapTag",
                                      extent, "", "tpkx", 5, aoi,createMultiplePackages, outputFolder )

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