シームラインの構築 (Build Seamlines) (データ管理)

サマリー

モザイク データセットのシームラインを生成または更新します。シームラインは、重なり合う画像を並べ替えて、滑らかなモザイクを作成するために使用されます。

このツールを使用すると、次のことを実行できます。

  • モザイク データセット内にあるすべてのアイテムのシームラインを生成します。
  • クエリや対象地域によって選択したアイテムのシームラインを生成します。
  • モザイク データセットにアイテムを追加または削除する場合に、既存のシームラインを更新します。

使用法

  • 1 つのフットプリントにつき 1 つのシームラインが作成されます。

  • 参照されているモザイク データセットのシームラインを構築することはできません。

  • [既存のシームラインの更新] オプションがオンの場合、[並べ替え方法] および [昇順で並べ替え] パラメーターは無効になります。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
モザイク データセット

シームラインを構築するモザイク データセットを選択します。

Mosaic Layer
セル サイズ

次の空間解像度の範囲内にあるラスター データセットのシームラインを生成します。

このパラメーターを空のままにすると、シームラインが自動的に適切なレベルで作成されます。

このパラメーターの単位は、入力モザイク データセットの空間参照と同じです。

Double
並べ替え方法
(オプション)

画像が重なり合う場合に、シームラインの生成に使用されるラスターを決定するルールを設定します。

  • NORTH_WEST 中心点が境界線の北西角に最も近いラスター データセットを選択します。これがデフォルト設定。
  • CLOSEST_TO_VIEWPOINT
  • BY_ATTRIBUTE フットプリント属性テーブルからの属性に基づいてラスター データセットを選択します。一般的に使用される属性は、取得日、雲量、表示角度などです。
String
昇順で並べ替え
(オプション)

ラスター データセットを昇順または降順で並べ替えます。

  • オン - ラスターを昇順で並べ替えます。これがデフォルト設定。
  • オフ - ラスターを降順で並べ替えます。

Boolean
属性で並べ替え
(オプション)

並べ替え方法が [属性による] のときに、このフィールドに基づいてラスター データセットの順序を決定します。デフォルトの属性は ObjectID です。

Field
ベース値の並べ替え
(オプション)

この値と [属性で並べ替え] パラメーターの値の差によりラスターを並べ替えます。

Variant
観測点
(オプション)

[並べ替え方法][観測点に最も近い] のときに使用する座標位置を設定します。

Point
計算方法
(オプション)

シームラインの構築方法を選択します。

  • GEOMETRY重なり合うエリアのシームラインをフットプリントの交差部分に基づいて生成します。画像が重なり合わないエリアは、フットプリントがマージされます。これがデフォルト設定。
  • RADIOMETRY画像内のフィーチャのスペクトル パターンに基づいてシームラインを生成します。
  • COPY_FOOTPRINTフットプリントからシームラインを直接作成します。
  • COPY_TO_SIBLING別のモザイク データセットからシームラインを適用します。モザイク データセットは、同じグループ内にある必要があります。たとえば、パンクロマティック バンドの範囲は、マルチスペクトル バンドの範囲と必ずしも一致しません。このオプションによって、それらが同じシームラインを共有するようになります。
  • EDGE_DETECTIONエリア内のフィーチャのエッジに基づいて、交差エリア上のシームラインを生成します。
  • VORONOIエリアのボロノイ ダイアグラムを使用してシームラインを生成します。
  • DISPARITYステレオ ペアの視差画像に基づいてシームラインを生成します。この方法で、シームラインが建物を通り抜けるのを防ぐことができます。

[並べ替え方法] パラメーターは、各計算方法に適用されます。

String
ブレンド幅
(オプション)
Double
ブレンド タイプ
(オプション)

シームライン上の画像を別の画像にブレンドする方法を決定します。シームラインの内側、シームラインの外側、内側と外側の両方のいずれかを選択できます。

  • BOTH シームラインの両側のピクセルを使用してブレンドします。たとえば、[ブレンド幅] が 10 ピクセルの場合、シームラインの内側および外側の 5 ピクセルがブレンドされます。これがデフォルト設定。
  • INSIDEシームラインの内側をブレンドします。
  • OUTSIDEシームラインの外側をブレンドします。
String
リクエスト サイズ
(オプション)

リサンプリングするカラム数とロウ数を指定します。最大値は 5,000 です。この値は、ラスター データの複雑さに基づいて増減します。画像の解像度が大きくなるほど、ラスター データセットは詳細になりますが、処理時間も長くなります。

Long
サイズ タイプの要求
(オプション)

[リクエスト サイズ] の単位を設定します。

  • PIXELSピクセル サイズに基づいてリクエスト サイズを変更します。これはデフォルトのオプションで、ラスターのピクセル サイズに基づいて最も近い画像をリサンプリングします。
  • PIXELSIZE_FACTOR縮尺係数を指定することで、リクエスト サイズを変更します。このオプションでは、ラスターのピクセル サイズ (セル サイズ レベル テーブルから) をピクセル サイズ ファクターで乗算することにより、最も近い画像をリサンプリングします。
String
ブレンド幅の単位
(オプション)

ブレンド幅の計測単位を指定します。

  • PIXELSピクセル数を使用して計測します。これがデフォルト設定。
  • GROUND_UNITSモザイク データセットと同じ単位を使用して計測します。
String
対象地域 (AOI)
(オプション)

このポリゴンと交差するすべてのラスターにシームラインを構築します。対象地域を指定するには、フィーチャクラスを参照するか、表示上にポリゴン グラフィックスを作成します。

Feature Set
クエリ定義
(オプション)

モザイク データセット内の特定のラスター データセットにシームラインを構築する SQL 式。

SQL Expression
既存のシームラインの更新
(オプション)

モザイク データセット アイテムの追加または削除に影響されるシームラインを更新します。このオプションは、シームラインが過去に生成されていて、シームラインの生成に既存の並べ替え方法と並べ替え順序を使用する場合のみ使用できます。

  • オフ - すべてのアイテムのシームラインを再生成して、既存のシームラインは存在しても無視します。これがデフォルト設定。
  • オン - シームラインのないアイテムのみを更新します。新しいアイテムが過去に作成したシームラインと重なる場合、既存のシームラインが影響を受ける可能性があります。

このパラメーターは、シームラインが存在しない場合は無効化されます。

Boolean
最小領域サイズ
(オプション)

最小領域サイズをピクセル単位で指定します。この指定した閾値よりも小さいすべてのポリゴンは、シームライン結果から削除されます。デフォルトは 100 ピクセルです。

このパラメーター値は、(最大スリバー サイズ) * (最大スリバー サイズ) として定義されるスリバーの面積よりも小さい必要があります。

Long
最小間引き率
(オプション)

ポリゴンが、スリバーと見なされずに、どこまで薄くなることができるかを定義します。これは、0 ~ 1.0 のスケールに基づきます。ここで、0.0 の値は、ほとんど直線のポリゴンを表し、1.0 の値は円形のポリゴンを表します。

シームラインを構築すると、スリバーが削除されます。

Double
最大スリバー サイズ
(オプション)

ポリゴンをまだスリバーと見なすことができる最大サイズを指定します。このパラメーターはピクセル単位で指定し、ソース ラスターの空間解像度ではなく、[リクエスト サイズ] に基づきます。この値の二乗よりも小さいポリゴンは、スリバーと見なされます。(最大スリバー サイズ)2 よりも小さい領域は、スリバーと見なされます。

シームラインを構築すると、スリバーが削除されます。

Long

派生した出力

ラベル説明データ タイプ
更新されたモザイク データセット

更新されたモザイク データセット。

モザイク レイヤー

arcpy.management.BuildSeamlines(in_mosaic_dataset, cell_size, {sort_method}, {sort_order}, {order_by_attribute}, {order_by_base_value}, {view_point}, {computation_method}, {blend_width}, {blend_type}, {request_size}, {request_size_type}, {blend_width_units}, {area_of_interest}, {where_clause}, {update_existing}, {min_region_size}, {min_thinness_ratio}, {max_sliver_size})
名前説明データ タイプ
in_mosaic_dataset

シームラインを構築するモザイク データセットを選択します。

Mosaic Layer
cell_size
[cell_size,...]

次の空間解像度の範囲内にあるラスター データセットのシームラインを生成します。

このパラメーターを空のままにすると、シームラインが自動的に適切なレベルで作成されます。

このパラメーターの単位は、入力モザイク データセットの空間参照と同じです。

Double
sort_method
(オプション)

画像が重なり合う場合に、シームラインの生成に使用されるラスターを決定するルールを設定します。

  • NORTH_WEST 中心点が境界線の北西角に最も近いラスター データセットを選択します。これがデフォルト設定。
  • CLOSEST_TO_VIEWPOINT
  • BY_ATTRIBUTE フットプリント属性テーブルからの属性に基づいてラスター データセットを選択します。一般的に使用される属性は、取得日、雲量、表示角度などです。
String
sort_order
(オプション)

ラスターを昇順と降順のどちらで並べ替えるかを選択します。

  • ASCENDING ラスターを昇順で並べ替えます。これがデフォルト設定。
  • DESCENDING ラスターを降順で並べ替えます。
Boolean
order_by_attribute
(オプション)

並べ替え方法が BY_ATTRIBUTE のときに、このフィールドに基づいてラスター データセットの順序を決定します。デフォルトの属性は ObjectID です。

Field
order_by_base_value
(オプション)

この値と order_by_attribute パラメーターの値の差によりラスターを並べ替えます。

Variant
view_point
(オプション)

sort_methodCLOSEST_TO_VIEWPOINT のときに使用する座標位置を設定します。

Point
computation_method
(オプション)

シームラインの構築方法を選択します。

  • GEOMETRY重なり合うエリアのシームラインをフットプリントの交差部分に基づいて生成します。画像が重なり合わないエリアは、フットプリントがマージされます。これがデフォルト設定。
  • RADIOMETRY画像内のフィーチャのスペクトル パターンに基づいてシームラインを生成します。
  • COPY_FOOTPRINTフットプリントからシームラインを直接作成します。
  • COPY_TO_SIBLING別のモザイク データセットからシームラインを適用します。モザイク データセットは、同じグループ内にある必要があります。たとえば、パンクロマティック バンドの範囲は、マルチスペクトル バンドの範囲と必ずしも一致しません。このオプションによって、それらが同じシームラインを共有するようになります。
  • EDGE_DETECTIONエリア内のフィーチャのエッジに基づいて、交差エリア上のシームラインを生成します。
  • VORONOIエリアのボロノイ ダイアグラムを使用してシームラインを生成します。
  • DISPARITYステレオ ペアの視差画像に基づいてシームラインを生成します。この方法で、シームラインが建物を通り抜けるのを防ぐことができます。

[並べ替え方法] パラメーターは、各計算方法に適用されます。

String
blend_width
(オプション)

ブレンド (フェザリング) は、重複するラスターがあるピクセル間のシームラインに沿って発生します。ブレンド幅により、ブレンドされるピクセル数が定義されます。

ブレンド幅が 10 で、ブレンド タイプに BOTH を使用する場合、シームラインの内側および外側の 5 ピクセルがブレンドされます。値が 10 でブレンド タイプが INSIDE の場合、シームラインの内側の 10 ピクセルがブレンドされます。

Double
blend_type
(オプション)

シームライン上の画像を別の画像にブレンドする方法を決定します。シームラインの内側、シームラインの外側、内側と外側の両方のいずれかを選択できます。

  • BOTH シームラインの両側のピクセルを使用してブレンドします。たとえば、[ブレンド幅] が 10 ピクセルの場合、シームラインの内側および外側の 5 ピクセルがブレンドされます。これがデフォルト設定。
  • INSIDEシームラインの内側をブレンドします。
  • OUTSIDEシームラインの外側をブレンドします。
String
request_size
(オプション)

リサンプリングするカラム数とロウ数を指定します。最大値は 5,000 です。この値は、ラスター データの複雑さに基づいて増減します。画像の解像度が大きくなるほど、ラスター データセットは詳細になりますが、処理時間も長くなります。

Long
request_size_type
(オプション)

[リクエスト サイズ] の単位を設定します。

  • PIXELSピクセル サイズに基づいてリクエスト サイズを変更します。これはデフォルトのオプションで、ラスターのピクセル サイズに基づいて最も近い画像をリサンプリングします。
  • PIXELSIZE_FACTOR縮尺係数を指定することで、リクエスト サイズを変更します。このオプションでは、ラスターのピクセル サイズ (セル サイズ レベル テーブルから) をピクセル サイズ ファクターで乗算することにより、最も近い画像をリサンプリングします。
String
blend_width_units
(オプション)

ブレンド幅の計測単位を指定します。

  • PIXELSピクセル数を使用して計測します。これがデフォルト設定。
  • GROUND_UNITSモザイク データセットと同じ単位を使用して計測します。
String
area_of_interest
(オプション)

このポリゴンと交差するすべてのラスターにシームラインを構築します。対象地域を選択するには、入力フィーチャクラスを使用します。

Feature Set
where_clause
(オプション)

モザイク データセット内の特定のラスター データセットにシームラインを構築する SQL 式。

SQL Expression
update_existing
(オプション)

モザイク データセット アイテムの追加または削除に影響されるシームラインを更新します。

  • IGNORE_EXISTINGすべてのアイテムのシームラインを再生成して、既存のシームラインは存在しても無視します。これがデフォルト設定。
  • UPDATE_EXISTINGシームラインのないアイテムのみを更新します。新しいアイテムが過去に作成したシームラインと重なる場合、既存のシームラインが影響を受ける可能性があります。

このパラメーターは、シームラインが存在しない場合は無視されます。

Boolean
min_region_size
(オプション)

最小領域サイズをピクセル単位で指定します。この指定した閾値よりも小さいすべてのポリゴンは、シームライン結果から削除されます。デフォルトは 100 ピクセルです。

このパラメーター値は、(max_sliver_size) * (max_sliver_size) であるスリバーの面積よりも小さい必要があります。

Long
min_thinness_ratio
(オプション)

ポリゴンが、スリバーと見なされずに、どこまで薄くなることができるかを定義します。これは、0 ~ 1.0 のスケールに基づきます。ここで、0.0 の値は、ほとんど直線のポリゴンを表し、1.0 の値は円形のポリゴンを表します。

シームラインを構築すると、スリバーが削除されます。

Double
max_sliver_size
(オプション)

ポリゴンをまだスリバーと見なすことができる最大サイズを指定します。このパラメーターはピクセル単位で指定し、ソース ラスターの空間解像度ではなく、request_size に基づきます。この値の二乗よりも小さいポリゴンは、スリバーと見なされます。(max_sliver_size)2 よりも小さい領域は、スリバーと見なされます。

シームラインを構築すると、スリバーが削除されます。

Long

派生した出力

名前説明データ タイプ
out_mosaic_dataset

更新されたモザイク データセット。

モザイク レイヤー

コードのサンプル

BuildSeamlines (シームラインの構築) の例 1 (Python ウィンドウ)

以下は、BuildSeamlines を実行する Python のサンプルです。

import arcpy
arcpy.BuildSeamlines_management("c:/data/Seamlines.gdb/md", "40",
                                "NORTH_WEST", "#", "#", "#", "#",
                                "RADIOMETRY", "5", "INSIDE", "#", 
                                "#", "GROUND_UNITS")
BuildSeamlines (シームラインの構築) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

以下は、BuildSeamlines を実行する Python スクリプトのサンプルです。

# Build seamlines using the  NORTH_WEST sort method

import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/Workspace"

mdname = "Seamlines.gdb/md"
cellsize = "40"
sortmethod = "NORTH_WEST"
sortorder = "#"
orderattribute = "#"
orderbase = "#"
viewpnt = "#"
computemethod = "RADIOMETRY"
blendwidth = "5"
blendtype = "INSIDE"
requestsize = "#"

arcpy.BuildSeamlines_management(
    mdname, cellsize, sortmethod, sortorder, orderattribute, 
    orderbase, viewpnt, computemethod, blendwidth, blendtype, 
    requestsize)

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