ラベル | 説明 | データ タイプ |
入力 | 解析対象の入力ツールボックス (.tbx または .atbx ファイル)。 Python ツールボックス形式 (.pyt ファイル) は入力としてはサポートされていません。 | Toolbox |
ターゲット バージョン | ツールボックスの互換性解析に使用されるソフトウェア バージョンを指定します。
| String |
出力ファイル (オプション) | 解析ツールによって特定された互換性の問題を含む、作成されるテキスト ファイル。 | File |
サマリー
ツールボックスのコンテンツを解析し、前のバージョンの ArcGIS ソフトウェアとの互換性の問題を特定します。
このツールは、ツールボックス (ModelBuilder と Python ベースの両ツール) を評価し、それに格納されている ArcGIS AllSource ジオプロセシング ツールを決定します。 その後、ツールは使用されているソフトウェアのバージョンと指定されたターゲット バージョン間の互換性の問題を特定します。 互換性の問題は警告メッセージとして表示され、必要に応じてテキスト ファイルに書き込むことができます。
使用法
入力ツールボックスは変更されません。 ツールボックスを更新するには、[ツールボックスをバージョンに保存 (Save Toolbox To Version)] ツールを使用します。
このツールの互換性解析ツールは、各ターゲット バージョンに対してジオプロセシング ツールごとに互換性に関する既知の問題のリストをトラッキングします。
ArcGIS AllSource システム ツールボックスの互換性の問題だけがトラッキングされます。
このツールの解析ツールは、ArcPy のジオプロセシング ツール機能以外のジオプロセシング ツール機能の互換性はトラッキングしません。 ジオプロセシング機能以外の機能を変更する (たとえば、arcpy.da.SearchCursor に変更する) と、互換性の問題が生じる可能性があります。
互換性解析ツールは、次の互換性の問題を特定しレポートします。
- ターゲット バージョンに存在しないシステム ツールボックスのジオプロセシング ツール。 たとえば、[PDF → TIFF (PDF to TIFF)] ツールは、2.9 より前のバージョンの ArcGIS AllSource では使用できませんでした。
- モデル変数またはツール パラメーターのジオプロセシング データ タイプはターゲット バージョンに存在しません (モデルのみ)。 たとえば、[ボクセル レイヤー] (GPVoxelLayer) のデータ タイプは ArcGIS AllSource 2.6 以降でのみサポートされます。
- ターゲット バージョンに存在しないツール パラメーター。 たとえば、[テンプレート テーブル] パラメーターは、ArcGIS AllSource 2.6 で [フィールドの追加 (複数) (Add Fields)] ツールに追加されました。
- ツール パラメーターの特定のプロパティへの変更。 次のパラメーター プロパティを変更すると、互換性の警告が生成されます。
- パラメーター タイプ - パラメーターのタイプには、必須、任意、または派生を指定できます。
- 方向 - パラメーターの方向には、入力と出力があります。
- 値 - パラメーターのデフォルト値。
- 複数値 - パラメーターは 1 つまたは複数の値に対応できます。
- データ タイプ - パラメーターのデータ タイプ。[フィーチャクラス] (DEFeatureClass) など。
- フィルター リスト - パラメーターに有効と見なされる値を制限するオプションとフィルター。
- フィルター タイプ - パラメーターに関連付けられたフィルターのタイプ。 たとえば、パラメーターにフィルターなし、値のリスト、または値の範囲 (0 〜 10 など) を指定できます。 通常、フィルター タイプは、フィルターなしからフィルターありに変更されます。
注意:
ArcGIS AllSource はジオプロセシング ツールの下位互換性をサポートしています。 以前のバージョンのソフトウェアで作成されたモデルとスクリプトは、新しいバージョンのソフトウェアで使用できます。 たとえば、ArcGIS AllSource 2.9 で作成されたモデルは、ArcGIS AllSource 3.0 で使用できます。 [ツールボックスのバージョンを解析 (Analyze Toolbox For Version)] ツールの目的は、ツールボックスが新しいバージョンのソフトウェア (ArcGIS AllSource 3.0 など) で作成 (または編集) され、以前のバージョンのソフトウェア (ArcGIS AllSource 2.9 など) で使用されるときに問題となる互換性の問題を特定することです。
パラメーター
arcpy.management.AnalyzeToolboxForVersion(in_toolbox, version, {report})
名前 | 説明 | データ タイプ |
in_toolbox | 解析対象の入力ツールボックス (.tbx または .atbx ファイル)。 Python ツールボックス形式 (.pyt ファイル) は入力としてはサポートされていません。 | Toolbox |
version | ツールボックスの互換性解析に使用されるソフトウェア バージョンを指定します。
| String |
report (オプション) | 解析ツールによって特定された互換性の問題を含む、作成されるテキスト ファイル。 | File |
コードのサンプル
次の Python ウィンドウ スクリプトは、イミディエイト モードで AnalyzeToolboxForVersion 関数を使用する方法を示しています。
import arcpy
arcpy.management.AnalyzeToolboxForVersion(r"C:\toolboxes\MyTools.atbx", "2.7")