ラベル | 説明 | データ タイプ |
入力サーフェス ラスター | 連続サーフェスを表す入力ラスター。 | Raster Layer |
出力テーブル | 各ゾーンについて、各標高増分の表面積と合計量を含む出力テーブルです。 | Table |
入力ラスター、またはフィーチャ ゾーン データ | ゾーンを定義するデータセット。 ゾーンは、整数ラスターまたはフィーチャ レイヤーによって定義できます。 | Raster Layer; Feature Layer |
ゾーン フィールド (オプション) | 各ゾーンを定義する値を格納するフィールド。 ゾーン データセットの整数フィールドまたは文字列フィールドを使用できます。 | Field |
解析タイプ (オプション) | 解析タイプを指定します。
| String |
最小標高 (オプション) | 貯水容量が評価される最小標高。 デフォルトでは、ツールは、各ゾーンの最小のサーフェス ラスター値をゾーンの最小標高として使用します。値が入力されると、すべてのゾーンに対する最小標高として使用されます。 | Double |
最大標高 (オプション) | 貯水容量が評価される最大標高。 デフォルトでは、ツールは、各ゾーンの最大のサーフェス ラスター値をゾーンの最大標高として使用します。値が入力されると、すべてのゾーンに対する最大標高として使用されます。 | Double |
増分タイプ (オプション) | 増分タイプを指定して、最小標高と最大標高の間の標高増分を計算する際に使用します。
| String |
増分値 (オプション) | 増分値は、増分の数または増分間の標高の差のいずれかです。値は、[増分タイプ] パラメーター値に基づきます。 | Double |
Z 単位 (オプション) | 鉛直方向の Z 値に使用する距離単位を指定します。
| String |
出力チャート名 (オプション) | 表示用の出力チャートの名前。 チャートは [コンテンツ] ウィンドウの [スタンドアロン テーブル] の下にリストされます。 | Chart |
Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
サマリー
入力サーフェス ラスターに関して標高のテーブルとチャートおよび対応する貯蔵容量を作成します。 このツールは、基になる領域の表面積と総体積を一連の標高の増分量で計算します。
使用法
このツールは、一連の標高増分における表面積と合計量のテーブルを作成します。テーブルには、各ゾーンのすべての標高増分のレコードが含まれます。
出力テーブルには、次のスキーマが含まれます。
- フィールドは、ELEVATION、AREA、および VOLUME です。
- 面積のフィールドと量のフィールドには、各標高増分における貯水容量の計算が含まれます。
- 標高のフィールドと量のフィールドは、Z 単位で計算されます。面積フィールドは、入力サーフェス ラスターの X 単位と Y 単位で計算されます。
- ゾーンが指定されない場合、分析範囲を単一のゾーンとして使用して、すべてのレコードの値が 1 の ZONE_CODE フィールドが追加されます。
- ゾーンが指定された場合、[ゾーン フィールド] パラメーター値 (Python の zone_field) に基づき、フィールドが追加されます。整数のゾーン フィールドの場合、フィールドが出力テーブルと同じ名前で追加されます。文字のゾーン フィールドの場合、フィールドが出力テーブルと同じ名前で追加され、追加フィールドの ZONE_CODE が追加されます。
必要に応じて、2 つのチャートが作成され、上昇面積と上昇量の曲線をプロットします。チャートは、出力テーブルとともに、[コンテンツ] ウィンドウに追加されます。チャート名に使用される命名規則は、<out_chart> が [出力チャート名] パラメーター (Python の out_chart) で指定された名前と置き換えられる場合、<out_chart> Elevation Area Curve および <out_chart> Elevation Volume Curve です。複数のゾーンを有するチャートを作成する場合、チャートの各行がゾーンを表します。凡例を使用して、チャートの行をインタラクティブにオンにしたりオフにしたりできます。ArcGIS AllSource のチャートでの作業の詳細については、チャートのクイック ツアーをご参照ください。チャートは、ArcGIS AllSource でのみ作成でき、スタンドアロン スクリプトではサポートされません。
[解析タイプ] パラメーター (Python の analysis_type) を使用して、表面積、量の計算、またはその両方を選択します。これにより、テーブルとチャートのスキーマが決定されます。たとえば、[面積] オプション (Python の AREA) が選択されると、面積フィールドのみが出力テーブルに作成され、量フィールドは削除されます。同様に、面積上昇曲線にはチャートが 1 つのみ作成されます。
ゾーンが指定されない場合、分析範囲を単一のゾーンとして使用して、貯水容量が計算されます。オプションの [入力ラスター、またはフィーチャ ゾーン データ] パラメーター値 (Python の in_zone_data) を指定します。これは、貯水容量を計算する必要があるゾーンを表します。たとえば、ゾーンは、貯留層や貯留槽にすることができます。このツールは、複数のゾーンにわたる計算をサポートし、貯水容量は、ゾーン フィールドに基づき、各ゾーンで個々に計算されあす。
貯水容量が計算される標高増分は、[最小標高] (Python の min_elevation)、[最大標高] (Python の max_elevation)、[増分タイプ] (Python の increment_type)、および [増分値] (Python の increment) のパラメーター値に基づきます。
デフォルトの [最小標高] と [最大標高] のパラメーター値は、次のように決定されます。
- このツールは、最入力サーフェス ラスターの最少および最大のゾーン値を、デフォルト値として使用します。これらの値は、ゾーンの入力サーフェス ラスターの最小値と最大値に応じて、ゾーン間で異なります。
- [最小標高] または [最大標高] のパラメーター値を指定すると、ツールは、すべてのゾーンの最小標高と最大標高に同じ値を使用します。この場合、標高増分のサブセットがゾーンの最小値より小さい場合、面積と量はゼロとして計算されます。これらが、ゾーンの最大値とり大きい場合、これらの増分の面積と量は計算されず、テーブル形式に応じて、空またはゼロとして表示されます。
入力サーフェス ラスターの垂直単位を示す [Z 単位] (Python の z_unit) パラメーター値を指定します。入力サーフェス ラスターに垂直座標系が指定されている場合、これらの単位は、デフォルトの Z 単位として使用されます。Z 単位が指定されており、入力サーフェス ラスターに垂直座標系が指定されていない場合、デフォルトの Z 単位はメートルとなります。X 単位と Y 単位が Z 単位と異なる場合、X 単位と Y 単位は、量の計算時に Z 単位に合致するように変換されます。
デフォルトでは、このツールはマルチコア プロセッサを使用します (使用可能な場合)。 使用できるコアの最大数は 4 です。
もっと少ないコアを使用するには、並列処理ファクター環境設定を使用します。
パラメーター
StorageCapacity(in_surface_raster, out_table, in_zone_data, {zone_field}, {analysis_type}, {min_elevation}, {max_elevation}, {increment_type}, {increment}, {z_unit}, {out_chart})
名前 | 説明 | データ タイプ |
in_surface_raster | 連続サーフェスを表す入力ラスター。 | Raster Layer |
out_table | 各ゾーンについて、各標高増分の表面積と合計量を含む出力テーブルです。 | Table |
in_zone_data | ゾーンを定義するデータセット。 ゾーンは、整数ラスターまたはフィーチャ レイヤーによって定義できます。 | Raster Layer; Feature Layer |
zone_field (オプション) | 各ゾーンを定義する値を格納するフィールド。 ゾーン データセットの整数フィールドまたは文字列フィールドを使用できます。 | Field |
analysis_type (オプション) | 解析タイプを指定します。
| String |
min_elevation (オプション) | 貯水容量が評価される最小標高。 デフォルトでは、ツールは、各ゾーンの最小のサーフェス ラスター値をゾーンの最小標高として使用します。値が入力されると、すべてのゾーンに対する最小標高として使用されます。 | Double |
max_elevation (オプション) | 貯水容量が評価される最大標高。 デフォルトでは、ツールは、各ゾーンの最大のサーフェス ラスター値をゾーンの最大標高として使用します。値が入力されると、すべてのゾーンに対する最大標高として使用されます。 | Double |
increment_type (オプション) | 増分タイプを指定して、最小標高と最大標高の間の標高増分を計算する際に使用します。
| String |
increment (オプション) | 増分値は、増分の数または増分間の標高の差のいずれかです。値は、[増分タイプ] パラメーター値に基づきます。 | Double |
z_unit (オプション) | 鉛直方向の Z 値に使用する距離単位を指定します。
| String |
out_chart (オプション) | 表示用の出力チャートの名前。 | Chart |
コードのサンプル
StorageCapacity ツールを使用して、10 段階の標高増分での表面積および合計量のテーブルを作成します。テーブルは、ゾーン フィーチャの各ゾーンの入力サーフェス ラスターに作成されます。
import arcpy
from arcpy.sa import *
arcpy.env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
arcpy.sa.StorageCapacity("in_surface.tif", "out_table", "in_zones", "zone_id")
StorageCapacity ツールを使用して、10 段階の標高増分での表面積および合計量のテーブルを作成します。テーブルは、ゾーン フィーチャの各ゾーンの入力サーフェス ラスターに作成されます。
# Name: StorageCapacity_Standalone.py
# Description:
# Requirements: Spatial Analyst Extension
# Import system modules
import arcpy
from arcpy.sa import *
# Set the analysis environments
arcpy.CheckOutExtension("Spatial")
arcpy.env.workspace = "C:/arcpyExamples/data"
# Set local variables
in_surface_raster = "in_surface.tif"
out_table = "fgdb.gdb\out_table"
in_zones = "fgdb.gdb\in_zones"
zone_field = "zone_id"
# Execute StorageCapacity tool
arcpy.sa.StorageCapacity(in_surface_raster, out_table, in_zones, zone_field)