水分解析モデリング ツールは、サーフェスの物理コンポーネントを記述する方法を提供します。 水分解析ツールを使用して、窪地の特定、流向の判定、累積流量の計算、集水域の作成、河川ネットワークの作成を行うことができます。 下の図は、標高モデルから生成された河川ネットワークを示しています。
標高ラスターまたはデジタル標高モデル (DEM) を入力として使用して、自動的に排水システムを定義し、システムの特性を定量化することができます。 次の図は、集水域と河川ネットワークを DEM から計算するために必要なステップを示しています。
水文解析を実行する DEM。
ツールへの入力として DEM を使用して、各セルから水が流出する方向を決定します。
ツールで、元の DEM にある窪地が特定されます。 窪地は通常は、周囲の値よりも低い不正な値です。 上の図に示されている陥没 (散在している色付きポイント) は、そこに流れ込んだ水が流れ出せないため問題になります。 正しい排水マッピングにするために、[サーフェスの平滑化 (Fill)] ツールを使用してこれらの陥没を平滑化できます。
ツールを使用して、指定した場所で集水域を作成します。 ただし、河川ネットワークのみを計算する場合は、このステップを無視できます。
河川ネットワークを作成するには、 ツールを使用して、1 つの場所に向かって流れる上り方向のセルの数を計算します。 前にステップで作成した出力流向ラスターを入力として使用します。
[累積流量ラスターの作成 (Flow Accumulation)] ツールから取得するラスターに閾値を指定できます。最初のステージは、河川ネットワーク システムを定義することです。 このタスクを実行するには、 ツールと、閾値を超える入力値内のすべてのセル値を 1 に設定する式を使用します。
この例では、式は、流れ込むセル数が 100 を超えるすべてのセルを河川ネットワークの一部として定義し、流れ込むセル数が閾値未満のセルを NoData として定義します。
ネットワーク内の各セグメントの次数を表すには、 ツールを適用します。 使用可能な次数割り当て方法には、Shreve 法と Strahler 法があります。
ツールを使用して、特定の集水域内の各セルからの、上向きまたは下向きの流路の長さを決定できます。 これは、集水域を通る水の移動時間を計算するために役立ちます。