正規分布ラスターの作成 (Create Normal Raster) (Spatial Analyst)

Spatial Analyst のライセンスで利用可能。

サマリー

[解析] ウィンドウの範囲とセル サイズ内で、正規 (ガウス) 分布を使用してランダム値のラスターを作成します。

[正規分布ラスターの作成 (Create Normal Raster)] ツールの図
OutRas = CreateNormalRaster(1, 0 0 4 4)
注意: この出力はあくまでも例です。 実際の値はツールを実行するごとに異なります。

使用法

  • [正規分布ラスターの作成 (Create Normal Raster)] ツールは、出力ラスター内のセルごとに値を生成します。

  • このツールの出力ラスターは常に浮動小数点タイプになります。

  • セル値の最大精度は小数点以下 7 桁です。

  • 出力値は、平均値 0.0 および標準偏差 1.0 になります。 別の標準偏差が必要な場合は、出力ラスターにその値を乗算します。 別の平均が必要な場合は、ラスターにその値を加算します。 たとえば、平均値 39 および標準偏差 2.5 で特徴付けられた値を含むラスターを作成するには、[正規分布ラスターの作成 (Create Normal Raster)] の実行結果に 2.5 を乗算して求められた値に 39 を加算します。

    • マップ代数演算では、次のような処理が行われます。

      import arcpy
      from arcpy import env
      from arcpy.sa import *
      env.workspace = "C:/data"
      outNorm = CreateNormalRaster(1, Extent(0, 0, 100, 100)) * 2.5 + 39
      outNorm.save("C:/output/norm2")

  • 乱数ジェネレーターはシステム クロック (1970 年 1 月 1 日以降、秒単位) の現在の値で自動的にシードされます。 [ランダム ラスターの作成 (Create Random Raster)] ツールを再シードすると、[正規分布ラスターの作成 (Create Normal Raster)] ツールも再シードされます。

  • [出力セル サイズ] パラメーターは、数値で定義することも、既存のラスター データセットから取得することもできます。 セル サイズがパラメーター値として明示的に指定されていない場合、[セル サイズ] 環境が指定されていれば、そこから取得されます。 パラメーター セル サイズまたは環境セル サイズが指定されていないが、[スナップ ラスター] 環境が設定されている場合は、スナップ ラスターのセル サイズが使用されます。 何も指定しない場合、セル サイズは 1 になります。

  • 数値を使用してセル サイズを指定した場合、出力ラスターではそれが直接使用されます。

    ラスター データセットを使用してセル サイズを指定した場合、パラメーターにはセル サイズの値ではなく、ラスター データセットのパスが表示されます。 データセットの空間参照が出力空間参照と同じであれば、そのラスター データセットのセル サイズが解析で直接使用されます。 データセットの空間参照が出力空間参照と異なる場合、指定した [セル サイズ投影法] の値に基づいて投影されます。

  • ツールには入力がないため、出力空間参照は特定の順序で他の設定から取得されます。 最初に、[出力座標系] 環境が指定されている場合は使用され、次にマップ ビューの座標系が使用されます。 どちらの条件も満たされない場合、出力空間参照は [不明] に設定されます。

  • セル サイズに基づいてデフォルトの出力範囲が計算され、250 行および 250 列のラスターが作成されます。 このため、デフォルトのセル サイズが 1 の場合、[出力範囲] は (0, 0, 250, 250) になります。 [セル サイズ][スナップ ラスター]、および [出力座標系] 環境が指定されている場合、範囲の値はそれらに基づいて調整されます。

  • このツールに適用されるジオプロセシング環境の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
出力セル サイズ
(オプション)

作成される出力ラスターのセル サイズ。

このパラメーターは、数値で定義するか、既存のラスター データセットから取得することができます。 セル サイズがパラメーター値として明示的に指定されていない場合、環境セル サイズの値が指定されていれば、それが使用されます。そうでない場合、その他のルールを使用してその他の入力から計算されます。 詳細については、使用法セクションをご参照ください。

Analysis Cell Size
出力範囲
(オプション)

出力ラスター データセットの範囲。

環境設定で特定の値が指定されている場合、その値を使用します。 設定されていない場合、デフォルトは 0, 0, 250, 250 です。

Envelope; Extent

戻り値

ラベル説明データ タイプ
出力ラスター

平均値 0.0 および標準偏差 1.0 で正規分布された値の出力ラスター。

Raster

CreateNormalRaster({cell_size}, {extent})
名前説明データ タイプ
cell_size
(オプション)

作成される出力ラスターのセル サイズ。

このパラメーターは、数値で定義するか、既存のラスター データセットから取得することができます。 セル サイズがパラメーター値として明示的に指定されていない場合、環境セル サイズの値が指定されていれば、それが使用されます。そうでない場合、その他のルールを使用してその他の入力から計算されます。 詳細については、使用法セクションをご参照ください。

Analysis Cell Size
extent
(オプション)

出力ラスター データセットの範囲。

Extent は Python クラスです。

このツールでは Extent(XMin, YMin, XMax, YMax) の形式をとります。

  • XMin および YMin は、範囲の左下の座標を定義します。XMax および YMax は、右上の座標を定義します。

座標は、出力座標系環境設定と同じマップ単位で指定します。

環境設定で特定の値が指定されている場合、その値を使用します。 設定されていない場合、デフォルトは 0, 0, 250, 250 です。

Envelope; Extent

戻り値

名前説明データ タイプ
out_raster

平均値 0.0 および標準偏差 1.0 で正規分布された値の出力ラスター。

Raster

コードのサンプル

CreateNormalRaster の例 1 (Python ウィンドウ)

次のサンプルでは、定義済みのセル サイズおよびセル範囲で正規分布された値の出力ラスターを作成します。

import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
outNormalRaster = CreateNormalRaster(2, Extent(0, 0, 150, 150))
outNormalRaster.save("C:/sapyexamples/output/outnormal")
CreateNormalRaster の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次のサンプルでは、定義済みのセル サイズおよびセル範囲で正規分布された値の出力ラスターを作成します。

# Name: CreateNormalRaster_Ex_02.py
# Description: Creates a raster of random values from a normal distribution
# Requirements: Spatial Analyst Extension

# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *

# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"

# Set local variables
cellSize = 2
extent = Extent(0, 0, 150, 150)

# Execute CreateNormalRaster
outNormalRaster = CreateNormalRaster(cellSize, extent) 

# Save the output 
outNormalRaster.save("C:/sapyexamples/output/outnormraster")

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