近傍解析ツールでは、指定されている近傍内での特定の位置と値に基づいて、セル位置ごとの出力値を作成できます。 近傍タイプは、移動と検索範囲のどちらかです。
移動近傍は重複することも重複させないこともできます。 [フォーカル統計 (Focal Statistics)] ツールは、重複する近傍を使用して、各入力セル周辺の指定された近傍内にあるセル群について指定した統計情報を計算します。 たとえば、入力ラスターの各セルについて、3 x 3 の近傍内の平均値や最大値を算出できます。 [フィルター (Filter)] ツールは、ハイパス フィルターやローパス フィルターを使用して、データを強調したり滑らかにしたりする特定のフォーカル演算です。 [ブロック統計 (Block Statistics)] という非重複近傍ツールでは、指定した重複していない近傍内で統計情報を計算できます。 このツールは、ラスターの解像度をより大きなセル サイズに変更する場合に特に便利です。 より粗いセルに割り当てられる値には、デフォルトの最近傍内挿法ではなく、粗めのセル内の最大値など、別の計算を使用することができます。
検索半径ツールでは、ポイント フィーチャまたはライン フィーチャからの指定した距離に基づいて、さまざまな計算を実行できます。 ツールは、それぞれ [ポイント統計 (Point Statistics)] および [ライン統計 (Line Statistics)] ツールを使用します。
使用可能なツールとその簡単な説明を次の表に示します。
| ツール | 説明 |
|---|---|
入力を重複しないブロックに分割し、各ブロック内での値の統計情報を計算します。 算出されたそれぞれのブロックにおける値は、出力の各ブロック内にあるすべてのセルに割り当てられます。 | |
ラスターでスムージング (ロウ パス) またはエッジ強調 (ハイ パス) を実行します。 | |
入力ラスターの各セルの近傍におけるフローの値を決定します。 | |
各入力セル位置について、指定した近傍内の値の統計情報を計算します。 | |
円形の近傍でのライン属性の統計値を計算します。 | |
各出力セルの近傍内にあるポイントの統計情報を計算します。 |