環境のアップグレード

conda 環境をアップグレードすると、以前のリリースの ArcGIS AllSource で作成された既存の環境を取得し、現在のリリースの ArcGIS AllSource で機能するようにアップグレードすることができます。

ArcGIS AllSource がリリースされるごとに、デフォルトの arcgispro-py3 conda 環境の内容が更新され、その時点で利用できる Python の安定版と特定の Python パッケージが導入されます。 最新のパッケージを導入すると、機能が改善され、不具合とセキュリティ上の欠陥が修正されます。 あるバージョンの ArcGIS AllSource で作成された conda 環境には、別のバージョンの ArcGIS AllSource と互換性のない一連のパッケージがあります。

以前のバージョンの ArcGIS AllSource の環境では、[環境マネージャー] ダイアログ ボックスに、バージョンが一致しませんという内容のメッセージが表示されます。

バージョンが一致しません

これらの環境のいずれかを現在インストールされている ArcGIS AllSource のバージョンにアップグレードするには、下記の「既存の環境をアップグレード」セクションに示された手順を実行します。 また、次の conda コマンドを実行して、[Python コマンド プロンプト] から環境をアップグレードすることもできます。

conda proup -n <environment-name>

注意:

更新する環境とは異なる環境から conda proup コマンドを実行します。

アップグレード プロセス

アップグレード プロセスでは、次の処理が実行されます。

  1. (conda または pip を使用して) 環境に追加されたパッケージが特定されます。
  2. 環境が .tar.bz2 圧縮ファイルにアーカイブされます。このファイルは、環境と同じ名前に設定され、環境と同じディレクトリに格納されます。
  3. 環境が削除されます。
  4. 元の環境と同じ名前およびパスを使用して、アップグレード後の環境が作成されます。
  5. 特定されたパッケージが新しい環境にインストールされます。

環境に追加したパッケージ以外のファイルは、アップグレード後の環境に転送されません。 これらのファイルは、アップグレードの前に環境からコピーしておく必要があります。また、これらのファイルは、後で圧縮アーカイブ ファイルから取得することができます。

conda-pack パッケージを使用して、元の環境を再作成できます。 conda-pack パッケージはデフォルトの arcgispro-py3 環境に含まれていませんが、conda install conda-pack -c esri conda コマンドを使用して、クローン作成した環境にインストールすることができます。 また、7-Zip ファイル アーカイバーを使用して、.tar.bz2 アーカイブからファイルを抽出することもできます。

既存の環境をアップグレード

環境をアップグレードするには、次の手順を実行します。

前提条件:

環境をアップグレードする前に、開いた状態でその環境を使用している conda セッションが存在しないことを確認します。 また、開いた状態でその環境内のファイルを使用している他のアプリケーションが存在しないことも確認します。

  1. リボンの [プロジェクト] タブをクリックします。

    設定ページが表示されます。

  2. サイド タブのリストにある [パッケージ マネージャー] をクリックします。

    [パッケージ マネージャー] ページが表示されます。

  3. [環境マネージャー] ボタン 管理 をクリックします。

    [環境マネージャー] ダイアログ ボックスが表示されます。

    アップグレードする必要のある環境は、[警告] アイコン 警告[バージョンが一致しません] 警告メッセージで特定されます。

  4. アップグレードする環境を表す行で [アップグレード] ボタン アップグレード をクリックします。

    また、環境を表す行を右クリックして [アップグレード] を選択することもできます。

環境がアップグレードされます。