モザイク データセット アイテム キャッシュの構築 (Build Mosaic Dataset Item Cache) (データ管理)

サマリー

モザイク データセット内にあるすべての関数チェーンの最終ステップとして、ラスター キャッシュ関数を挿入します。

使用法

  • ラスター キャッシュ関数は、すべての関数チェーンの一番上に挿入されます。そのため、この関数はチェーン内で実装される最後の関数になります。

  • [キャッシュを作成] パラメーターをオフ (Python では generate_cacheGENERATE_CACHE に設定) にしてキャッシュを生成する場合、[モザイク データセットの同期 (Synchronize Mosaic Dataset)] ツールを使用してキャッシュを生成することができます。

  • モザイク データセットがサーバーで共有 (公開) される場合、キャッシュはモザイク データセットと一緒に移動することはできません。イメージ サービスとして公開するモザイク データセットに対してキャッシュを構築する場合は、モザイク データセットを共有した後で、このツールを実行します。また、キャッシュへのパスにサーバーからアクセスできることを確認します。モザイク データセットを公開する前にキャッシュを構築してある場合、キャッシュをサーバーに移動して、モザイク データセット内に格納されているキャッシュ パスを更新することができます。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
モザイク データセット

キャッシュ関数を適用するモザイク データセット。

Mosaic Layer
クエリ定義
(オプション)

アイテム キャッシュを構築する、モザイク データセット内の特定のラスター データセットを選択する SQL 式。

SQL Expression
キャッシュを定義
(オプション)

[キャッシュ] プロパティの編集を有効化します

  • オン - ラスター キャッシュ関数を選択したアイテムに追加します。アイテムにラスター キャッシュ関数がすでに存在する場合は、追加されません。これがデフォルト設定。
  • オフ - ラスター キャッシュは定義されません。
Boolean
キャッシュの生成
(オプション)

キャッシュの場所や圧縮など、ラスター キャッシュ関数内で定義されるプロパティに基づいてキャッシュ ファイルを生成します。

  • オン - キャッシュが生成されます。これがデフォルト設定。
  • オフ - キャッシュは生成されません。
Boolean
キャッシュ パス
(オプション)

選択すると、キャッシュを保存するデフォルトの場所を上書きします。モザイク データセットがファイル ジオデータベース内にある場合、デフォルトでは、キャッシュはジオデータベースと同じ名前のフォルダー内に保存され、拡張子が .cache になります。モザイク データセットがエンタープライズ ジオデータベース内にある場合、デフォルトでは、キャッシュはそのジオデータベース内に保存されます。一度作成すると、そのキャッシュは常に同じ場所に保存されます。キャッシュを別の場所に保存するには、最初に [モザイク データセットの修正 (Repair Mosaic Dataset)] ツールを使用して新しい場所を指定してから、このツールをもう一度実行します。

アイテム キャッシュが作成された後は、異なるキャッシュ パスを指定してこのツールを再実行しても、別の場所にアイテム キャッシュを再生成することはできません。アイテム キャッシュは、最初に生成された場所に生成されます。ただし、この関数を削除してから新しいパスを使用して関数を新たに挿入したり、[モザイク データセットの修正 (Repair Mosaic Dataset)] ツールを使用してキャッシュのパスを変更したりしてから、このツールを実行して別の場所にアイテム キャッシュを生成することはできます。

Workspace
圧縮方法
(オプション)

送信速度を上げるために、データの圧縮方法を選択します。

  • LOSSLESS キャッシュの生成時に各ピクセルの値を維持します。可逆の圧縮率は、約 2:1 です。
  • LOSSY 画像を背景としてのみ使用する場合に適しています。不可逆の圧縮率は高いですが (20:1)、圧縮率を高めるために似たピクセル値はグループ化されます。
  • NONE 画像を圧縮しません。この場合、画像の送信速度は遅くなりますが、表示するときに圧縮解除する必要がないため、描画は高速になります。
String
圧縮品質
(オプション)

非可逆方法を使用するときは、圧縮品質を設定します。圧縮品質の値は、1 ~ 100 パーセントで、100 パーセントが最も圧縮率が低くなります。

Long
ロウ数の上限
(オプション)

キャッシュ データセットのサイズをロウ数で制限します。値がデータセット内のロウ数より多い場合、キャッシュは生成されません。

Long
カラム数の上限
(オプション)

キャッシュ データセットのサイズをカラム数で制限します。値がデータセット内のカラム数より多い場合、キャッシュは生成されません。

Long
サイズ タイプの要求
(オプション)

次のいずれかの方法を使用して、キャッシュをリサンプリングします。

  • PIXEL_SIZE_FACTOR ピクセル サイズを基準に縮尺係数を設定します。キャッシュをリサンプリングしない場合は、[ピクセル サイズ ファクター] を選択して、[リクエスト サイズ] パラメーターを「1」に設定します。
  • PIXEL_SIZE キャッシュ ラスターのピクセル サイズを指定します。
String
リクエスト サイズ
(オプション)

[サイズ タイプの要求] に適用する値を設定します。

Double

派生した出力

ラベル説明データ タイプ
更新されたモザイク データセット

更新されたモザイク データセット。

モザイク レイヤー

arcpy.management.BuildMosaicDatasetItemCache(in_mosaic_dataset, {where_clause}, {define_cache}, {generate_cache}, {item_cache_folder}, {compression_method}, {compression_quality}, {max_allowed_rows}, {max_allowed_columns}, {request_size_type}, {request_size})
名前説明データ タイプ
in_mosaic_dataset

キャッシュ関数を適用するモザイク データセット。

Mosaic Layer
where_clause
(オプション)

アイテム キャッシュを構築する、モザイク データセット内の特定のラスター データセットを選択する SQL 式。

SQL Expression
define_cache
(オプション)

モザイク データセットのキャッシュを定義するかどうかを選択します。ラスター キャッシュ関数が選択したアイテムに挿入されます。アイテムにラスター キャッシュ関数がすでに存在する場合は、追加されません。

  • DEFINE_CACHEラスター キャッシュ関数が選択したアイテムに追加されます。アイテムにラスター キャッシュ関数がすでに存在する場合は、追加されません。これがデフォルト設定。
  • NO_DEFINE_CACHEラスター キャッシュは定義されません。
Boolean
generate_cache
(オプション)

キャッシュの場所や圧縮など、ラスター キャッシュ関数内で定義されるプロパティに基づいてキャッシュ ファイルを生成します。

  • GENERATE_CACHEキャッシュが生成されます。これがデフォルト設定。
  • NO_GENERATE_CACHEキャッシュは生成されません。
Boolean
item_cache_folder
(オプション)

選択すると、キャッシュを保存するデフォルトの場所を上書きします。モザイク データセットがファイル ジオデータベース内にある場合、デフォルトでは、キャッシュはジオデータベースと同じ名前のフォルダー内に保存され、拡張子が .cache になります。モザイク データセットがエンタープライズ ジオデータベース内にある場合、デフォルトでは、キャッシュはそのジオデータベース内に保存されます。一度作成すると、そのキャッシュは常に同じ場所に保存されます。キャッシュを別の場所に保存するには、最初に [モザイク データセットの修正 (Repair Mosaic Dataset)] ツールを使用して新しい場所を指定してから、このツールをもう一度実行します。

アイテム キャッシュが作成された後は、異なるキャッシュ パスを指定してこのツールを再実行しても、別の場所にアイテム キャッシュを再生成することはできません。アイテム キャッシュは、最初に生成された場所に生成されます。ただし、この関数を削除してから新しいパスを使用して関数を新たに挿入したり、[モザイク データセットの修正 (Repair Mosaic Dataset)] ツールを使用してキャッシュのパスを変更したりしてから、このツールを実行して別の場所にアイテム キャッシュを生成することはできます。

Workspace
compression_method
(オプション)

送信速度を上げるために、データの圧縮方法を選択します。

  • LOSSLESS キャッシュの生成時に各ピクセルの値を維持します。可逆の圧縮率は、約 2:1 です。
  • LOSSY 画像を背景としてのみ使用する場合に適しています。不可逆の圧縮率は高いですが (20:1)、圧縮率を高めるために似たピクセル値はグループ化されます。
  • NONE 画像を圧縮しません。この場合、画像の送信速度は遅くなりますが、表示するときに圧縮解除する必要がないため、描画は高速になります。
String
compression_quality
(オプション)

非可逆方法を使用するときは、圧縮品質を設定します。圧縮品質の値は、1 ~ 100 パーセントで、100 パーセントが最も圧縮率が低くなります。

Long
max_allowed_rows
(オプション)

キャッシュ データセットのサイズをロウ数で制限します。値がデータセット内のロウ数より多い場合、キャッシュは生成されません。

Long
max_allowed_columns
(オプション)

キャッシュ データセットのサイズをカラム数で制限します。値がデータセット内のカラム数より多い場合、キャッシュは生成されません。

Long
request_size_type
(オプション)

次のいずれかの方法を使用して、キャッシュをリサンプリングします。

  • PIXEL_SIZE_FACTOR ピクセル サイズを基準に縮尺係数を設定します。キャッシュをリサンプリングしない場合は、PIXEL_SIZE_FACTOR を選択して、request_size パラメーターを「1」に設定します。
  • PIXEL_SIZE キャッシュ ラスターのピクセル サイズを指定します。
String
request_size
(オプション)

request_size_type に適用する値を設定します。

Double

派生した出力

名前説明データ タイプ
out_mosaic_dataset

更新されたモザイク データセット。

モザイク レイヤー

コードのサンプル

BuildMosaicDatasetItemCache (モザイク データセット アイテム キャッシュの構築) の例 1 (Python ウィンドウ)

以下は、BuildMosaicDatasetItemCache を実行する Python のサンプルです。

import arcpy
arcpy.BuildMosaicDatasetItemCache_management(
     "C:/Workspace/itemcache.gdb/md",  "#", "DEFINE_CACHE", 
     "NO_GENERATE_CACHE", "C:/workspace/itemcache", "LOSSY", 
     "80", "#", "#")
BuildMosaicDatasetItemCache (モザイク データセット アイテム キャッシュの構築) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

以下は、BuildMosaicDatasetItemCache を実行する Python スクリプトのサンプルです。

#Define mosaic dataset item cache without generating the cache file

import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/Workspace"

mdname = "itemcache.gdb/md"
query = "#"
definecache = "DEFINE_CACHE"
generatecache = "NO_GENERATE_CACHE"
cachepath = "C:/workspace/itemcache"
compression = "LOSSY"
compquality = "80"
maxrow = "#"
maxcolumn = "#"

arcpy.BuildMosaicDatasetItemCache_management(
     mdname, query, definecache, generatecache, cachepath, compression, 
     compquality, maxrow, maxcolumn)