ドキュメントをナレッジ グラフに追加

ナレッジ グラフのドキュメントを参照して、エンティティまたはそのエンティティが属しているリレーションシップへのコンテキストの提供、エンティティのプロパティに格納されたファクトのサポート、および情報の正式なソースの提供を行うことができます。 ナレッジ グラフ内のドキュメントは、そのドキュメントが格納されている場所にあるファイル、またはインターネット上にある Web サイトまたはドキュメントを参照します。

どのナレッジ グラフにもデフォルトで、Document「エンティティ タイプ」と HasDocument「リレーションシップ タイプ」があります。 ドキュメントをナレッジ グラフに追加すると、Document エンティティ タイプの新しいエンティティが作成されます。 たとえば、人または車両を表す特定のエンティティにドキュメントを追加すると、車両エンティティからドキュメント エンティティへの HasDocument リレーションシップが作成されます。 ドキュメントは多数のエンティティが参照できます。

調査でエンティティの詳細を表示すると、そのドキュメントが [ドキュメント] タブに表示されます。 エンティティとそのドキュメントの間の HasDocument リレーションシップも、エンティティが属する他のリレーションシップとともに、[リレーションシップ] タブに表示されます。 詳細パネルから他の関連エンティティにアクセスするのと同じ方法で、関連ドキュメントにアクセスできます。

他のエンティティ タイプでは利用できない機能の中には、ドキュメントで利用できる機能もあります。 画像や Web サイトなどのファイルは、詳細パネルの [プレビュー] タブでプレビューできます。 Microsoft Word などのその他のファイルは、ローカル コンピューター上でそのファイル タイプに関連付けられているアプリケーションで開くことができます。 テキスト ファイル、プレゼンテーション、Web サイトなどのドキュメントのテキストは、ナレッジ グラフで検索をサポートするために抽出され、インデックスが付けられます。 ドキュメントのテキストは、詳細パネルの [テキスト] タブでプレビューし、変更できます。 調査に関連する備考を取得するための新しいドキュメントをナレッジ グラフに作成できます。

注意:

ドキュメントの参照は、ナレッジ グラフで「ユーザー管理のデータを含む NoSQL データ ストア」が使用される場合、サポートされません。 エンティティとリレーションシップの詳細パネルに [ドキュメント] タブは表示されません。

エンティティにドキュメントを追加

エンティティにドキュメントを追加して、調査をサポートし、詳細を明確にします。 ローカル ネットワークからファイルを追加するか、URL を指定して Web サイトを参照できます。

ファイルの追加

ローカル コンピューターまたはネットワーク上に保存されているファイルを、ナレッジ グラフ内のドキュメントとして参照できます。 ファイルにアクセスするには、そのパスを使用します。

多くのユーザーが同じナレッジ グラフを操作している場合、ドライブ文字 (C:\Data など) からアクセスされたディスクからファイルを追加すると、ユーザーはコンピューター上のそのファイルにアクセスできなくなります。 Microsoft OneDriveMicrosoft SharePoint で共有されているドキュメントの URL など、ナレッジ グラフを操作しているすべてのユーザーがファイルを利用できる場所の UNC パスまたは URL を指定してドキュメントを参照することをお勧めします。

  1. ドキュメントに関連付けられている調査内のすべてのエンティティをクリックします。
  2. 調査の詳細パネルにある [ドキュメント] タブをクリックします。
  3. [追加...] をクリックして、 追加 メニューの [追加] 追加 をクリックします。

    [ドキュメントの追加] ダイアログ ボックスが表示されます。

  4. 参照して適切なファイルを選択し、[OK] をクリックします。

選択したファイルが格納されている場所でそのファイルを参照する新しい Document エンティティがナレッジ グラフに作成されます。 調査内で選択されているすべてのエンティティとドキュメントの間に HasDocument リレーションシップが作成されます。

ヒント:

Windows ファイル エクスプローラーから調査の [ドキュメント] タブにファイルをドラッグして、ドキュメントをエンティティに追加できます。

URL の追加

インターネット上にある Web サイトやドキュメントは、その URL を指定して、ナレッジ グラフで参照することができます。

  1. ドキュメントに関連付けられている調査内のすべてのエンティティをクリックします。
  2. 調査の詳細パネルにある [ドキュメント] タブをクリックします。
  3. [追加...] をクリックして、 追加 メニューの [URL から追加] 追加 をクリックします。

    [パスからドキュメントの追加] ダイアログ ボックスが表示されます。

  4. Web サイトの URL を指定して [追加] をクリックします。

その URL を参照する新しい Document エンティティがナレッジ グラフに作成されます。 調査内で選択されているすべてのエンティティとドキュメントの間に HasDocument リレーションシップが作成されます。

ドキュメントのプレビュー

ナレッジ グラフ内の他のエンティティの詳細を表示」するのと同じ方法で、調査の詳細パネルでエンティティに関連付けられているドキュメントをプレビューできます。

  1. 調査内の関連付けられたドキュメントを含むエンティティを選択します。
  2. 調査の詳細パネルにある [ドキュメント] タブをクリックします。
  3. リスト内のドキュメントのいずれかをクリックします。
  4. [名前] 列でドキュメントの名前にポインターを合わせます。

    [開く] ボタン 開く が表示されます。

  5. プレビューするドキュメントの [開く] ボタン 開く をクリックします。

    HasDocument リレーションシップがトラバースされ、関連するドキュメント エンティティに関する情報が詳細パネルに表示されます。 パネルの上部にある場所バーが更新され、このドキュメントに至った経緯が示されます。

    ドキュメント エンティティのいくつかのプロパティは自動的に入力されます。 URL プロパティは、ドキュメントのファイル パスまたは URL を格納します。 ファイル拡張子プロパティは、.txt などのファイル拡張子を格納します。ファイル拡張子 .htm は Web サイトを特徴付けるために使用されます。 ファイル名やコンテンツ タイプなどの他のプロパティも入力されます。

    ドキュメント エンティティに限り、詳細パネルには、[プロパティ] タブと [リレーションシップ] タブに加えて、[プレビュー] タブと [テキスト] タブがあります。

  6. [プレビュー] タブをクリックします。

    プレビュー可能なドキュメント タイプの場合、そのドキュメント タイプは [プレビュー] タブに表示されます。

  7. [プレビュー] タブの [開く] ボタン 開く をクリックして、ArcGIS AllSource の外部でドキュメントを表示します。

    このファイル タイプをアプリケーションで開くようにローカル コンピューターが構成されている場合、そのアプリケーションが開始され、ファイルが開かれます。

プレビュー可能なファイル タイプの指定

一部のファイル タイプは、詳細パネルでプレビューされないようにデフォルトで構成されています。 プレビューできるファイル タイプを変更するには、[オプション] ダイアログ ボックスのファイル拡張子のリストを変更します。 プレビューできるファイル タイプのリストを指定するか、プレビューできないファイル タイプのリストを指定できます。

  1. リボン上の [プロジェクト] タブをクリックした後、[オプション] をクリックします。

    [オプション] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. [オプション] ダイアログ ボックスの [ナレッジ グラフ] タブをクリックします。
  3. [プレビューでサポートされるファイル拡張子] 見出しをクリックします。

    デフォルトでは、[以下のタイプを除くすべてのファイル] オプションが選択されています。 ナレッジ グラフ内のドキュメントが下のリストにあるファイル タイプのいずれかである場合、詳細パネルでプレビューできません。

  4. 該当する場合、[以下のファイル タイプのみ] オプションをクリックして、プレビュー可能なタイプのリストとしてファイル タイプ リストを指定します。
  5. ファイル タイプ リストの上部にあるテキスト ボックスをクリックして、.docx などのファイル拡張子を入力します。 Enter キーを押すか、[追加] ボタン 追加 をクリックします。

    ファイル拡張子がリストに追加されます。

  6. ファイル タイプ リストにあるファイル拡張子をクリックし、表示された [削除] ボタン 削除 をクリックします。
  7. 後で参照するか別のプロジェクトで使用するために、現在のファイル拡張子のリストを保存するには、リストの上部にある [メニュー] ボタン メニュー をクリックして、[保存] ボタン 保存 をクリックします。 [ファイル拡張子の保存] ダイアログ ボックスで、書き込み可能な場所を参照して作成するテキスト ファイルの名前を入力し、[OK] をクリックします。

    ファイル拡張子のリストを別のコンピューター上の ArcGIS AllSource に読み込むことができます。

ドキュメントのテキストの表示と更新

ドキュメントがエンティティに追加されると、それに含まれるテキストが自動的に抽出され、ドキュメントのテキスト プロパティに格納されます。 抽出されたテキストは、調査の詳細パネルにある [テキスト] タブで表示できます。 デフォルトで、テキスト プロパティのコンテンツのうち最初の 2,000 文字だけが [テキスト] タブに表示されます。 必要に応じて、残りのコンテンツを読み込むことができます。

ドキュメントのテキスト プロパティのコンテンツは、ArcGIS AllSource で変更できます。 これにより、次のようなことができます。

  • 参照されるファイルに格納されないテキストを含む画像や他のドキュメントの場合、[テキスト] タブを使用して、そのドキュメントに関する備考を追加できます。
  • 元のドキュメントから独立しているドキュメントのテキストの変更バージョンをナレッジ グラフに格納できます。
  • ファイルまたは URL に関連付けられていないドキュメント エンティティを独立して作成し、調査に関連する備考の取得に使用できます。

ドキュメントのテキスト プロパティのインデックスが作成されます。 これにより、ナレッジ グラフの検索時に作成した備考を含めて、ドキュメントおよびそれに関連するエンティティを見つけることができます。

たとえば、ドキュメント エンティティがプレゼンテーションを参照し、そのプレゼンテーションが ArcGIS AllSource の外部で変更された場合、ナレッジ グラフに格納されているテキストは自動的に更新されません。 ファイルまたは Web サイトの現在のコンテンツを反映するように抽出されたテキストを更新できます。 ただし、テキストに加えた変更内容は失われます。

抽出テキストの表示と更新

ドキュメントから抽出されたテキストは、調査の詳細パネルの [テキスト] タブで表示できます。

  1. 調査内の関連付けられたテキスト ファイルまたは Word ドキュメントを含むエンティティを選択します。
  2. 調査の詳細パネルにある [ドキュメント] タブをクリックします。
  3. [名前] 列のドキュメントの名前にポインターを合わせて、表示された [開く] ボタン 開く をクリックします。

    HasDocument リレーションシップがトラバースされ、関連する Document エンティティの情報が詳細パネルに表示されます。 パネルの上部にある場所バーが更新され、このドキュメントに至った経緯が示されます。

  4. 調査の詳細パネルにある [テキスト] タブをクリックします。

    ドキュメントのテキスト プロパティにある最初の 2,000 文字が表示されます。 さらに多くのテキストがある場合、テキストの一部だけが表示されていることを示す警告が表示され、[すべて読み込む] ボタンが有効になります。

  5. [テキスト] タブの上部にある [すべて読み込む] すべて読み込む をクリックします。

    ドキュメントのテキスト プロパティに格納されているすべてのコンテンツが [テキスト] タブに表示されます。

  6. すべてのテキストが 1 行にあるなどの理由で抽出テキストが読みにくい場合、[テキスト] タブの上部にある [テキストの折り返し] をクリックします。
  7. [テキスト] タブのテキスト ボックスをクリックして、最初に語句を入力するなどの方法で、表示テキストを変更します。
  8. [適用] をクリックします。
  9. [テキスト] タブの上部にある [テキストの抽出] テキストを抽出 をクリックします。

    ドキュメントのテキストに加えた変更内容 (上記で行った変更を含む) が失われることを示す [テキストの抽出] メッセージ ボックスが表示されます。

  10. [はい] をクリックしてドキュメントからテキストを抽出し、ドキュメント エンティティのテキスト プロパティのコンテンツを上書きします。

エンティティへの備考の追加

備考をエンティティに追加するには、次の手順に従います。

  1. 調査の [コンテンツ] ウィンドウで、[エンティティ タイプ] エンティティ タイプ をクリックします。

    調査には、ナレッジ グラフ内の最初の 1,000 エンティティがリスト表示されます。

  2. リスト内のエンティティをクリックします。
  3. 詳細パネルにある [リレーションシップ] タブをクリックします。
  4. [追加] ボタン 追加 をクリックします。

    リレーションシップが作成されます。

  5. 新しいリレーションシップの [リレーションシップ] 列をクリックして、HasDocument をクリックします。
  6. [方向] 列で、デフォルト オプション「=>」をそのまま使用します。
  7. [エンティティ タイプ] 列をクリックし、Document をクリックします。
  8. [エンティティ] 列をクリックし、[新しいエンティティ] をクリックします。

    Entity 列には、新しい Document エンティティが作成されることを示すテキスト [(新しいエンティティ)] が表示されます。

  9. [適用] をクリックします。

    新しい Document エンティティが作成されます。 name プロパティが空のため、[エンティティ] 列に「<Null>」値が表示されます。

  10. [エンティティ] 列の「<Null>」値にポインターを合わせて、表示された [開く] ボタン 開く をクリックします。

    HasDocument リレーションシップがトラバースされ、Document エンティティの情報が詳細パネルに表示されます。 パネルの上部にある場所バーが更新され、このドキュメントに至った経緯が示されます。

  11. [テキスト] タブをクリックします。
  12. テキスト ボックスに備考を入力し、[適用] をクリックします。

テキストを抽出するファイル タイプの指定

一部のファイル タイプは、ドキュメントとして追加されたときにテキストが抽出されないようにデフォルトで構成されています。 テキストを抽出できるファイル タイプを変更するには、[オプション] ダイアログ ボックスのファイル拡張子のリストを変更します。 テキストを抽出できるファイル タイプのリストを指定するか、テキストを抽出できないファイル タイプのリストを指定できます。

  1. リボン上の [プロジェクト] タブをクリックした後、[オプション] をクリックします。

    [オプション] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. [オプション] ダイアログ ボックスの [ナレッジ グラフ] タブをクリックします。
  3. [テキストの抽出でサポートされるファイル拡張子] 見出しをクリックします。

    デフォルトでは、[以下のタイプを除くすべてのファイル] オプションが選択されています。 ナレッジ グラフ内のドキュメントが下のリストにあるファイル タイプのいずれかである場合、そのファイルをドキュメントとして追加すると、テキストは抽出されません。

  4. 該当する場合、[以下のファイル タイプのみ] オプションをクリックして、テキストを抽出可能なタイプのリストとしてファイル タイプ リストを指定します。
  5. ファイル タイプ リストの上部にあるテキスト ボックスをクリックして、.png などのファイル拡張子を入力します。 Enter キーを押すか、[追加] ボタン 追加 をクリックします。

    ファイル拡張子がリストに追加されます。

  6. ファイル タイプ リストにあるファイル拡張子をクリックし、表示された [削除] ボタン 削除 をクリックします。
  7. 後で参照するか別のプロジェクトで使用するために、現在のファイル拡張子のリストを保存するには、リストの上部にある [メニュー] ボタン メニュー をクリックして、[保存] ボタン 保存 をクリックします。 [ファイル拡張子の保存] ダイアログ ボックスで、書き込み可能な場所を参照して作成するテキスト ファイルの名前を入力し、[OK] をクリックします。

    ファイル拡張子のリストを別のコンピューター上の ArcGIS AllSource に読み込むことができます。