マップ イメージ レイヤーの構成

マップ イメージ レイヤーを構成すると、描画動作、サポートされるユーザー操作、サーバー リソースがサービスに割り当てられる方法など、その基盤にあるマップ サービスの多くのプロパティを設定できます。 構成は、レイヤー、パラメーター、プーリングの 3 つのエリアに分割されます。 このワークフローでは、マップ イメージ レイヤーのデフォルト構成を変更する方法を説明します。 共有処理を開始する前に、一般プロパティを設定してレイヤーを共有し、「マップ イメージ レイヤーの共有」を参照します。

注意:

ホスト マップ イメージ レイヤー (Web フィーチャ レイヤーから公開されるマップ イメージ レイヤー) を構成する場合は、「構成の制限」をご参照ください。

レイヤーの構成

レイヤーやケーパビリティを追加すると、マップ イメージ レイヤーの機能を強化できます。 また、マップ イメージ レイヤーは、Web マップを構成するときにも構成できます。 このトピックの情報は、このような状況にも適用されます。

  1. 必要に応じて、[Web レイヤーとして共有] ウィンドウを開きます。

    [一般] タブで、[マップ イメージ] が選択されていることを確認します。

  2. [構成] タブをクリックします。 必要に応じ、下にある [レイヤーの構成] タブ レイヤーの構成 をクリックします。
  3. [レイヤー][マップ イメージ] の横にある [Web レイヤー プロパティの構成] Web レイヤー プロパティの構成 をクリックします。

    [操作] では、デフォルトで [マップ][データ][クエリ] 操作が有効になっています。 次の表に、これらの操作の説明を示します。

    マップ

    [マップのエクスポート][レンダラーの生成][KML の生成][凡例のクエリ] メソッドを使用できます。 この操作は無効にできません。

    データ

    [検索][クエリ][関連レコードのクエリ] メソッドを使用できます。

    クエリ

    [個別属性] メソッドを使用できます。

  4. 必要に応じて [データ][クエリ] チェックボックスをオフにし、これらの操作を無効にします。
  5. [ダイナミック ワークスペース] で、必要に応じて、[レイヤーの順序とシンボルのリクエストごとの変更を許可する] チェックボックスをオフにします。

    このチェックボックスをオフにすると、ユーザーが Web レイヤーの外観や描画動作を変更することを防ぐことができます。 たとえば、ユーザーはシンボル、ラベル、コンポーネント レイヤーの順序を変更できなくなります。

  6. [レイヤーの描画] でマップ イメージ レイヤーの描画方法を選択します。

    データから動的に描画

    データは、リクエストのたびに取得および描画されます。 これがデフォルトのオプションです。

    新しいキャッシュからのタイルを使用

    データは、定義したマップ縮尺で生成されたキャッシュ イメージから描画されます。

    既存のキャッシュを使用

    データはサーバー上で以前に生成されたタイルから描画されます。 既存のキャッシュをマップ イメージ レイヤーと関連付けるには、マップ イメージ レイヤーの名前とサーバー フォルダーが、既存のキャッシュの名前とサーバー フォルダーと一致している必要があります。

    詳細については、ArcGIS Enterprise ヘルプの「マップ キャッシュとは」をご参照ください。

    注意:

    [既存のキャッシュを使用] オプションは、Web レイヤーと同じ名前とサーバー フォルダーを持つ、関連付けが解除されたキャッシュを検索します。 サービスが削除された場合や、キャッシュがキャッシュ ディレクトリにコピーされた場合、キャッシュとサービスとの関連付けは解除されます。 有効なキャッシュがサーバー上に存在する場合、そのキャッシュを使用してマップ イメージ レイヤーが描画されます。 レイヤーを正しく描画するには、マップ名、空間参照、範囲がキャッシュと一致している必要があります。

    新規または既存のキャッシュのタイルを使用する場合は、ウィンドウで追加の設定を使用できることがあります。 次のサブステップを行います。

    1. [タイル スキーマ] ドロップダウン矢印をクリックし、キャッシュのタイル スキーマを選択します。

      タイル スキーマは、キャッシュの縮尺レベル、タイルの寸法、タイル原点などを決定します。 これらのプロパティはタイル境界を定義するため、同じマップで使用される異なる Web レイヤーでも一貫する必要があります。 選択可能なタイル スキーマについては下記の表で説明します。

      オプション説明
      ArcGIS Online/Bing Maps/Google マップ

      Web レイヤーは、WGS 1984 Web メルカトル (球体補正) 座標系に投影変換されます。 タイルの幅と高さはデフォルトで 256 x 256 ピクセルに設定されています。 キャッシュの縮尺レベルは 0 ~ 23 の範囲です。

      WGS 1984 地理座標系、バージョン 2

      Web レイヤーは、WGS 1984 地理座標系に投影変換されます。 タイルの幅と高さはデフォルトで 256 x 256 ピクセルに設定されています。 キャッシュの縮尺レベルは 0 ~ 22 の範囲です。

      既存のキャッシュされたマップ/イメージ サービス

      既存のホスト タイル レイヤーのタイル スキーマ、あるいは既存の ArcGIS Server マップまたはイメージ サービスのタイル スキーマが使用されます。 レイヤーまたはサービスのタイル スキーマ .xml ファイルは、C:\Users\<user profile>\My Documents\ArcGIS\TilingSchemes\Downloaded にダウンロードされます。AllSource は、アンチエイリアスを除き、既存のレイヤーまたはサービスに指定されたパラメーターを適用します。 アプリケーションに設定されているアンチエイリアス オプションが使用されます。

      タイル スキーマ ファイル

      作成するタイル スキーマが使用されます。 [マップ サービス キャッシュ タイル スキーマの生成 (Generate Map Server Cache Tiling Scheme)] ジオプロセシング ツールを使用して、タイル スキーマ .xml ファイルを作成することができます。 その他のタイル スキーマ ファイルも C:\Program Files\ArcGIS\Pro\Resources\TilingSchemes からインポートできます。 タイル画像形式がタイル スキーマ ファイルに定義されていない場合、タイル画像形式はデフォルトで PNG に設定されます。 AllSource は、アンチエイリアスを除き、タイル スキーマ ファイルに指定されたパラメーターを適用します。 アプリケーションに設定されているアンチエイリアス オプションが使用されます。

      自動設定

      マップの座標系が WGS 1984 Web Mercator (Auxiliary Sphere) か WGS 1984 になっている場合を除いて、これがデフォルトのオプションです。 タイル スキーマは、マップまたはシーンの座標系に基づいて設定されます。 このタイル スキーマに定義されている詳細レベルは、全球範囲で有効です。そのため、このタイル スキーマを使用してキャッシュされた Web レイヤーは、一緒に表示できます。

    2. [詳細レベル] で、スライダーを使用し、タイルを生成するマップ縮尺を設定します。

      デフォルトの縮尺範囲は提示されています。 マップの目的および推定キャッシュ サイズに基づいて、非常に大きい縮尺や非常に小さい縮尺をキャッシュしないように指定することもできます。

    3. [画像形式] でデフォルト設定を使用するか、別の設定を選択します。 以下の表をご参照ください。

      Web レイヤーのすべてのサブレイヤーにベクター データ ソースがある場合、デフォルト設定は PNG です。 1 つ以上のサブレイヤーにラスター データ ソースがある場合、デフォルト設定は MIXED です。

      形式説明

      PNG

      PNG を使用すると、キャッシュされた詳細レベルに基づいて、正しい形式 (PNG8、PNG24、PNG32) が自動的に選択されます。

      PNG8

      道路や境界など、背景を透過表示する必要のあるオーバーレイ レイヤーには、PNG8 を使用します。 PNG8 を使用すると、情報を失うことなくディスク上に極小サイズのタイルを作成できます。

      マップで使用されている色が 256 色を超えている場合は、PNG8 を使用しないようにしてください。 画像、陰影起伏、グラデーション、透過表示、およびアンチエイリアスを使用すると、256 色をすぐに超えてしまう可能性があります。 高速道路標識などのシンボルでもエッジ周囲には繊細なアンチエイリアスが使われている場合があり、予想以上にマップの色が増えてしまいます。

      PNG24

      道路や境界線などのオーバーレイ レイヤーに使用されている色が 256 を超える場合は、PNG24 を使用します。 (使用されている色が 256 色以下の場合は、PNG8 を選択します)。

      PNG32

      道路や境界線などのオーバーレイ レイヤーに使用されている色が 256 を超える場合は、PNG32 を使用します。 PNG32 は、ラインまたはテキストがアンチエイリアス化してあるオーバーレイ レイヤーに適した選択肢です。 PNG32 は、PNG24 よりもディスクに大きなタイルを作成します。

      JPEG

      カラー バリエーションが豊富で、背景を透過表示する必要のないベースマップ レイヤーに使用する形式です。 ラスター画像および非常に詳細なベクター ベースマップは、ほとんどの場合、JPEG で効率的に処理できます。

      JPEG は、非可逆画像形式です。 画像の見た目に影響を及ぼすことがないように、データが選択的に削除されます。 この結果、ディスク上のタイルが非常に小さいサイズになりますが、マップがベクター ラインまたはラベルを含んでいる場合、ライン周囲に非常に多くのノイズや不明瞭領域が生成されることがあります。 そのような場合は、デフォルトの圧縮値 75 を増分してください。 値を 90 くらいまで増分すると、線画の許容品質と JPEG の小型タイル サイズとのバランスが保てるというメリットがあります。

      MIXED

      MIXED 形式では Web レイヤーの中心では JPEG を、エッジでは PNG32 を使用します。 他のレイヤーにラスター レイヤーをオーバーレイするには MIXED を使用します。

      MIXED 形式の使用時には、透過表示が検出される場所 (マップの背景が表示される場所) ならどこにでも PNG32 タイルが作成されます。 残りのタイルの構築には JPEG が使用されます。 これにより、平均ファイル サイズが小さく抑えられるとともに、他のレイヤー上にきれいにオーバーレイすることができます。 この状況で MIXED 形式を使用しない場合、他のレイヤーとオーバーラップする画像のエッジ周辺に非透過色の領域が表示されます。

    4. [圧縮] ではデフォルトの圧縮品質の値を使用するか、別の値を指定します。

      圧縮は、形式が JPEG または MIXED である場合にのみ使用できます。 (PNG 形式は圧縮されません)。0 ~ 100 の任意の値を使用できます。 値が大きければファイル サイズが大きくなり、画像の品質が高くなります。 低い値の場合は、作成されるファイルのサイズは小さくなり、画像の品質は低下します。 デフォルト値は 75 です。

    5. [オプション] でキャッシュを構築する方法を選択します。

      ウィンドウ下部の [推定] に示されるストレージ推定容量を参考に、キャッシュの構築方法を決定します。

      オプション説明
      サーバー上に自動的にキャッシュ

      キャッシュは自動的に構築されます。 これがデフォルト設定で、小さいキャッシュにはこの方法が適しています。

      サーバー上に手動でキャッシュ

      キャッシュを手動で構築するには、[マップ サービス キャッシュのタイルを管理 (Manage Map Server Cache Tiles)] ツールを使用します。 このオプションは、大きいキャッシュに最適です。 キャッシュは段階的に作成することをお勧めします。最初に、ユーザーが要求する可能性の最も高い対象地域が、最大の縮尺でキャッシュされます。

      注意:

      サービス定義を保存する際、マップ イメージ レイヤーを公開した後、手動でキャッシュを構築する必要があります。

    6. 必要に応じて [キャッシュ ディレクトリ] ドロップダウン矢印をクリックして、キャッシュ タイルが格納されるサーバー キャッシュ ディレクトリを変更します。
    7. あるいは、[クライアントがキャッシュ タイルをエクスポートすることを許可] チェックボックスをオンにして、ユーザーがオフラインで使用するためにキャッシュ タイルをダウンロードできるようにします。

      このオプションをオンにすると、[エクスポートの制限] ボックス内の値を指定して、1 回のリクエストでダウンロード可能なタイルの数を制限できます。

    8. 必要に応じ、[オンデマンドでタイルを作成] チェックボックスをオンにします。

      説明

      オフ

      タイルは自動的に、または手動で、キャッシュを通じてのみ構築されます。 これがデフォルトです。

      オン

      タイルはキャッシュされず、要求に応じて (つまり、クライアント アプリケーションのリクエストに応じて) 作成されます。 これは主に次のような場合で起こります。

      • タイルがサーバー上に自動的にキャッシュされ、キャッシュ範囲の対象地域を指定した場合。 この場合は、タイルは対象地域に対してのみキャッシュされます。 残りのマップ範囲に対し、タイルがオンデマンドで作成される場合。
      • タイルはサーバー上に手動でキャッシュされます。 この場合は、タイルは [マップ サービス キャッシュのタイルを管理 (Manage Map Server Cache Tiles)] ツールで選択した縮尺でキャッシュされます。 選択されていない縮尺については、タイルはオンデマンドで作成されます。

    9. [範囲] で、キャッシュする範囲を選択します。

      オプション説明
      マップ範囲を使用

      タイルは、マップ プロパティで指定された範囲に対してキャッシュします。 デフォルトは、マップ内のすべてのレイヤーの範囲です。 選択したマップ レイヤーを共有すると、選択したレイヤーの結合された範囲に対してのみタイルがキャッシュされます。

      対象地域

      マップのフィーチャ レイヤーの範囲に対してタイルをキャッシュします。 ドロップダウン リストを使用してレイヤーを選択します。 または、[参照] ボタン 参照 をクリックして、ディスク上のフィーチャクラスを参照します。

      注意:

      サーバー上に手動でキャッシュすると、[Web レイヤーとして共有] ウィンドウでキャッシュ範囲オプションは使用できません。 タイルの構築に使用した [マップ サービス キャッシュのタイルを管理 (Manage Map Server Cache Tiles)] ジオプロセシング ツールで使用できます。

    10. 必要に応じ、[推定][計算] をクリックし、キャッシュ サイズを推定します。 [キャッシュ サイズの推定] ダイアログ ボックスでドロップダウン矢印をクリックし、推定の品質として [良][高品質] を選択します。 [キャッシュ推定の開始] ボタン キャッシュ推定を開始 をクリックします。 キャッシュされた各詳細レベルに対してタイルの数とストレージの容量が推定され、合算されます。 [OK] をクリックします。

      デフォルトの静的推定は、平均タイル サイズに関する一般的な推測に基づいており、マップ上の特定のプロパティは考慮していません。 キャッシュ サイズを推定すると、マップのサンプル タイルが構築されます。 つまり、タイル スキーマ、画像形式、圧縮が考慮されるということです (標高レイヤーの LERC 圧縮も同様)。 キャッシュ範囲として対象地域が指定されている場合、対象地域が推定されます。

      最適な推定はより多くのサンプル タイルを作成するため、良の推定よりも計算時間が長くなります。 推定処理をキャンセルするには、[キャッシュ推定の停止] キャッシュ推定を停止 をクリックします。 キャッシュ サイズを推定した後にタイル スキーマを調整すると (詳細レベルやイメージ形式を変更した場合など)、共有ウィンドウの品質の推定は静的に戻ります。 キャッシュ サイズをもう一度推定する必要があります。

  7. ウィンドウの上部で、[戻る] ボタン 戻る をクリックして、レイヤーとケーパビリティのリストに戻ります。
  8. あるいは、[追加レイヤー] で、マップ イメージ レイヤー以外に作成するレイヤーのチェックボックスを 1 つ以上オンにします。
    • WMS
    • WFS
    • OGC フィーチャ

    [一般] タブの [登録済みデータを参照][マップ画像] を選択した場合のみ、WFS レイヤーを使用できます。

  9. 必要に応じ、[ケーパビリティ] で 1 つ以上のチェックボックスをオンにし、使用可能なケーパビリティをオンにします。
    • WCS
    • KML
    • リニア リファレンス
    • ネットワーク解析
    • Topographic Production
    • 検証
    • バージョン管理

    ケーパビリティのリストは、ArcGIS Enterprise のバージョン、マップ イメージ レイヤーに含まれるデータのタイプ、サーバー オブジェクト エクステンションを含むサーバーか、サーバー オブジェクト インターセプターを含むサーバーに共有するかどうかによって異なります。

    レイヤーを追加するか、ケーパビリティを有効にしたら、そのプロパティを構成できるようになります。 詳細については、「追加のレイヤーと機能」をご参照ください。

パラメーターの構成

マップ イメージ レイヤーには、構成可能なパラメーターがあります。 パラメーター設定は、マップ イメージ レイヤーやその他のレイヤー、および追加するケーパビリティに適用されます。サービス パラメーターの詳細をご参照ください。

  1. [構成] タブで [パラメーターの構成] タブ パラメーターの構成 をクリックします。
  2. [プロパティ][サーバーから返される最大レコード数] の値を指定します。

    この設定により、ユーザー クエリから返される最大レコード数が決定します。 数が多くなると、パフォーマンスが低下することがあります。 デフォルト値は 2,000 です。

  3. [高度な設定] 見出しを展開して、次のパラメーターを設定します。
    • [コード値ドメインの最大数] の値を入力して、フィールド、サブタイプ、レイヤー、およびテーブルから返されるドメイン コードの最大数を指定します。 デフォルト値は 25,000 です。
    • [最大画像高さ][最大画像幅] ボックスで値を指定します。 これらの値は、マップ サービスがエクスポートする画像の最大の高さと幅 (ピクセル) を表します。 これらの値のデフォルト値はいずれも 4,096 です。
    • [最大サンプル サイズ] ボックスに値を入力して、クラス閾値レンダラーを計算する際にサンプリングされるレコードの最大数を指定します。 デフォルト値は 100,000 です。
    • 必要に応じ、[スキーマのロックを有効化] ボックスをオフにして、スキーマ ロックを無効化します。 デフォルトでは、マップ イメージ レイヤーの参照用として使用されるデータセットへの変更を防ぐために、スキーマ ロックが有効になっています。
    • 必要に応じて、[個別属性のリレートを無効化] チェックボックスをオンにします。 チェックボックスをオンにしていない場合 (デフォルト)、フィーチャが特定されるとリレート先のテーブルの情報が返されます。 ボックスがオンの場合、リレート先のテーブルの情報は返されません。
  4. 必要に応じ、[日付フィールド][データのタイム ゾーン] ドロップダウン矢印をクリックし、日付値を保存するタイム ゾーンを選択します。

    日付が記録されるタイム ゾーンを指定すると、ユーザーがマップ画像レイヤーを操作したときに日付と時刻の値が正しく変換されます。

    注意:

    タイム ゾーンは、日付フィールドのあるレイヤーがマップに含まれる場合にのみ選択します。 タイム ゾーンを指定しない場合、日付は UTC で保存されたものと想定されます。

    [不明] を選択すると、日付と時間の値は変換されません。 日付フィールドに既知のタイム ゾーンがない場合、またはデータで複数のタイム ゾーンが表されている場合にこのオプションを選択します。 不明タイム ゾーンは、編集情報の記録の日付フィールドには適用されません。 UTC の編集情報の記録日付フィールドでは、サービスの時間が不明に設定されている場合でも UTC が使用されます。

    ArcGIS Enterprise 10.8.1 以前のポータルに共有する場合、[不明] タイム ゾーン オプションは表示されません。

    1. [なし (想定 UTC)][不明] 以外のタイム ゾーンを選択し、タイム ゾーンでサマー タイムを考慮に入れる場合は、[サマータイムを適用] チェックボックスをオンにします。
  5. [なし (想定 UTC)][不明] 以外のタイム ゾーンを選択した場合は、必要に応じて [表示の優先タイム ゾーン] ドロップダウン矢印をクリックし、マップ画像レイヤーからクエリを表示する際に AllSource で使用するタイム ゾーンを選択します。

    優先タイム ゾーンが指定されていない場合、AllSource では日付フィールドが UTC で表示されます。 この設定は、ArcGIS Enterprise 10.8.1 以前のポータルに共有する際には表示されません。

    1. [なし (想定 UTC)][不明] 以外の優先タイム ゾーンを選択し、優先タイム ゾーンでサマー タイムを考慮に入れる場合は、[サマータイムを適用] チェックボックスをオンにします。
  6. 必要に応じて [設定] で、[マップが一意の ID の割り当てを許可するように設定されていることを確認] チェックボックスをオフにします。

    このチェックボックスがオンの場合 (デフォルト)、マップが分析され、[マップ プロパティ][Web レイヤーを共有できるよう一意の数値 ID の割り当てを許可] オプションが有効になっていることが確認されます。 このチェックボックスがオフの場合、分析はスキップされます。 [マップ プロパティ] でこのオプションが有効になっていない場合は、Web レイヤーの公開時に、一意の ID がレイヤーとテーブルに自動的に割り当てられます。

    注意:

    このチェックボックスをオンにしても、[マップ プロパティ] のオプションはいずれも自動的に有効にはなりません。 レイヤー ID とテーブル ID が割り当てられたマップを作成することで、マップ内でのコンテンツやレイヤーの順序が変更された場合にそれらの ID を静的なままにしておくことができます。 Web レイヤーを上書きする場合、割り当てられた ID は、Web マップでのそれらの ID への参照を維持するために、既存のサービス サブレイヤー ID と一致している必要があります。

    レイヤー ID の割り当ての詳細

  7. クラウド データ ウェアハウスのデータを公開している場合は、ウィンドウで追加の設定を使用できることがあります。

    [データ ソース] の下で、サービスがデータにアクセスする方法を指定するオプションを選択します。

    1. データ ウェアハウスに格納されているデータにサービスがアクセスするようにするには、[マテリアライズド ビューの作成またはデータに直接アクセス] を選択します。 これを選択した場合、クラウド データ ウェアハウス内のクエリ レイヤーごとに 2 つのオプションを使用できます。

      オプション説明
      マテリアライズド ビュー

      マテリアライズド ビューを生成します。これは、事前計算されたサービスのクエリ結果を含むデータベース ビューです。 これにより、クエリのパフォーマンスが向上します。サービスは、クエリ レイヤーを操作するたびに SQL クエリを実行するのではなく、マテリアライズド ビューにアクセスするためです。

      このオプションは、[新しいクエリ レイヤー] ダイアログ ボックスから追加されたクエリ レイヤーでのみ使用できます。 これは、Google BigQuery のデータのクエリ レイヤー、および Snowflake のデータのマテリアライズド ビュー クエリ レイヤーのデフォルト オプションです。 詳細は、「クラウド データ ウェアハウス内のデータのクエリ レイヤーを作成」をご参照ください。

      注意:

      Snowflake からデータを共有する場合は、Web レイヤーを共有する前に認識するために、いくつかの制限がマテリアライズド ビューの作成に適用されます。

      データに直接アクセス

      データベースからデータを直接参照します。 このオプションは次のレイヤーでのみ使用できます。

      テーブルのサイズによっては、[新しいクエリ レイヤー] ダイアログ ボックスを使用してクエリ レイヤーを再び追加し、マテリアライズド ビュー オプションを利用する場合があります。

    2. データを継続的に更新する必要がない場合は、[クエリ レイヤーのスナップショットを作成] を選択して、データのスナップショットを生成します。 スナップショットは、ホスティング サーバー上のリレーショナル データ ストアにローカルに格納され、結果としてサービスのレンダリング パフォーマンスが向上します。 更新が必要な場合は、ポータルの Web レイヤーのアイテム ページからスナップショットを更新できます。

      テーブルには、データ ウェアハウス内の各クエリ レイヤー、およびそのレイヤーがスナップショット作成をサポートしているかどうかが示されます。 スナップショットは、[新しいクエリ レイヤー] ダイアログ ボックスから追加されたクエリ レイヤーでのみサポートされます。 次のレイヤーではサポートされていません。

      • データ ウェアハウス接続からマップに追加またはドラッグすることでアクセスされるテーブルのクエリ レイヤー
      • ビン対応のフィーチャ レイヤー
      • パラメーターを持つクエリ レイヤー

      データのサイズによっては、[新しいクエリ レイヤー] ダイアログ ボックスを使用してクエリ レイヤーを再び追加し、スナップショット オプションを利用する場合があります。

    注意:

    これらのオプションは、クラウド データ ウェアハウス内のクエリ レイヤーを ArcGIS Enterprise 10.9.1 以降で共有している場合にのみ使用できます。

プールの構成

プールの設定では、サーバー コンピューターのメモリ リソースを節約しながら、マップ イメージ レイヤーの応答性を (基盤にあるマップ サービスを通じて) 管理します。 プールの詳細については、ArcGIS Enterprise ヘルプの「ユーザー数の予測と対処」と「サービス インスタンス設定の構成」をご参照ください。 また、オンライン記事「Introducing shared instances in ArcGIS Server 10.7」(ArcGIS Server 10.7 の共有インスタンスについて、英語) もご参照ください。

  1. [構成] タブで [プールの構成] タブ プールの構成 をクリックします。
  2. [インスタンス タイプ][専用インスタンス] または [共有インスタンス] をクリックします。

    専用インスタンスは、マップ イメージ レイヤーによって表示されるマップ サービスのみのリクエストを処理するよう、サーバー プロセスを割り当てます。 共有インスタンスでは、1 つのサーバー プロセスが、このマップ サービスと他のサービスのリクエストを処理します。 一般的に、専用インスタンスは頻繁に使用されるサービスに適しており、共有インスタンスは頻繁に使用されないサービスに適しています。

    注意:

    共有インスタンス プールは、お使いの ArcGIS Enterprise バージョンが 10.7.1 以降である場合に、AllSource からのみ設定できます。

  3. 専用インスタンス タイプを選択した場合、[コンピューターごとのインスタンス数] でインスタンス数の [最小][最大] の値を設定します。

    サーバー プロセスは、サービスが実行する各フェデレーション サーバー上で、インスタンスの最大数を上限に、最小数を下限として割り当てられます。 最小数をゼロに設定すると、マップ サービスが一定時間にわたってリクエストを受信しなければ、プロセスは解放されます。

    注意:

    この設定は、共有インスタンス タイプを選択した場合は使用されません。