欠損値の補完 (Fill Missing Values) (時空間パターン マイニング)

サマリー

空間近傍、時空間近傍、時系列、またはグローバル統計の値に基づいて欠損 (NULL) 値を推定値に置き換えます。

欠損値の補完ツールの詳細

欠損値の補完ツールの図

使用法

  • [入力フィーチャまたはテーブル] パラメーター値には、ポイント フィーチャ、ポリゴン フィーチャ、またはスタンドアロン テーブルを指定できます。

  • 入力フィーチャの場合、空間近傍、時空間近傍、または時系列の値を使用して欠損値を推定することができます。 欠損値は、入力フィーチャまたは関連テーブルに存在する可能性があります。 スタンドアロン テーブルの場合、入力フィールドのグローバル統計または時系列の値を使用して、欠損値を推定することができます。 スタンドアロン テーブルは空間情報を持たないため、テーブルの空間近傍を定義することはできません。

  • 出力には、[補完するフィールド] パラメーターのフィールドごとに 3 つのフィールドが含まれます。 1 つ目のフィールドには元の値と補完値が格納され、2 つ目のフィールドには、値が推定されたことを示すインジケーターが格納されます。 推定フィールドでは元のフィールド名が維持されますが、次の命名規則を使用してフィールド エイリアスが作成されます。<field>_FILLED および <field>_ESTIMATED 入力フィーチャの場合、3 つ目のフィールドは、各推定値の計算に使用される近傍数フィールド <field>_ N_NEIGHBORS です。 スタンドアロン入力テーブルの場合、3 つ目のフィールドは、各推定値の計算に使用されるレコード数フィールド <field>_NUM_REC_USED です。

  • 入力フィーチャの場合、出力には、ターゲットの欠損値の計算に使用される近傍数と近傍値の範囲の理解に役立つ値が格納されるフィールドも含まれます。 [補完方法] パラメーターが [平均] に設定されている場合は、計算に使用された近傍の標準偏差 (<field>_STD) が報告されます。 [最大] オプションの場合は最大近傍値 (<field>_MAX) が、[最小] オプションの場合は最小近傍値 (<field>_MIN) が報告されます。 [補完方法] パラメーターが [中央値] に設定されている場合は、近傍の平均絶対偏差 (<field>_MAD) が報告されます。 欠損値が [時系列トレンド] オプションを使用して補完される場合、<field>_RES フィールドにはスプラインの二乗残差の合計が格納されます。 NNBRS フィールドには、推定値の計算に使用される近傍数が含まれています。

  • スタンドアロン テーブルの場合、出力には、ターゲットの欠損値の計算に使用されるフィールドの NULL でない値の統計および範囲の理解に役立つ値が格納されるフィールドも含まれます。 [補完方法] パラメーターが [平均] に設定されている場合は、計算に使用されたフィールドのすべての NULL でない値の標準偏差 (<field>_STD) が報告されます。 [最大] オプションの場合は入力フィールドの最大値 (<field>_MAX) が、[最小] オプションの場合は最小値 (<field>_MIN) が報告されます。 [補完方法] パラメーターが [中央値] に設定されている場合は、NULL でない値の平均絶対偏差 (<field>_MAD) が報告されます。 欠損値が [時系列トレンド] オプションを使用して補完される場合、<field>_RES フィールドにはスプラインの二乗残差の合計が格納されます。

  • NULL 値が含まれていないフィールドを挿入できます。 これらのフィールドは出力にコピーされますが、出力 (<field>_FILLED<field>_ESTIMATED など) 内で追加フィールドに関連付けられることはありません。 別の方法として、出力に追加される [一意の ID] パラメーターの値を指定できます。この値は、結果を再び入力フィーチャまたはテーブルに結合するために使用できます。

  • フィールド NUM_EST (関連テーブルを使用している場合は TOT_EST) は、関連付けられたレコードについて推定された変数の総数を示します。 このフィールドは出力マップのレンダリングに使用されます。

  • [入力にフィールドを追加] パラメーターを使用して、追加フィールドを入力フィーチャまたはテーブルに追加することができます。 これらのフィールドを追加した場合、リレート テーブルを指定することはできません。

  • 入力フィーチャの場合、入力時空間データの構造に応じてさまざまな方法で [ロケーション ID] パラメーターを使用できます。

    • データが関連テーブルに格納され (つまり、時間経過を伴う属性を含む関連テーブルが存在するフィーチャクラスのフィーチャ セットが存在する)、関連テーブルの欠損値を補完する必要がある場合は、[関連テーブル] パラメーターを使用できます。 [ロケーション ID] パラメーター値は、入力フィーチャクラスの各フィーチャを関連テーブルのレコード セットと照合しており、各入力フィーチャに対して一意である必要があります。
    • (反復形状またはジオメトリによって) データが同じフィーチャクラスに格納されている場合、[ロケーション ID] パラメーターは、フィーチャクラス内のそれぞれ一意のロケーションを指定します。 たとえば、米国の郡レベルの 10 年間の人口データがある場合、各郡はフィーチャクラス内で 10 回反復され、郡の ID を使用して、それぞれ一意の郡のロケーションを指定します。 ロケーション ID は、すべてのロケーションに対して一意である必要がありますが、すべてのフィーチャに対して一意である必要はありません。

  • [ロケーション ID] 値は整数またはテキスト フィールドで、一意の固定されたロケーションを表している必要があります。 時間の経過とともに異なる X 座標と Y 座標を指定してはなりません。

  • このツールは、反復形状として格納されたか、関連テーブルとともに格納されたパネル データで使用できます。 [ロケーション ID] パラメーターに値が指定されている場合、このツールは、入力がパネル データであり、[時間フィールド] パラメーターが必須であることを認識します。

  • スタンドアロン テーブルで、[ロケーション ID] パラメーターに値が指定され、[時間フィールド] パラメーターに値が指定されていない場合、推定値は NULL 値が補完されているロケーションと同じロケーション ID を持つレコードを使用して計算されます。 たとえば、米国の郡レベルのデータがあり、同じ州のすべての郡の平均値を使用して欠損値を補完する必要がある場合は、州をロケーション ID として表すフィールドを使用します。

  • [ロケーション ID][時間フィールド] の両方のパラメーター値がスタンドアロン テーブルに入力されている場合、[補完方法] パラメーターの [時系列トレンド] オプションのみを使用できます。

  • [固定距離][隣接エッジのみ]、または [隣接エッジ コーナー] オプションが [空間リレーションシップのコンセプト] パラメーターに選択されている場合は、[距離バンド][時間近傍] パラメーターに値を選択して、時空間ウィンドウをシミュレートできます。

  • [固定距離][隣接エッジのみ]、または [隣接エッジ コーナー] オプションが [空間リレーションシップのコンセプト] パラメーターに選択されている場合は、[空間近傍数] パラメーター値を設定して、近傍の最小数を指定できます。

  • [補完方法] パラメーターの [時系列トレンド] オプションは、[ロケーション ID][時間フィールド] パラメーターに値が設定されている場合のみ使用できます。

  • [時系列トレンド] オプションを使用して値を補完する場合、補完対象の NULL 値を含むロケーションを補完するには、時系列の最初と最後に、値を持つ期間が 2 つずつ存在している必要があります。 この要件のため、最初の 2 つの時間ステップまたは最後の 2 つの時間ステップに存在する NULL は、[時系列トレンド] オプションを使用して補完することはできません。

  • [時系列トレンド] オプションでは、SciPy 内挿パッケージ内にある Interpolated Univariate Spline 方法が使用されます。

  • パネル データの欠落値を空間近傍で補完するときは、[時間近傍] パラメーターを 0 に設定する必要があります。

  • データがパネル データの場合、[時間近傍] パラメーターを使用して時間でフィルターを設定できます。 または、[時間近傍] を 0 に設定すると、空間近傍のみを表示することもできます。

  • 結果として示された補完値を検査して、それらの値が解析で有意であることを確認することが重要です。 たとえば、元のフィールドが整数であるときに、このツールを空間近傍の平均値を使用して補完するように設定した場合は、結果に小数が含まれることになります。入力フィールドが個数の場合、これは有意ではない可能性があります。 さらに、[時系列トレンド] パラメーターに使用される方法に基づいて、既存の値がいずれも負ではない場合でも、結果が負の数になることがあります。 補完するフィールドが人口を示す場合、これも有意ではありません。

  • フィールド N_NEIGHBORS は、フィーチャの計算に含まれる近傍数を報告します。 [補完方法] パラメーターが [時系列トレンド] に設定されている場合、この数は [ロケーション ID] 値の時系列に存在する値の数を示します (たとえば、時系列で 1 つの値のみが欠落している場合は、データセット内の時間ステップ数から 1 を引いた値が報告されます)。 [K 近傍][空間リレーションシップのコンセプト] パラメーター値および [時間近傍] 値を使用している場合、報告される近傍数には、指定したタイム ウィンドウ内に存在するフィーチャの k 近傍が含まれます。

  • [NULL 値] パラメーターは、NULL (欠損) 値を表します。 このパラメーターは、入力および出力形式に応じてさまざまな方法で使用されます。

    • ジオデータベース フィーチャクラスまたはテーブルで、[NULL 値] パラメーターに値が指定されない場合、<NULL> が NULL (欠損値) と見なされます。 値が指定された場合は、その値と <NULL> 値がツールの出力で推定されます。
    • シェープファイルと dBASE テーブルの場合、[NULL 値] パラメーターが必要です。 入力データの NULL または欠損値を表す値を指定する必要があります (例: -9999)。
    • 入力がファイル ジオデータベース フィーチャクラスまたはテーブルで、出力がシェープファイルまたは dBASE テーブルの場合、推定できない欠損値のツール出力での表示方法を指定するには、このパラメーターが必須です。

  • 推定して補完することができない欠損値は、最初にそれらの NULL が存在していた形式か、[NULL 値] パラメーターで指定した形式で出力に報告されます。

  • ツールの実行中に、補完されるフィールドの分析と特性の詳細を示すメッセージ[ジオプロセシング] ウィンドウの下部に書き込まれます。 このメッセージにアクセスするには、進行状況バーにカーソルを合わせてポップアップ ボタン ポップアップ をクリックするか、[ジオプロセシング] ウィンドウでメッセージ セクションを展開します。 ジオプロセシング履歴を介して、以前に実行した [欠損値の補完 (Fill Missing Values)] ツールのメッセージにアクセスすることもできます。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力フィーチャまたはテーブル

補完される NULL 値を含むポイント フィーチャクラス、ポリゴン フィーチャクラス、またはスタンドアロン テーブルです。

[関連テーブル] パラメーター値が指定されている場合、補完される NULL 値は関連テーブルに含まれます。 入力フィーチャは、時空間近傍を指定するため、関連テーブルの行と照合されます。

Feature Layer; Table View
出力フィーチャまたはテーブル
(オプション)

補完 (推定) 値を含む出力フィーチャまたはスタンドアロン テーブル。

[関連テーブル] パラメーター値が指定されている場合、このパラメーターの出力にはロケーションごとの推定値の数が格納され、[出力テーブル] パラメーター値には補完 (推定) 値が格納されます。

Feature Class; Table
補完するフィールド

欠損値 (NULL 値) を含む数値フィールド。

Field
補完方法

適用される計算のタイプを指定します。 [時系列トレンド] オプションは、[ロケーション ID][時間フィールド] パラメーター値が指定されている場合のみ使用できます。

  • 平均NULL 値はフィーチャの近傍の平均値に置き換えられ、スタンドアロン テーブルの場合は補完されるフィールドの平均値に置き換えられます。
  • 最小NULL 値はフィーチャの近傍の最小値に置き換えられ、スタンドアロン テーブルの場合は補完されるフィールドの最小値に置き換えられます。
  • 最大NULL 値はフィーチャの近傍の最大値に置き換えられ、スタンドアロン テーブルの場合は補完されるフィールドの最大値に置き換えられます。
  • 中央値NULL 値はフィーチャの近傍の中央値 (並べ替えたときの中央値) に置き換えられ、スタンドアロン テーブルの場合は補完されるフィールドの中央値に置き換えられます。
  • 時系列トレンドNULL 値は一意のロケーションにおけるトレンドに基づいて置き換えられます。
String
空間リレーションシップのコンセプト
(オプション)

フィーチャ間の空間リレーションシップをどのよう定義するかを指定します。

  • 固定距離指定された各フィーチャの臨界距離 ([距離バンド] パラメーター値) 内にある隣接フィーチャが計算に含められます。臨界距離外のものはすべて除外されます。
  • K 近傍最も近い K 個のフィーチャが計算に含められます。K は指定した数値パラメーターです。
  • 隣接エッジのみ境界またはオーバーラップを共有する隣接ポリゴンだけが、ターゲットのポリゴン フィーチャの計算に影響を与えます。
  • 隣接エッジ コーナー境界、ノード、またはオーバーラップを共有するポリゴン フィーチャはターゲットのポリゴン フィーチャの計算に影響を与えます。
  • 空間加重をファイルから取得空間リレーションシップは、指定した空間加重ファイルによって定義されます。 空間加重ファイルへのパスは、[加重マトリックス ファイル] パラメーターに指定します。
String
距離バンド
(オプション)

[空間リレーションシップのコンセプト] パラメーターの [固定距離] オプションのカットオフ距離。 ターゲット フィーチャに対して指定した制限から外れたフィーチャは、そのフィーチャの計算において無視されます。 このパラメーターは、[隣接エッジのみ] オプションや [隣接エッジ コーナー] オプションに対しては使用できません。

Linear Unit
時間近傍
(オプション)

ターゲット フィーチャの計算にどのフィーチャを使用するかを決定する前後の時間間隔。 ターゲット フィーチャのこの間隔に含まれないフィーチャは、そのフィーチャの計算において無視されます。

Time Unit
時間フィールド
(オプション)

データセット内の各レコードのタイム スタンプが格納されるフィールド。 このフィールドは Date タイプである必要があります。

フィーチャが入力される場合、時間フィールドは、欠損値を補完する時間近傍を定義します。 関連テーブルが指定されている場合、値を指定する必要があります。

フィーチャおよびテーブルが入力される場合、そのロケーションの時系列トレンドを使用して欠損値を補完する際に、時間フィールドが使用されます。

Field
空間近傍数
(オプション)

計算に含まれる最近傍の数。

[空間リレーションシップのコンセプト] パラメーターの [固定距離][隣接エッジのみ]、または [隣接エッジ コーナー] オプションが選択されている場合、この数は、計算に含める近傍の最小数を示します。

Long
ロケーション ID
(オプション)

各ロケーションを示す一意の ID を含む整数またはテキスト フィールド。

関連テーブルが指定されている場合、このフィールドは各入力フィーチャを関連テーブルの行と照合するために使用され、このフィールドの値は各入力フィールドに対して一意である必要があります。 関連テーブルが指定されていない場合、このフィールドを使用して、入力フィーチャ内のそれぞれ一意のロケーションを指定し、時間近傍を特定します。 この場合、このフィールドの値はすべてのロケーションに対して一意である必要がありますが、各フィーチャに対して一意である必要はありません (複数のフィーチャに同じロケーションが含まれる可能性があるため)。

Field
リレート テーブル
(オプション)

[入力フィーチャまたはテーブル] パラメーターの各フィーチャの時系列データが格納されるテーブルまたはテーブル ビュー。

Table View
リレート ロケーション ID
(オプション)

リレートのキーとなる [ロケーション ID] パラメーター値が格納されている、[関連テーブル] パラメーター内の整数またはテキスト フィールド。

Field
空間ウェイト マトリックス ファイル
(オプション)

フィーチャ間の空間リレーションシップ、および潜在的に時系列のリレーションシップを定義するウェイトが含まれたファイルへのパス。

File
ユニーク ID
(オプション)

[入力フィーチャまたはテーブル] パラメーター値のレコードごとに異なる値を持つ整数フィールド。 このフィールドは、結果を再び元のデータセットに結合するために使用できます。

Unique ID フィールドがない場合は、整数フィールドを入力フィーチャの属性テーブルに追加し、FID/OBJECTID フィールドに等しいフィールド値を計算することによって作成できます。

Field
NULL 値
(オプション)

NULL (欠損) 値を表す値。 値が指定されない場合、<NULL> はジオデータベース フィーチャクラスまたはテーブルを表すと見なされます。 値が指定されている場合、その値とすべての <NULL> 値の両方が補完されます。 入力または出力がシェープファイルまたは dBASE テーブルの場合、NULL プレースホルダーの数値は必須です。

Double
出力テーブル
(オプション)

補完 (推定) 値が格納される出力テーブル。

リレート テーブルが指定されている場合、出力テーブルは必須です。

Table
入力データのフィールドを追加
(オプション)

補完された値のフィールドを入力データに追加するか、補完された値のフィールドを含む出力フィーチャクラスまたはテーブルを作成するかを指定します。 フィールドを追加した場合、リレート テーブルを指定できず、出力座標系の環境は無視されます。

  • オン - 補完された値を含むフィールドは入力データに追加されます。 このオプションを実行すると、入力データが変更されます。
  • オフ - 補完された値のフィールドを含む出力フィーチャクラスまたはテーブルが作成されます。 これがデフォルトです。

Boolean

派生した出力

ラベル説明データ タイプ
更新された入力フィーチャまたはテーブル

補完された値のフィールドを含む更新済みの入力フィーチャまたはテーブル。

Feature Layer, Table View

arcpy.stpm.FillMissingValues(in_features, {out_features}, fields_to_fill, fill_method, {conceptualization_of_spatial_relationships}, {distance_band}, {temporal_neighborhood}, {time_field}, {number_of_spatial_neighbors}, {location_id}, {related_table}, {related_location_id}, {weights_matrix_file}, {unique_id}, {null_value}, {out_table}, {append_to_input})
名前説明データ タイプ
in_features

補完される NULL 値を含むポイント フィーチャクラス、ポリゴン フィーチャクラス、またはスタンドアロン テーブルです。

related_table パラメーター値が指定されている場合、補完される NULL 値は関連テーブルに含まれます。 入力フィーチャは、時空間近傍を指定するため、関連テーブルの行と照合されます。

Feature Layer; Table View
out_features
(オプション)

補完 (推定) 値を含む出力フィーチャまたはスタンドアロン テーブル。

related_table パラメーター値が指定されている場合、このパラメーターの出力にはロケーションごとの推定値の数が格納され、out_table パラメーター値には補完 (推定) 値が格納されます。

Feature Class; Table
fields_to_fill
[fields_to_fill,...]

欠損値 (NULL 値) を含む数値フィールド。

Field
fill_method

適用される計算のタイプを指定します。 TEMPORAL_TREND オプションは、location_idtime_field パラメーター値が指定されている場合のみ使用できます。

  • AVERAGENULL 値はフィーチャの近傍の平均値に置き換えられます。
  • MINIMUMNULL 値はフィーチャの近傍の最小値に置き換えられます。
  • MAXIMUMNULL 値はフィーチャの近傍の最大値に置き換えられます。
  • MEDIANNULL 値はフィーチャの近傍の中央値 (並べ替えたときの中央値) に置き換えられます。
  • TEMPORAL_TRENDNULL 値は一意のロケーションにおけるトレンドに基づいて置き換えられます。
String
conceptualization_of_spatial_relationships
(オプション)

フィーチャ間の空間リレーションシップをどのよう定義するかを指定します。

  • FIXED_DISTANCE指定された各フィーチャの臨界距離 (distance_band パラメーター値) 内にある隣接フィーチャが計算に含められます。臨界距離外のものはすべて除外されます。
  • K_NEAREST_NEIGHBORS最も近い K 個のフィーチャが計算に含められます。K は指定した数値パラメーターです。
  • CONTIGUITY_EDGES_ONLY境界またはオーバーラップを共有する隣接ポリゴンだけが、ターゲットのポリゴン フィーチャの計算に影響を与えます。
  • CONTIGUITY_EDGES_CORNERS境界、ノード、またはオーバーラップを共有するポリゴン フィーチャはターゲットのポリゴン フィーチャの計算に影響を与えます。
  • GET_SPATIAL_WEIGHTS_FROM_FILE空間リレーションシップは、指定した空間加重ファイルによって定義されます。 空間加重ファイルへのパスは、Weights_Matrix_File パラメーターに指定します。
String
distance_band
(オプション)

conceptualization_of_spatial_relationships パラメーターの FIXED_DISTANCE オプションのカットオフ距離。 ターゲット フィーチャに対して指定した制限から外れたフィーチャは、そのフィーチャの計算において無視されます。 CONTIGUITY_EDGES_ONLY または CONTIGUITY_EDGES_CORNERS オプションでは、このパラメーターを使用できません。

Linear Unit
temporal_neighborhood
(オプション)

ターゲット フィーチャの計算にどのフィーチャを使用するかを決定する前後の時間間隔。 ターゲット フィーチャのこの間隔に含まれないフィーチャは、そのフィーチャの計算において無視されます。

Time Unit
time_field
(オプション)

データセット内の各レコードのタイム スタンプが格納されるフィールド。 このフィールドは Date タイプである必要があります。

フィーチャが入力される場合、時間フィールドは、欠損値を補完する時間近傍を定義します。 関連テーブルが指定されている場合、値を指定する必要があります。

フィーチャおよびテーブルが入力される場合、そのロケーションの時系列トレンドを使用して欠損値を補完する際に、時間フィールドが使用されます。

Field
number_of_spatial_neighbors
(オプション)

計算に含まれる最近傍の数。

conceptualization_of_spatial_relationships パラメーターの FIXED_DISTANCECONTIGUITY_EDGES_ONLY、または CONTIGUITY_EDGES_CORNERS オプションが選択されている場合、この数は、計算に含める近傍の最小数を示します。

Long
location_id
(オプション)

各ロケーションを示す一意の ID を含む整数またはテキスト フィールド。

関連テーブルが指定されている場合、このフィールドは各入力フィーチャを関連テーブルの行と照合するために使用され、このフィールドの値は各入力フィールドに対して一意である必要があります。 関連テーブルが指定されていない場合、このフィールドを使用して、入力フィーチャ内のそれぞれ一意のロケーションを指定し、時間近傍を特定します。 この場合、このフィールドの値はすべてのロケーションに対して一意である必要がありますが、各フィーチャに対して一意である必要はありません (複数のフィーチャに同じロケーションが含まれる可能性があるため)。

Field
related_table
(オプション)

in_features パラメーターの各フィーチャの時系列データが格納されるテーブルまたはテーブル ビュー。

Table View
related_location_id
(オプション)

リレートのキーとなる location_id パラメーター値が格納されている、related_table パラメーター内の整数またはテキスト フィールド。

Field
weights_matrix_file
(オプション)

フィーチャ間の空間リレーションシップ、および潜在的に時系列のリレーションシップを定義するウェイトが含まれたファイルへのパス。

File
unique_id
(オプション)

in_features パラメーター値のレコードごとに異なる値を持つ整数フィールド。 このフィールドは、結果を再び元のデータセットに結合するために使用できます。

unique_id フィールドがない場合は、整数フィールドをフィーチャクラス テーブルに追加し、FID/OBJECTID フィールドに等しいフィールド値を計算することによって作成できます。

Field
null_value
(オプション)

NULL (欠損) 値を表す値。 値が指定されない場合、<NULL> はジオデータベース フィーチャクラスまたはテーブルを表すと見なされます。 値が指定されている場合、その値とすべての <NULL> 値の両方が補完されます。 入力または出力がシェープファイルまたは dBASE テーブルの場合、NULL プレースホルダーの数値は必須です。

Double
out_table
(オプション)

補完 (推定) 値が格納される出力テーブル。

リレート テーブルが指定されている場合、出力テーブルは必須です。

Table
append_to_input
(オプション)

補完された値のフィールドを入力データに追加するか、補完された値のフィールドを含む出力フィーチャクラスまたはテーブルを作成するかを指定します。 フィールドを追加した場合、リレート テーブルを指定できず、出力座標系の環境は無視されます。

  • APPEND_TO_INPUT補完された値を含むフィールドは入力データに追加されます。 このオプションを実行すると、入力データが変更されます。
  • NEW_FEATURES補完された値のフィールドを含む出力フィーチャクラスまたはテーブルが作成されます。 これがデフォルトです。
Boolean

派生した出力

名前説明データ タイプ
updated_features

補完された値のフィールドを含む更新済みの入力フィーチャまたはテーブル。

Feature Layer, Table View

コードのサンプル

FillMissingValues の例 1 (Python ウィンドウ)

次の Python ウィンドウ スクリプトは、FillMissingValues 関数の使用方法を示しています。

import arcpy
arcpy.env.workspace = r"C:\STPM\Chicago.gdb"
arcpy.stpm.FillMissingValues("Chicago_Data", "Chicago_Filled", "COUNT", "AVERAGE",
                             "K_NEAREST_NEIGHBORS", "", "", "", 8)
FillMissingValues の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次のスタンドアロン Python スクリプトで、FillMissingValues 関数を使用する方法を示します。

# Fill missing values using a feature set and related table
# Use the results to create a space-time cube from defined locations
# Run Emerging Hot Spot Analysis on the data
# Visualize the results in 3d

# Import system modules
import arcpy

# Set overwriteOutput property to overwrite existing output, by default
arcpy.env.overwriteOutput = True

# Local variables ...
arcpy.env.workspace = r"C:\STPM\Chicago.gdb"

try:
    # Fill missing values in a feature class containing block group polygon 
    # shapes and a related table containing the incidents. Since some of the 
    # values are missing, you will fill them using the temporal trend method.
    arcpy.stpm.FillMissingValues(
            "Chicago_Feature", "Chicago_FilledFeature", "COUNT", 
            "TEMPORAL_TREND", "", "", NoneNone, "TIME", "", "MYID", 
            "Chicago_Table", "MYID", "", "", "", "Chicago_FilledTable")

    # Create a defined location space-time cube using a related table. Using a 
    # reference time at the start of the month to force binning fall on month 
    # breaks. Using temporal aggregation to sum multiple entries into one month.
    # Using the method drop location if missing values since you already filled 
    # using Fill Missing Values.
    arcpy.stpm.CreateSpaceTimeCubeDefinedLocations(
            "Chicago_FilledFeature", r"C:\STPM\Chicago_Cube.nc", "MYID",
            "APPLY_TEMPORAL_AGGREGATION", "TIME", "1 Months", "REFERENCE_TIME", 
            "10/1/2015", "", "COUNT SUM DROP_LOCATIONS", "Chicago_FilledTable",
            "MYID")

    # Run an emerging hot spot analysis on the defined locations cube. Using 
    # contiguity edges so only block groups that bound each other are considered 
    # neighbors.
    arcpy.stpm.EmergingHotSpotAnalysis(
            r"C:\STPM\Chicago_Cube.nc", "COUNT_SUM_NONE", 
            "Chicago_Cube_EmergingHotSpot", "", 1, "", "CONTIGUITY_EDGES_ONLY")

    # Use Visualize Cube in 3d to see the hot spot results for each time slice
    arcpy.stpm.VisualizeSpaceTimeCube3D(
            r"C:\STPM\Chicago_Cube.nc", "COUNT_SUM_NONE", 
            "HOT_AND_COLD_SPOT_RESULTS", "Chicago_Cube_Visualize3d")

except arcpy.ExecuteError:
    # If an error occurred when running the tool, print the messages
    print(arcpy.GetMessages())