SAS → テーブル (SAS To Table) (変換)

サマリー

SAS データセットをテーブルに変換します。

使用法

  • このツールは、ローカル コンピューターにインストールされている SAS Desktop への接続または SAS Cloud Analytic Services (CAS) への接続に対応しています。 CAS を使用している場合は、変換中にレコードの順序が変更されることがあります。

  • Workspace Server、UNIX、Mainframe などの SAS のリモート配置の場合、[カスタム セッション構成ファイル] パラメーターを使用する必要があります。 SAS が、AllSource と同じコンピューターにインストールされている場合、構成ファイルは不要です。

    SAS セッションの構成の詳細

  • libref.tablename の形式で SAS データセットを指定します。ここで、librefSAS または CAS ライブラリの名前を表し、tablenameSAS データセットの名前を表します。 たとえば、SASUSER.MYTABLE は、SASUSER ライブラリに格納されている MYTABLE という SAS データセットを表しています。

  • SAS ライブラリ、データセット名、および列名では、大文字と小文字が区別されません。 たとえば、SASUSER.MYTABLEsasuser.mytable および SASUser.MyTable と同じであると見なされます。

  • 変換できるレコードの数は、コンピューターのメモリの空き容量によって異なります。

  • SAS データセットの列の形式は出力テーブルで保持されません。

  • ローカルの SAS 配置の場合、デフォルトで SASUSERSASHELPMAPSMAPSSASMAPSGFK の各ライブラリを利用できます。 カスタム ライブラリを使用するには、SAS Autoexec ファイルで libref を定義する必要があります。

    Autoexec 構成の詳細

  • CAS に接続する際、2 通りの方法で認証情報を認証できます。

    • [CAS ユーザー名] パラメーターと [パスワード] パラメーターを使用し、ユーザー名とパスワードを入力します。 パスワードは非表示であり、ジオプロセシング履歴からアクセスできません。
    • ユーザー名とエンコードされたパスワードを含む [CAS 認証 (Authinfo) ファイル] パラメーターを使用して認証 (Authinfo) ファイルを指定します。 このオプションを使用すると、ツールを実行するたびにパスワードを再入力する手間を省くことができます。

      ツールを実行するたびに Authinfo ファイルを自動的に使用するには、ファイルに「_authinfo」(アンダースコアを含む) という名前を付け、Windows ホーム ディレクトリ (通常は C:\Users\<username>) に保存します。 ファイルには、_authinfo.txt_authinfo.netrc などの任意のファイル拡張子を付けることができます。 ファイルがホーム ディレクトリに存在する場合、[CAS 認証 (Authinfo) ファイル)] パラメーターにファイルの内容が自動的に反映されます。 これにより、ツールを使用するたびに同じ Authinfo ファイルを参照する必要がなくなります。

      Authinfo ファイルには複数のホストとポートの接続情報を含めることができますが、1 人のユーザーが 1 つのホストとポートに接続する最もシンプルなケースでは、Authinfo ファイルは次の構文を含む単一の行となります。

      default user MYUSERNAME password {SAS004}1234567890ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ

      PROC PWENCODE SAS プロシージャを使用し、ファイルのパスワードをエンコードできます。

      Authinfo ファイルの作成とパスワードのエンコードの詳細

  • WORK ライブラリは SAS セッションの開始時に作成される一時的なワークスペースで、セッションの終了時にすべてのファイルが削除されます。 このツールは操作中に新しい SAS セッションを開始および終了するため、このツール内で WORK ライブラリを使用しないでください。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力 SAS データセット (libref.tablename)

入力 SAS データセット。 libref.tablename の形式でデータセットを指定します。ここで、librefSAS ライブラリの名前を表し、tablenameSAS データセットの名前を表します。

String
出力テーブル

出力テーブル。

Table
SAS データセットを SAS Cloud Analytic Services (CAS) からダウンロード
(オプション)

入力 SAS データセットを CAS からダウンロードするか、入力 SAS データセットにローカル SAS ライブラリからアクセスするかを指定します。

  • オン - 入力 SAS データセットを CAS からダウンロードします。
  • オフ - 入力 SAS データセットにローカル SAS ライブラリからアクセスします。 これがデフォルトです。

Boolean
CAS ホスト名 URL
(オプション)

CAS ホストの URL。

String
ポート
(オプション)

CAS 接続のポート。

Long
CAS ユーザー名
(オプション)

CAS 接続のユーザー名。

String
パスワード
(オプション)

CAS 接続のパスワード。 ツールの実行後にパスワードは非表示になるため、アクセスすることができません。

String Hidden
カスタム セッション構成ファイル
(オプション)

SAS セッションのカスタム構成を指定するファイル。 このファイルは、SAS のカスタマイズされたローカル配置またはリモート配置の場合にのみ必要です。

File
CAS 認証 (Authinfo) ファイル
(オプション)

CAS に接続する際の認証情報を含むファイル。 ファイルには、接続用のユーザー名と、エンコードされたパスワードが含まれる必要があります。 ファイルが指定されている場合、[CAS ユーザー名] パラメーターと [パスワード] パラメーターは指定する必要はありません。

File

arcpy.conversion.SASToTable(in_sas_dataset, out_table, {use_cas_connection}, {hostname}, {port}, {username}, {password}, {custom_cfg_file}, {authinfo_file})
名前説明データ タイプ
in_sas_dataset

入力 SAS データセット。 libref.tablename の形式でデータセットを指定します。ここで、librefSAS ライブラリの名前を表し、tablenameSAS データセットの名前を表します。

String
out_table

出力テーブル。

Table
use_cas_connection
(オプション)

入力 SAS データセットを CAS からダウンロードするか、入力 SAS データセットにローカル SAS ライブラリからアクセスするかを指定します。

  • USE_CAS入力 SAS データセットを CAS からダウンロードします。
  • LOCAL_SAS入力 SAS データセットにローカル SAS ライブラリからアクセスします。 これがデフォルトです。
Boolean
hostname
(オプション)

CAS ホストの URL。

String
port
(オプション)

CAS 接続のポート。

Long
username
(オプション)

CAS 接続のユーザー名。

String
password
(オプション)

CAS 接続のパスワード。 ツールの実行後にパスワードは非表示になるため、アクセスすることができません。

String Hidden
custom_cfg_file
(オプション)

SAS セッションのカスタム構成を指定するファイル。 このファイルは、SAS のカスタマイズされたローカル配置またはリモート配置の場合にのみ必要です。

File
authinfo_file
(オプション)

CAS に接続する際の認証情報を含むファイル。 ファイルには、接続用のユーザー名と、エンコードされたパスワードが含まれる必要があります。 ファイルが指定されている場合、username パラメーターと password パラメーターは指定する必要はありません。

File

コードのサンプル

SASToTable の例 1 (Python ウィンドウ)

次の Python ウィンドウ スクリプトは、ローカル SAS インストールで SASToTable 関数を使用する方法を示しています。


import arcpy
arcpy.conversion.SASToTable("sashelp.cars", "CarsTable", "LOCAL_SAS")
SASToTable の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次のスタンドアロン Python スクリプトは、CAS への接続を使用して SASToTable 関数を使用する方法を示しています。


# Import system modules
import arcpy
import getpass

# Provide tool parameters
in_SASDS = "casuser.MySASData"
out_table = "MyEsriData"
connection = "USE_CAS"
hosturl = https://XXX.vdp.sas.com/XXX-XXXXX-default-http/ 
port = 100
username = "CAS_user"

# Provide password securely
password = getpass.getpass()

try:
    # Set the workspace and run the tool.
    arcpy.env.workspace = r"C:\\SASToTable\\MyData.gdb"
    arcpy.conversion.SASToTable(in_SASDS, out_table, connection, hosturl,
                     port, username, password)

except arcpy.ExecuteError:
    # If an error occurred when running the tool, print the error message.
    print(arcpy.GetMessages())

環境

このツールは、ジオプロセシング環境を使用しません。