コンソール出力の取得

[コンソール] デスクトップ ツールでは、デスクトップ ツールを使用して AppStudio アプリからコンソール出力を取得できます。これは Qt Creator に表示されているのと同じものです。 Qt Creator コンソールと同様に、[コンソール] ツールは同じコンピューター上で実行されているアプリで使用できますが、同じネットワーク上にある別のデバイスからの出力を受信することもできます。 これは、iOS または Android デバイスからのコンソール出力を取得して、デスクトップに表示するには理想的な機能です。

AppStudio アプリを Android デバイスで実行時に強制終了する場合は、生成されたシステム ログ ファイルを取得して、診断とトラブルシューティングを行います。 そのためには、Android SDK ツールを使用する必要があります。 詳細については、技術情報記事「How to export a crash log (logcat) from an Android device (Android デバイスからクラッシュ ログ (logcat) をエクスポートする方法)」をご参照ください。

コンソール ツールの有効化

ArcGIS AppStudio バージョン 1.2 以降を起動すると、アプリの上部にあるツールバーに [コンソール] ボタンが表示されます。このボタンで [コンソール] ツールを開きます。

注意:

このツールにアクセスするために、サイン インする必要はありません。

[コンソール] でのコンピューターのアドレス

ホスト コンピューターの詳細を除き、当初このページは空の状態で表示されます。このページに情報を出力する前に、アプリをコンソールにダイレクトする必要があります。 これは、ログが有効な AppStudio アプリでのみ実行できます。

AppStudio Player でのログの有効化

開発中のアプリまたはエンタープライズ アプリのため、AppStudio Player にはコンソールとの互換性が組み込まれています。 プレイヤーでログを有効化するには、サイド メニューを開き、[リモート コンソールの接続] オプションを押します。 その後、3 つの方法から選択してデバイスに接続する必要があります。

接続オプションを使用してリモート コンソール ページに接続
  • [QR コードをスキャン] は、モバイル デバイス上の AppStudio Player でアプリを実行する場合に便利です。 コードをスキャンする前に、[コンソール] ツールで IP アドレスを選択します。 AppStudio コンソールを実行しているシステムに複数の IP アドレスが割り当てられている場合があるため、ドロップダウン リストから選択したアドレスに対して QR コードが生成され、アドレスの横に表示されます。 この QR コードをクリックすると大きな QR コードが表示されます。これは、デバイスが小さなコードをスキャンできない場合に便利です。 生成されたどちらかのサイズの QR コードをスキャンして、接続を完了します。
    コンソールに接続するための大きな QR コード
  • [ネットワークを介して接続] では、ネットーワークで現在実行中の AppStudio コンソールを選択して、接続を完了できます。
  • [IP アドレスの入力] では、新しいページが開き、そこで IP アドレスとポート (たとえば、syslog://10.112.25.174:514) を手動で入力します。 [次へ] を選択して、コンソールに接続します。
    [IP アドレスの入力] の画像

これらのどの方法を使用する場合でも、AppStudio Player で操作を実行するたびに、選択したデスクトップ上のコンソールにメッセージが送信されます。

コンソールでのメッセージのログ記録

AppStudio Player が [コンソール] ツールに接続されると、[ログの出力場所] フィールドに接続先デバイスの詳細が自動的に入力されます。

作動中のコンソール

選択したデスクトップ上のコンソールで、AppStudio Player と Player で実行中のアプリの両方からの診断情報がすぐに表示されます。 プレイヤーからのメッセージとアプリからのメッセージは、[アプリ] 列で区別されます。 AppStudio Player でログを無効にするか、コンソールで [停止] をクリックするまで、コンソールは情報を受け取ります。

オンラインでの他のコンソールへのログ記録

[コンソール] ツールは syslog プロトコルを使用します。これは、ネットワーク内またはオンラインで情報をログに記録する、広くサポートされた互換性のある手段です。 つまり、AppStudio Player のログ機能と、コンソールをサポートするアプリを使用して、他の syslog コンソール (Loggly など) にメッセージを送信できます。

これを行うには、[ログの出力場所] テキスト ボックスに syslog の場所の URL または IP アドレスを手動で入力します。 ユーザー ID 情報の提供が必要になる場合もあります。 [ユーザー データ] テキスト ボックスに、その情報を入力します。 ユーザー ID 情報および Loggly の詳細については、Loggly のドキュメントをご参照ください。

ログ記録されたコンソール メッセージをファイルに保存

[コンソール] ツールは、受信したメッセージを、後で参照したり他のユーザーに送信したりできるログ ファイルにエクスポートすることもできます。 これを行うには、ログの記録中または記録後にコンソールで [保存] ボタンをクリックします。 ダイアログ ボックスが表示されるので、そこでファイルの出力先と名前を選択して、結果を .log ファイルとして保存します。

コンソール互換性をアプリに追加

コンソール メッセージを独自のアプリに出力する機能を追加できます。 少なくとも、次のコードにより、アプリがコンソール メッセージをデバイス上のデフォルトの場所にある外部ログ ファイルに出力できます。

AppFramework.logging.enabled = true;

注意:

Android デバイスでアプリを実行するときにこのファイルを確実に作成できるようにするには、[設定][ケーパビリティ] タブで [外部記憶装置] が選択されていることを確認します。

ログを実装する方法の詳細な例については、AppStudio に付属の AppStudio Player のエンタープライズ テンプレートをご参照ください。